1.誤飲
冬はクリスマスや年末年始などのイベントで部屋を飾り付けたり、ごちそうを用意したりする機会が多くなります。クリスマスツリーの装飾、プレゼントを包むためのリボン、チョコレート、焼き豚を縛るたこ糸、アルコールなどを猫が誤飲する可能性も高くなるんです。
また、冬に見かけることが多くなるシクラメンやポインセチアも猫には危険な植物です。少量でも猫が口にすれば中毒を起こしてしまう場合や、腸で詰まって腸閉塞を起こしたりすることがあります。
猫が飲み込んでしまいそうな小さな物や料理は出しっぱなしにせず、もし猫が誤飲した場合は無理に吐かせずに動物病院を受診しましょう。
2.泌尿器の病気
猫は冬になると寒さで水飲み場に行く回数が減ったり、寒くて運動量が減り水をあまり飲まなくなります。すると、おしっこの量が減り、濃くなったおしっこが尿石症や膀胱炎を引き起こしてしまうことがあるんです。
慢性腎臓病の猫は薄いおしっこをたくさんするため脱水しやすいのですが、水を飲む量が減るとさらに脱水が起こりやすくなり、腎臓病の症状が悪化してしまいます。また、寒さでトイレに行く回数が減ってしまう猫もいます。おしっこを我慢すると濃くなってしまうため危険です。
水飲み場を増やす、ウェットフードを与えるなどして猫に水分補給させたり、トイレの数を増やす、トイレをあたたかい場所に移動するなどして猫がトイレを我慢しないようにしたりしましょう。
3.発情期
室内で飼育されている未避妊の猫は季節に関係なく発情することもありますが、冬から春先に発情期を迎えます。発情期になると普段とは違う大きな声で鳴いたり、スプレーをしたり特有の行動が見られるようになります。しかしそれによって飼い主さんが困ってしまうこともあるんです。
避妊去勢手術をすると発情期特有の行動を防げます。生殖器系の病気の予防、性格が穏やかになる、猫のストレスを減らせるなどメリットがあります。繁殖を希望しないのであれば避妊去勢手術をする方がいいかもしれません。
4.猫風邪
人と同じで空気が乾燥する冬は、猫も猫風邪など感染症が起こりやすいです。猫風邪は、くしゃみ、鼻水、目やに、口内炎、発熱などの症状が出て、抵抗力がないと命に関わるほど重症になることもあります。
感染症を防ぐために温度と湿度の管理が必要です。室温18~28℃、湿度は50~60%になるようにしましょう。ホットカーペットやストーブなど暖房器具でのやけどやコードの噛みつきにも注意が必要です。また、猫風邪などの感染症はワクチンで予防したり悪化を防いだりすることができます。
まとめ
冬は猫の誤飲が多くなったり、おしっこに関わる病気や猫風邪が起こりやすくなったりする季節です。発情期を迎えて普段とは違う行動をするようになる猫もいます。冬に多くなるトラブルを把握して、猫の行動を気にかけたり、対策したりしましょう。