猫が『初期の腎不全』と診断されたら?飼い主がすべき3つのこと

猫が『初期の腎不全』と診断されたら?飼い主がすべき3つのこと

猫たちに対して、病気をしないで健康的に生きてほしいと誰もが願うでしょう。しかし、生きていると病気とは無縁でいることは大変に難しいです。本記事では、猫がかかりやすい腎不全についてしっかりと見ておきましょう。

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記事の監修

日本では獣医師。世界では旅人。”旅する獣医師”として世界各国を巡り、海外で見てきた”動物と人との共生の様子”を、執筆や写真展を通して皆さんと共有する活動をしています。

腎不全とは?

緑色のトイレの中で鳴く猫

腎臓の機能が低下する病気を「腎不全」といいます。

猫は身体の構造から腎臓系の病気にはかかりやすいと言われます。

腎臓には、体内にある老廃物を体外へオシッコとして排出したり、体に必要な物を再吸収したり、血圧やその他もろもろの体の維持に必要な酵素やホルモンを作るなど大切な役目があります。

これらの機能が低下すると生命維持のための体内バランスが崩れていくだけでなく、老廃物の排出ができなければ、毒素として体内に蓄積され、身体へ様々な重大な悪影響を及ぼします。

砂漠出身の猫は、濃度の高いオシッコを排泄します。

飲水量が少なくても生活がきるように、オシッコの水分を最大限使用しているからです。

1.食事療法や投薬

ご飯を食べる猫

腎臓病と診断されたら、腎臓への負担が少ない食事へ切り替え、必要に応じて投薬を行います。

まずは、処方された低タンパク質、低リンの療法食を食べさせることが大切です。

脱水も起こるため、ペット用の保水液を使うこともあります。

そして毒素を排出したり、症状を緩和させるために薬を飲ませる必要があります。

腎臓用の療法食は味が簡素なものが多いため、猫はなかなか食が進まないようです。

しかし、口から栄養を摂取する事が健康を維持するための第一歩ですから、食べてもらえるようにしましょう。

※ただし、いくら腎臓病になるのが怖いからといって、診断される前に自己判断で療法食は与えてはいけません。療法食は通常とは異なる栄養バランスで作られていますから、腎臓病でない猫に腎臓病用の療法食を与えてしまうと、重大な健康被害が起きる可能性があります。

2.定期的な検査

診察台にいる猫

病気の経過を確認するため、定期的な検査も必要です。

症状の改善が見られる場合も悪化する場合も、私たち素人では判断がつきません。

病院の先生に相談しながら、血液検査、尿検査、超音波検査なども並行して行っていくと良いでしょう。

3.ストレスを無くす生活

気持ちよく寝ている猫

なるべく、猫にストレスがかからないような生活を心がけてあげましょう。

引っ越しをする、新しい動物の家族を迎える、来客を多くする、家で喧嘩をする、大きな音を発生させる、誤飲するなど、猫にとってのストレスは沢山あります。

ストレスの原因を取り除いて、猫がリラックスをして安心した状態で闘病できるようにしてあげましょう。

まとめ

トイレと猫と液体

猫が『初期の腎不全』と診断されたら?飼い主がすべき3つのことについてお伝えいたしました。

猫は、腎不全に罹患しやすいということがお分かりいただけましたでしょうか。

猫は人間の4倍のスピードで成長します。

普段から猫の様子をチェックして、少しでも異常を感じられる時はすぐに病院を受診しましょう。

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