猫が飼い主の近くで眠らない理由
警戒心をもっている
飼い始めたばかりの猫は飼い主さんのことをよくわからず、心を開いてくれないこともがあるでしょう。猫はもともと動物的な本能として警戒心が強いです。
仔猫のうちから飼っていると慣れてくれることが多いですが、保護した成猫や野良猫を迎え入れる場合、警戒心が中々解けないこともあります。
ですので、ふだんからコミュニケーションをとったり遊んであげたりして時間をかけながら距離を縮める必要があります。
猫が寝る場所は好みがある
飼い主さんへの信頼度も関係しますが、猫の性格によって寝る場所の好みには個体差があります。
どこに行ってもついてくるような甘えん坊の猫は、飼い主さんの近くで寝たがることが多いようです。同じ空間で寝ていても、飼い主さんの上に乗っかって寝る大胆な猫もいれば、足元のほうにそっと寄り添う控え目な猫など寝方も様々。
自立している大人の猫は、ひとりで寝ることを好むことが多いようです。
猫はもともと単独行動をする動物で縄張り意識があるので、自分のニオイがついた場所は安心できるお気に入りの寝床にします。
どんなに飼い主さんのことが好きで信頼関係があったとしても、寝る場所は自分がいちばんゆっくりと過ごせる場所を選ぶのです。
猫にそばで寝てもらう方法
一緒に寝てくれる猫は飼い主さんの近くが一番安全で、居心地が良いと思っています。猫のほうから「飼い主さんの近くで眠りたい」と思ってもらえるようになるのが理想的ですね。
猫のお世話を積極的におこなう
猫に近くで寝てもらうために一番大切なのは、猫との信頼関係を築くことです。「飼い主さんにもっと甘えたい」と猫に思ってもらわなければ、近くで寝ることはありません。
いつもごはんをくれたりトイレの掃除をしてあげる飼い主さんは、猫にとって母猫的な存在になります。積極的に猫のお世話を継続することによって信頼度は高まり、保護者である飼い主さんと一緒にいると守られているようで安心します。
猫が好む環境作り
猫は寝る場所に強いこだわりをもっています。
静かに眠れるのはもちろんのことですが、猫が過ごしやすいように部屋の温度や湿度を調節してあげるなど、居心地の良い環境を整えるとお気に入りの場所として長居もしてくれるでしょう。
また、飼い主さんが寝る場所の近くに猫が寝られるスペースを確保してあげます。
猫が自由に出入りがしやすい状態にしておけば、飼い主さんのそばがじぶんの寝床であることを認識して、自然と近くで寝てくれるようになるでしょう。
夜は一緒に寝る習慣をつける
室内で暮らす家猫は、人と同じような生活リズムで暮らすことができます。
ごはんは狩りをしなくても用意され、ときには遊び相手にもなってくれるので「飼い主さんが起きてる時間はうれしいことがたくさんある」と生活リズムを合わせようとするのです。
あまり構ってあげられる時間が少ないと、寝ることも増えてしまい夜に活動的になるので一緒に寝るどころではなくなります。猫が起きているときにタイミングをみてたくさん遊んであげるようにすれば、夜には飼い主さんと休む習慣がついてきます。
猫にそばで寝てもらうときの注意点
飼い主さんにとって、猫が近くで眠ってくれることは癒しであり幸せなひとときですよね。ただし、お互いが幸せな気持ちで安心して眠るためにも、気をつけなければならない注意点があります。
仔猫と一緒に寝る
人の近くで寝ることを慣れさせるため、仔猫のうちから一緒の布団で寝る方も多いと思います。
飼い主が寝返りをして猫に体重がかかってしまうと、逃げることができずに窒息させてしまう危険性もありますので、仔猫を飼い主の近くで寝かせるときは生後4カ月以上になってからにしましょう。
また高齢猫や成猫であっても、場合によっては飼い主さんが気づかないところで苦しいおもいをさせてしまうことがあるかもしれません。
少しでも心配や不安があるときは、同じ布団でなくても飼い主さんの寝る場所のすぐ近くに猫用のベッドを置いてあげるなど工夫してあげてください。
スマホの充電コード
スマホを充電しながら寝ている、もしくはいつでも充電できるよう寝床にスマホ用の充電コードをつけている場合は、猫にとっていたずらされないかチェックをしましょう。
充電コードは細く猫の口にも入りやすいので、おもちゃの対象となりやすく注意が必要です。
猫が噛んだり引っ張ったりして感電するケースもあるので、猫が近くで寝るときは充電コードになるべく触れさせないように工夫しましょう。
猫の苦手な香り
嗅覚の鋭い猫は、人より何万倍もの嗅覚をもっています。
飼い主さんの寝具やパジャマなどに使われている柔軟剤やお部屋の芳香剤、香水が原因で近寄らないことがあります。とくに猫が苦手とする柑橘系には気をつけてあげて下さい。
他にも人にとってリラックス効果のあるアロマオイルには、猫が中毒を引き起こしてしまうことがあるため避けたほうが安心です。
まとめ
ふわふわな毛並みに愛らしい瞳の猫と一緒に眠ることは、猫好きな人にとって憧れです。
飼い主にべったりくっついて寝る猫、じぶんのお気に入りスペースでひとり寝る猫など、猫の性格や育ってきた環境によって、飼い主さんの近くで寝ないこともあるでしょう。どちらにせよ、猫が寝る場所を自由に選択できることは大切です。
猫に近くで安心して寝てもらうためには日頃からコミュニケーションをしっかりとり、お互いが居心地の良い空間を維持してあげられるよう心がけていきたいですね。