抜け毛が原因で起こる病気3種類
1.毛球症
「毛球」とは、猫が飲み込んだ毛が内臓で絡まり塊になったもの。
普段は吐いたり便と一緒に排泄されるのですが、大きくなりすぎると嘔吐の途中で喉に詰まらせたり、腸閉塞になったりします。毛を溶かす薬はなく、最悪の場合命を落とします。
潤滑剤などで運良く便として出せることもありますが、無理な場合は開腹手術で出すしかありません。
無毛種以外はどんな猫でも起こりうる病気です。
2.嘔吐からの食道炎
猫が毛を吐くのはごく自然なことですが、それがあまり頻繁だと胃液で食道に炎症を起こします。すると少しの刺激で吐くようになり、食べては吐くの悪循環に陥ることがあります。さらに炎症部位が狭窄してしまいより吐きやすくなってしまう場合もあります。
3.アレルギー
換毛期は季節の変わり目とも重なり、涙目や鼻炎などのアレルギー反応が出やすい時期です。これに加え、落ちた抜け毛にほこりがついてハウスダストのたまり場になるため、猫だけでなく人間にも咳や鼻水を起こしてしまいます。
換毛期を乗りきるお手入れ3種類
1.ブラッシング
抜け毛処理の基本は、何といってもブラッシング。多い少ないはありますが毛は常に生え替わっていますので、できれば1年を通してブラッシングする習慣を付けましょう。
ブラッシング嫌いな猫もいますが、グルーミングが嫌いな猫はまずいません。色々なブラシを試したり、オヤツで気を引いたりして、根気よくブラッシングの気持ちよさを教えてあげてください。
2.シャンプー
年2回の換毛期にシャンプーするのもおすすめです。
もちろん1回のシャンプーで換毛期の抜け毛が全て取り除けるわけではありませんが、汚れが一緒に取れるので肌にも毛の再生にも良い影響を与えます。
ただし長毛種には年に2回では少なすぎます。毎日のブラッシングに加え、月に1度のシャンプーでムダ毛を取り除いてあげましょう。
ただ、猫の性格によってはストレスになり体調を崩したり信頼関係が崩れる場合もありますので、猫の様子を見て行うようにしましょう。
3.トリミング
長毛種ならトリミングも選択肢の1つです。
友人宅のブラッシングもシャンプーも大嫌いというペルシャは、カットの後では毛を飲み込む割合が減るだけでなく、毛玉の引きつれから解放されてご機嫌で走り回るようになるのだとか。
しかし猫の毛を不用意に短くすると、毛で守られていた猫の身体が暑さにも寒さにも、乾燥や直射日光にもついて行けなくなってしまいます。
強いトリミングをするときは自宅での室温調整がとても重要です。服を着せて肌を守ることも視野に入れておきましょう。
まとめ
抜け毛で1番怖いのは、グルーミングで毛を飲み込んでそれが体内で塊になる毛球症です。
潤滑剤で出てくる可能性もありますが、大きくなりすぎると手術が必要になってきます。
それを避けるには何といってもブラッシングが1番効果的。嫌いな猫も少なくありませんが、可能な限り少しずつ慣らして危険な病気を防いであげましょう。