猫の危険な『乾燥トラブル』5つと予防策

猫の危険な『乾燥トラブル』5つと予防策

乾燥によって愛猫に危険なトラブルが起きてしまうことがあります。どのような問題が起きやすいのでしょうか?また予防策はあるのかを、合わせてチェックしていきましょう。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.フケ

体をかく猫

乾燥すると猫の皮膚も乾燥してしまい、フケの原因となります。冬は空気が乾いているうえ暖房で更に乾燥が加速されてしまうため、注意が必要です。

加湿して、湿度を適切に保ちましょう。猫が快適に感じるのは40〜60%程度です。

フケを放置しておくとそれを人が吸い込み、猫アレルギーの原因となってしまうかもしれません。新陳代謝である程度出ることはありますが、過剰だと感じる場合は早めに動物病院へ連れていきましょう。

2.静電気

猫に触れる

空気が乾燥していると、静電気が起きます。愛猫を撫でようと手を伸ばしたら「バチッ!」と痛い思いをするかもしれません。

人でもかなりビックリするのに、繊細な猫の場合はかなりのストレスになるでしょう。日に何度もバチッとくるようなら、その刺激に参ってしまうかもしれません。

予防策としては湿度を20%以上に保つこと。そして猫に触れる前に、壁や木製の家具などに触れて飼い主さんが溜め込んだ電気を放出させておきましょう。

猫自身の乾燥も防いであげると、フケも出づらくなります。ブラッシングやトリートメント剤を使用し、潤してあげてください。

3.脱水症状

水皿の前に座る猫

冬になると猫は、飲水量が減る傾向があります。気温が下がり体力を温存しようとして動きが鈍くなるため、水を飲む行動も減るのです。それによって脱水症状を起こす場合があります。

たとえ脱水していても猫ちゃんが我慢して飼い主さんが気付かないかもしれません。元気や食欲がないなどのいつもと体調があきらかに違うような症状が見られたら、すぐに動物病院を受診してください。

4.猫風邪

マスクをした猫

空気の乾燥によりウイルスが活発になり、猫風邪にかかりやすくなる場合があります。多頭飼いをしていると、1匹がかかると他の猫にも広がってしまう可能性が高いです。

湿度の管理をするのはもちろん、飼い主さんがウイルスを持ち込まないよう、猫に触れる前には手を洗いましょう。ワクチン接種での予防もできます。ただワクチン接種にも副作用がありますので心配な方は獣医さんとしっかり話し合いましょう。

5.肉球の乾燥

前足を上げる猫

乾燥や猫風邪などにより肉球がパサパサになってしまうことが。あのような小さなパーツでも、猫の活動に重要な役割を果たしていますので、放置は厳禁です。

もし乾燥したままにするとヒビ割れを起こして出血や痛みが生じ、愛猫が好きなようにジャンプできなくなってしまうかもしれません。

ただ乾いているだけでしたら、ワセリンなどで保湿してあげましょう。

まとめ

元気のない猫

人にとって油断大敵な乾燥。猫にとっても同じです。なるべく湿度を保つように心がけ、愛猫を乾燥から守ってあげましょう。

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