猫のひとりっ子は寂しい?
猫の単頭飼育、いわゆる猫のひとりっ子は寂しいものなのでしょうか。
猫の習性から見えてくる本音について紹介いたします。
むしろ快適!!
猫は本来、単独で生活する動物です。だから、仲間がいなくても寂しいとは思いません。
むしろ自由気ままに過ごせるので、気楽だと考える猫が多いでしょう。
縄張り争いがない
ひとりっ子が快適な理由はもう1つあります。それは縄張り争いがないことです。
猫には縄張り意識があるため、多頭飼育になると揉める原因になってしまいます。
飼い主さん側にもメリットがある
猫のひとりっ子は、飼い主さん側にもいくつかメリットがあります。
まず、経済的な負担が少ないことです。猫の数が増えるほど食費や消耗品費、医療費がかかります。
次に健康管理がしやすいことです。トイレの様子や食欲など、的確に把握することが可能です。
もしも療法食が必要になったとしても、他の子に食べられる心配がありません。
ひとりっ子の猫は我儘に!?注意すべきこと
猫はひとりっ子で育つと我儘になることがあるのでしょうか?
結論から言うと、ひとりっ子だからといって特別我儘になるわけではありません。
しかし、いくつか気をつけるべき育て方があります。
ここからは、ひとりっ子の猫の育て方で絶対してほしくないことを5つ紹介いたします。
1.退屈させる
どうしても刺激が乏しくなるひとりっ子は、退屈になりがちです。
外の景色を楽しんだり、留守番中も遊べるように工夫してあげましょう。
キャットタワーや、誤飲しにくい蹴りぐるみなどのアイテムがおすすめです。
2.運動不足にさせる
多頭飼育の猫は、夜になると追いかけっこをして遊びます。いわゆる「深夜の運動会」です。
この習慣によってそこそこの運動量が得られるのですが、ひとりっ子は運動会の相手がいません。
ひとり遊びだけではマンネリ化しやすく、運動不足に陥ってしまいます。刺激が不足することとも共通する課題でしょう。
そこで、猫が活発になる時間帯に合わせて、飼い主さんも一緒になって遊ぶ機会を作ってあげてください。
猫には狩猟本能があるので、おもちゃが獲物に見えるような動きをすると喜びます。
3.構いすぎ・構わなすぎ問題
猫はツンデレなので、構いすぎも構わなすぎもストレスの原因になります。
ひとりっ子だと「暇そうだなぁ」と構いすぎては怒られ、逆に構わなすぎても「全然私のこと見てくれない」と不満を抱いてしまいます。
ひとりっ子=我儘ではないものの、猫は基本的に皆我儘なところがあります。
上手な接し方としては、すり寄ってきたタイミングで少し撫でてあげることを習慣にすることです。
猫はほんの数分で満足するので、立ち去ったら追わずに、また愛猫のほうからスキンシップを求めてくる機会を待つように心がけましょう。
4.我儘ボディー(肥満)にさせる
欲しいままにご飯をあげたり、喜ぶからといっておやつをあげすぎるのは危険です。
ひとりっ子特有の運動不足も相まって、我儘ボディーになる恐れがあります。
肥満は糖尿病や心疾患、シニアになってからは関節に負荷がかかるなど、様々な弊害があります。
食事は目安量を守り、おやつもご褒美程度に留めておきましょう。
5.分離不安
主婦や在宅ワークなどで、ひとりっ子の猫と家で過ごす時間が長い飼い主さんもいらっしゃいますよね。
猫の性格にもよりますが、誰かと一緒にいることが当たり前になると甘えっ子になり、お留守番が苦手になってしまうことがあります。
留守中に暴れたり、イタズラしたり、体調を崩すなどの問題が起こる「分離不安」に陥る可能性も考えられます。
最低限の留守番は問題なくできるように、愛猫がひとりで過ごす時間を意図的に作りましょう。
室内にいてもこの時間帯は構わない、という形でも大丈夫です。
まとめ
言うなれば、猫は皆我儘です。
ひとりっ子だからといって我儘の度合いが強くなるわけではありませんが、育て方にはいくつか注意点がありました。
特に、肥満と分離不安は、気が付いてからでは対処が難しくなります。
愛猫とはほどよい距離感を保ち、ご飯やおやつのあげすぎには気をつけましょう。
ただし、最低限の留守番ができることを条件に、愛猫が甘えてきたときは構ってあげてくださいね。
猫は、孤独には強くても退屈には弱い動物です。
飼い主さんが一緒に遊ぶことで、運動不足が解消され、心も満たされるでしょう。