たんぱく質の役割とは?
たんぱく質の役割は、皮膚や筋肉、内臓や血液など身体のあらゆる組織の材料となることです。
その効果は、毛艶や活動量などにあらわれます。
ちなみに「プロテイン」とは直訳すると「たんぱく質」。一般的な用語としては「たんぱく質の強化に使われるサプリメント」のことを指すようです。
人用プロテインは猫に向かない?
猫には猫のアミノ酸!
たんぱく質はアミノ酸からできており、中でも重要なのが「必須アミノ酸」です。
猫には11種類必要で、どれか1つでも欠けたり少なかったりすると健康に影響が出てしまいます。
一方、人の必須アミノ酸は9種類と猫より少なめ。人用プロテインでは猫の必須アミノ酸アルギニンとタウリンが不足します。
全く無いよりはましかもしれませんが、人用プロテインは猫にとって良いたんぱく質というわけではないのです。
フレーバーが毒になる?
人用プロテインは、飲みやすくするために味と香りがついています。
また栄養強化のために、たんぱく質以外のものを入っていることも珍しくありません。
例えばチョコフレーバーなど、ものによっては猫が病気になりかねないのです。
猫にたんぱく質を取らせるときの4つのポイント
1.猫に人用プロテインは与えない
仮に良質なホエイプロテイン100%でも、猫にどれくらい飲ませるべきかの検証はなされていません。
人用サプリメントを専門家のアドバイスなしに使うのは基本的にNGです。
2.良質たんぱく質のキャットフードを選ぶ
ここでいう「良質」とは、「消化吸収がいい」という意味です。
特に「低分子プロテイン」は、消化しやすいようにたんぱく質を小さい単位に処理したもので、吸収率が高くアレルギーも出にくいといわれています。
ただし、製品によっては獣医師の診断と処方が必要な療法食に分類されますので、独断での購入は控えましょう。
3.おやつにササミなどを出す
火を通したササミや魚は、手作りフードではおなじみの食材です。
毎日食べても安心な、天然のたんぱく質サプリメントともいえるでしょう。
4.高齢猫には控えめに
高齢猫は肝臓病や腎臓病の予備軍で、たんぱく質の摂取には逆に慎重にならなければなりません。
特に腎臓は徐々に機能が低下していくため、症状が出たときにはその大半が失われているといわれます。
10歳を超えたシニアの場合は、普段の食事でバランスをとる方がいいでしょう。
まとめ
飼い主さんが飲むプロテインに強い興味を持つ猫は少なくありません。もしかすると子猫用ミルクの匂いに少し似ているのかもしれませんね。
しかしいくら良質のたんぱく質でも、人間用サプリメントを猫に与えるのはNGです。
そんなときは猫が食べても平気なものを。
基本的に「総合栄養食」であれば、猫に必要なタンパク質やアミノ酸を必要十分量含んでいますので、あえてタンパク質を過多にする必要はありません。過剰なタンパク質は内臓に負担をかけてしまいますから要注意。
人には人の、猫には猫のものが1番身体にいいのですから。