1.病気
猫風邪や咽頭炎、まれに気管虚脱などの病気で鳴き声がかすれてしまうことがあります。鼻水やくしゃみ、めやにもある場合は「猫風邪」でしょう。症状がさほど重くなく免疫力がしっかりしている猫であれば、自然治癒することがあります。
ですが基本的に猫風邪をひく猫は体力がなく免疫力も高くない場合が多いため、自然治癒を待たずに動物病院を受診する方がよいでしょう。
咽頭は口と食道の間にある部位で、炎症が起きると声がかすれてしまいます。それ以外にも食欲不振やよだれ、えづきなどが見られたら注意してください。
気管虚脱は気管が潰れてしまう病気です。呼吸が困難になるような「鼻腔内腫瘍」や「鼻腔狭窄」などが原因になり起こるといわれていますが、犬に比べてまれです。ガチョウが鳴いているような呼吸音がするので、そこで気がつく飼い主さんが多いようです。
重度になると呼吸がしづらくなり、酸欠から失神したりなどの重い症状が起こります。早めに動物病院で診察を受けましょう。
2.鳴きすぎてしまった
人が声を出しすぎると声がかすれるのと同じように、猫も鳴きすぎるとかすれてしまいます。たとえば子猫が母猫を呼ぶ、何かピンチに陥っている猫がずっと鳴くなどのシーンが考えられます。助けが必要な状況かもしれないので、注意してあげてください。
鳴きすぎによる声のかすれは、時間が経てば徐々に治ります。ひどくならないように鳴かなくてもよい状況にする必要があります。なぜずっと鳴いているのか、原因を探り、適切に対応しましょう。
3.吐き気がある
吐き気があると、声がかすれてしまう場合があります。吐いてしまえば元に戻ることが多いですが、稀に嘔吐の際の胃酸により喉が痛み鳴き声がかすれるケースも。
猫は毛づくろいで飲み込んだ毛を吐くこともあります。ただ、あまりに頻繁な場合は病気が隠れている可能性もあるので、動物病院を受診した方がよいでしょう。
4.術後
猫は不妊手術などにより、声がかすれてしまうこともがあります。麻酔をかけると一時的に抵抗力が下がることがあり、ウイルスなどの感染を受けやすくなります。その結果、猫風邪や気管支炎を発症する可能性もあるので、術後の体調管理には注意してあげましょう。ワクチンをうっていない場合は必ず手術の前にワクチンを打ち、抗体価が上がったタイミングで手術を行いましょう。
それらの病気が完治すれば、声のかすれも治ります。それまでは栄養のあるご飯を食べさせて、ゆっくり休養させてあげてください。多頭飼いの場合は隔離してあげた方がよいかもしれません。
5.サイレントニャー
サイレントニャーとは、本当は鳴いているにも関わらず人には聞こえない周波数の鳴き声のためかすれて聞こえる、もしくは全く聞こえない鳴き声のことです。子猫が母猫に対して発するといわれています。
飼い主さんに対してサイレントニャーをするときは、甘えていると思ってよいでしょう。深い信頼があるために、聞かせてくれているのです。人には聞こえませんが。
まとめ
愛猫の鳴き声が突然かすれてしまったらビックリします。まずはなぜかすれているのかその原因を突き止め、落ち着いて対処法を考えてください。
もし分からなければ、動物病院を受診するとよいでしょう。