1.「この音は…?」
何かおかしな音が聞こえたら、猫でなくても音の正体を知ろうとします。もし身を固めて耳を倒しこわごわ周りを見回していたら、それは強い不安を感じた証拠。
逆に耳が寝ていても背を伸ばして聞こうとしているなら、あらゆる方向からやって来る飼い主さんのお帰りサイン(車の音や足音)を聞き分けようとしているのかもしれません。
2.「怖いよう」「嫌だなぁ」
保護されてすぐの猫が後退りしながら耳を倒しているときは、不安と恐怖でいっぱいです。ぺたりと倒れた耳は見た目はキュート。しかし猫の気持ちは「怖くて泣きそう!」です。
また少し慣れて無理矢理抱っこしたときに顔を背けるイカ耳は「嫌だなぁ」。慣れて何年も経ったのに仏頂面で抱っこのときは「我慢するけど、すぐ離してね!」です。
3.「怒ってるんだ!」「怪我するよ!」
「窮鼠(きゅうそ=追い詰められたネズミ)猫を噛む」とは人のための格言ですが、追い詰められたときの不安や恐怖はときに大きな怒りを生み、反撃されるという意味です。
怯えた猫は戦意喪失、あるいは命がけの猛反撃を決意します。顔の表情こそ正反対ですが、どちらも耳は見えなくなるくらい寝かせています。
これは「あなたの方が強いから、もうこれ以上追い詰めないで」という意思表示。怒る猫にそれ以上手を出せば、当然爪が飛んできます。
4.「ちゃんとついてきてるかな?」
最後は耳の正しい使い方。ごはんや遊びの催促で「ついて来て」といわれたことはありませんか?このとき猫の耳をよく見るとガッチリ後ろを向いています。
これは飼い主さんがちゃんと付いてきてるか、確認しながら歩いているから。もし耳が後ろ向きにぺたんこに倒れていたとしても、嬉しいワクワク気分です。
まとめ
猫の耳は何もしなければ前を向くもの。耳があちこち動いていればきょろきょろしているのと同じです。
その耳を下に向けたり後ろに倒してしまった姿は、もしかすると人が耳をふさぐのと同じ意味かもしれません。
猫の倒れた耳は主にマイナス感情を表します。猫にはご機嫌で過ごしてもらいたいもの。耳の合図もよく見ながら、猫との距離を取りたいですね。