猫飼いさんは万が一に備えよう!『飼い主に先立たれた猫』を守るためにすべきこと5つ

猫飼いさんは万が一に備えよう!『飼い主に先立たれた猫』を守るためにすべきこと5つ

一緒に暮らしている愛猫を途中で手放そうと思っている飼い主さんはいないでしょう。それでも、不幸にも飼い主さんの方が先に亡くなってしまう、寝たきりや認知症になってしまう等、最期まで一緒に暮らせないケースも出てきます。そうなった後でも愛猫が幸せに暮らしていけるように、飼い主さんが生前から準備できることについてご紹介します。

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もし愛猫よりも先に死んでしまったら…

墓地にいる猫

どの飼い主さんも、愛猫とは最期まで一緒に暮らして、しっかりと健康で幸せに長生きしてもらいたいと願っておられると思います。

しかし、願っている通りに現実が進むとは限りません。

急病や事故で飼い主さんが愛猫よりも先に亡くなってしまったり、亡くならないまでも寝たきりや認知症になったり、施設に入所しなければならなくなったりと、どうしても終生飼養できなくなってしまうことがないとは言い切れません。

もしも突然そのような事態になったら、愛猫はどうなってしまうのでしょうか。

保健所に連れて行かれて殺処分される、捨てられて野良猫化する、誰にも気付かれずにひっそりと息を引き取るなど、不幸な結末が待っている確率は決して低くはないでしょう。

愛猫をそんな不幸な目に遭わせないために、飼い主さんが生前にどのような準備ができるのかについて、ご紹介します。

飼い主さんが愛猫のために準備できること

猫とお金

1.負担付遺贈

日本の法律では、愛猫に遺産を残すことはできません。

民法の解釈上、ペットは「物」と考えられます。

遺産の相続や遺贈を受けられるのは「人」だけなので、たとえ遺言状に明記されていたとしても、愛猫には遺産を相続させられないのです。

しかし、直接愛猫に相続させられなくても、間に人を入れることで、いくつかの対策が可能になります。

その中の一つが「負担付遺贈」です。

飼い主さん(遺贈者)が、どなたか特定の人を受遺者として指定します。

そして、「遺された愛猫の世話をすること」という条件をつけた上で、受遺者に財産の相続をさせるという方法です。

受遺者は、この条件が守れない場合は遺産を相続できませんし、相続した場合は遺贈者の愛猫のお世話をする義務が生じます。

ただし、相続後の受遺者や愛猫の様子について誰も監督することはできませんので、お世話の内容や遺産の使途は、受遺者の自由ということになります。

そのため、遺贈者は生前に受遺者とよく話し合いをした上で、両者で合意を結んでおく必要があるといえるでしょう。

しかしそれでも、受遺者が遺贈を放棄することもできますので、遺贈者の遺志の履行に関する確実性は、あまり高いとは言い難い方法だと言えそうです。

2.負担付死因贈与契約

士業に相談する高齢者

負担付死因贈与契約は、飼い主さんが生前に相手の人と、「自分が死亡した場合、愛猫の世話をすることを条件に財産を渡します」という契約をします。

契約を交わしているので、相手は一方的に撤回できず、負担付遺贈よりも確実性が高まります。

ただし、お世話の内容や遺した財産の使途については監督できません。

3.ペット同伴でホームに入居

まだ数は少ないですが、ペットと一緒に暮らせる老人ホームに入居するという方法もあります。

飼い主さんの死後もそのままホームが愛猫を引き取って終生面倒を見てくれるところを探して入居しましょう。

4.長期預かり施設に預ける

飼い主さんが飼育できなくなったペットの面倒をみてくれる施設があります。

施設により、一時的なお預かりや終生お世話をしてもらえるコースなどいろいろあります。

入所費用や毎月の経費などで、100万円前後といった費用が必要になることが多いようです。

5.ペット信託

三者で猫を助ける

次にご紹介するのは、民事信託制度を活用して信託契約を結び、信頼できる人にペット用の財産を託し新しい飼い主さんに飼育費を支払ってもらう仕組みを、生前に確立しておく方法です。

飼い主さんの存命中でも、愛猫の飼育が困難な状況になった場合に履行できるという点も大きな特徴です。

飼い主さんとペット用財産の管理者間で契約を結びます。

財産管理者は、信頼できる人であれば、身内でも第三者でも構いません。

飼い主さんは締結した契約を元に銀行で信託契約専用の口座を開設し、愛猫の飼育費用を入金します。その後、口座は財産管理者が管理します。

飼い主さんが亡くなった、または飼育困難になった場合に、財産管理者は口座からお金を引き出し、新しい飼い主さんに対して支払います。

新しい飼い主さんは、個人でも施設でも構いませんが、契約の中に盛り込んでおく必要があります。

ペット信託の場合、信託財産の監督人を指定できます。

監督人は、信託財産の利用状況やペットのお世話の適切性を定期的に確認し、不適切な場合はそれを改善させる権限を持っています。

そのため、負担付遺贈や負担付死因贈与契約よりも高い効力で、愛猫を守ることができます。

まとめ

高齢の婦人と猫

愛猫と一緒に暮らし始めた時は、お元気で経済力も安定しており、終生飼養に何の問題もないと考える飼い主さんが多いかもしれません。

しかし、人生いつ何が起こるか分かりません。

飼い主さんが先立つこともあれば、亡くならないまでも寝たきりになったり、ペット同伴不可の施設に入居することになったり、認知症になったりと、愛猫のお世話ができなくなる可能性は十分にあります。

もし何も手を打たない場合、愛猫が保健所に連れて行かれて殺処分になってしまったり、ひっそりと息を引き取っていたり、または捨てられて野良猫化してしまったりと、不幸になるケースが少なくありません。

愛猫のため、生前にしっかりと愛猫のお世話をしてくれる体制を確立しておきたい方は、ペット信託などを扱っているNPO法人や一般社団法人、行政書士、弁護士などに相談してみましょう。

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