1.猫は1日13時間~15時間も眠る
猫はライオンやトラと同じく野生では獲物を狩るハンターです。
この野生のハンター達にとっては狩り=食べることであり、その成否は今後の生存に大きく関わってきます。
そのため狩りの時間に全神経を集中し、確実に獲物をしとめる必要があります。
例えばライオンは1日で13.5時間、トラは15.8時間と非常に長い睡眠時間を取ります。
しかしこれは狩りのチャンスが来るまで体力を温存し、確実に成功させるためなのです。
猫も同じ肉食のハンターですから長い眠りを必要とし、やはり13時間~15時間ぐらいは睡眠を必要とすると言われています。
2.逃げられる姿勢で寝るのは警戒しているから
上記の通り、猫は非常に長い睡眠を取ります。
しかし、長時間ずっと熟睡しているわけではありません。
これは外敵に襲われた時にすぐ逃げられるように、浅い眠りの状態で睡眠を取っているというのが理由です。
また、猫は周囲を警戒している時は一見眠っているように見えても、何かあったらすぐ走り出せるような姿勢で寝ています。
このような野生の本能は、飼い猫にも残っています。
例えば猫が体を丸くしてウトウトしている時に、足の裏をしっかり地面につけたまま眠っていたとします。
これは完全にはくつろげておらず、何かを警戒している可能性があります。
足の裏をつけたままでいるのは、敵に襲われそうになったらすぐ逃げだせる姿勢だからです。
また猫は何かを警戒している時に寝ていても、少しでも高い姿勢になり周囲を見渡そうとする傾向があるようです。
猫が頭を床につけずに腕に乗せて眠っているなら、それは少し周囲を警戒している状態であると言えるかもしれません。
ちなみにこれとは反対に、猫がリラックスしている寝相はどのようなものでしょうか。
それは、足の裏をつけないで眠っている、急所であるお腹を出して眠るといった姿勢です。
この寝姿勢については猫自身の生まれつきの警戒心の強さも反映されています。
猫がリラックスして眠れているかどうかの一つの判断材料にはなるかもしれませんね。
3.野生での狩り→休息という流れを疑似体験させる
猫科の肉食動物達は狩りの成功率を上げるために、長い休息を取ります。
しかし、近年の家猫の場合は室内で飼われていることも多く、そのような野生のリズムではなかなか生活できません。
飼い主さんの前でお腹を見せて寝るなどの行動は、自分を脅かす存在がいないので安心しきっているということではあります。
けれども、時には飼われている猫にも狩りの本能を呼び覚ますような疑似体験をさせてあげると、よりいっそう良く眠ってくれるでしょう。
具体的には、ご飯の前に追いかけるおもちゃを使って狩りの疑似体験をさせてあげます。
そうすることで猫は獲物を自分で捕まえたという心持ちになり、より野生に近い感覚で食事をすることができます。
追いかけているのが本物の獲物ではなくても、このような疑似体験をすることで、体力温存のスイッチも入りやすくなり、安眠に繋がりやすいでしょう。
4.ごめん寝やニャンモナイトは環境見直しのサインかも
最近SNS上には可愛い猫の画像や動画がたくさんアップされています。
例えば猫が顔を手で覆った状態で眠る「ごめん寝」や、まるでアンモナイトのように丸まって眠る「ニャンモナイト」などは有名です。
このような猫のしぐさはとても可愛らしいですが、実は可愛いだけではないとも言われています。
例えば、ごめん寝は室内の照明等のまぶしさで猫が顔を覆っている可能性があり、アンモニャイトは室温が低めで寒いので丸まっている時もあるのだとか。
猫が独特の姿勢で眠っている姿は微笑ましいものですが、もしかしたら猫にとってはまぶしい、寒い、暑いなどの環境になっている可能性もあるようです。
愛猫のそれらの姿勢を見かけたら、室内環境を見直すことがより良い眠りに繋がるかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?猫がより良い睡眠を取るためにはいろいろなコツがありましたね。
愛猫が飼い主さんの前で無防備に寝ているのは安心して眠れている証拠です。
しかしその一方で、時には狩りの体験をさせて体力を使わせるなどすると、(次の狩りに合わせて休まなくては!)というスイッチが入り、良く眠れるようです。
また運動することは肥満防止にも繋がります。
ぜひ皆さんも猫の寝相や野生の本能を適度に刺激して、愛猫のより良い眠りに繋げてみてくださいね。