1.ストレス
猫は「ストレス」を感じているとき、気持ちを落ち着けようと毛繕いをします。
これは日常でも見られる行動ですが、脱毛した部分ができるほど毛を舐めていたり、毛をむしったりしている場合には大きなストレスを抱えていると言えます。
それでは猫のストレスの原因にはどのようなものがあるのでしょうか?
- 遊び足りない
- 騒音
- 来客
- 引っ越しなどの環境の変化
- 相性が悪い同居猫がいる
猫は、のんびり気ままに過ごしているように見えても、実はストレスを感じやすい動物です。
上記のように猫がストレスを感じる原因は日常生活に潜んでいるのです。
対処法
遊ぶ時間が十分に取れているか、猫との生活を見直してみましょう。特に成長期や若い猫は遊ぶ時間をしっかり確保してあげないと、ストレスが溜まってしまいます。
15分程度の遊びを最低でも1日3回、活発な猫であればさらに多くの時間をとってあげてください。
引っ越しや来客など止むを得ない事情の場合でも、猫が安心して過ごせる静かな場所を確保してあげましょう。
聴覚が優れた猫にとっては、掃除機やドライヤーの音でさえも騒音です。
日頃から猫が逃げられる場所を作ってあげると良いでしょう。
同居猫と相性が悪い場合は、出来るだけ生活スペースを分け、相手の猫のことを気にせずに食事や排泄ができるようにしてあげましょう。
2.感染性皮膚炎
猫が毛をむしり、皮膚が見えるほど脱毛している場合、「皮膚炎」の可能性があります。
皮膚に違和感があり、猫は自ら毛をむしってしまうのです。
猫は人に比べると皮膚が薄く、皮膚炎が悪化しやすい傾向にありますが、被毛に被われているため飼い主さんが気づきにくいかもしれません。
皮膚炎は菌やカビによる感染症や寄生虫などが主な原因で、かさぶたが出来たり、痒がる行動が見られます。
対処法
カビ、ノミやダニなどの寄生虫、もしくは他の原因によるものかどうかは動物病院で検査をすれば原因が特定できます。
原因によって治療方法も異なるため、まずは検査をしてもらいましょう。
悪化してしまうと治癒までに時間がかかるため、気づいた時点で早めに病院へ連れて行きましょう。
3.アレルギー・アトピー
猫も「食物アレルギー」を発症してしまい、皮膚炎を起こすケースがあります。
もちろん、市販されているキャットフードは猫の体を考えて作られていますが、人間同様、症状が出なければアレルギーであるとは特定できません。
キャットフードには穀物や肉・魚など多くの食材が使われていますが、体質によってはアレルギーを発症させてしまう場合もあります。
猫が食物アレルギーを発症した場合、皮膚が赤くなり痒みが出るため、気になって過剰に舐めたり毛をむしったりしてしまいます。
対処法
何に反応してアレルギーを起こすかはそれぞれの猫で違います(これらアレルギーを起こす原因物質を「アレルゲン」と呼びます)
食物アレルギーが疑わしい場合は動物病院でアレルゲンを特定するための検査をしてもらいましょう。
アレルゲンをきちんと特定し、その食物を排除することが何よりも大切です。
そして特定できたら、アレルギーの原因となる食物が含まれていないキャットフードを選ぶようにしてあげましょう。
また猫は、皮膚のバリア機能が落ちて環境中のアレルゲンに反応してしまう「アトピー性皮膚炎」も起こすことがあります。
まとめ
いかがでしたか?猫が毛をむしる仕草をしていたら、飼い主さんも心配になりますよね。
いずれにしても猫の健康上良くない症状ですので、飼い主さんは日頃から愛猫の仕草をじっくり観察することが大切です。
少しでも異変を感じたら、すぐに対処してあげることがいつまでも健康でいられる秘訣なのです。