猫の臭い付け行動4パターン!!
猫には「臭い付け」という習慣があります。なぜ臭いを残すのでしょうか?
ここでは、よくあるケースを4つ紹介いたします。
1.オシッコをかける
独特なフォームで、濃縮された尿を勢いよく噴射する行動です。スプレー行動ともいいます。臭いを残すことを目的としているため、鼻を突くような刺激臭がします。
オス猫に多く、縄張りの主張として行われます。習性とはいえ、猫好きでも苦痛を感じるような悪臭です。将来的に繁殖を望まない場合は、去勢手術をすることをおすすめします。
家猫の場合は欲求不満が原因でも起こります。頭ごなしに叱らず、原因を探ってみることが大切です。
2.顔のフェロモンを塗り付ける
猫の顔やしっぽには、特殊なフェロモンを出す分泌腺があります。家具や飼い主さんにスリスリすることで、フェロモンを付着させています。
これもマーキングの一種ですが、人間にはにおいを感じ取ることはできません。
フェロモンを塗る目的は、お気に入りの印を付けることです。このにおいがする場所では落ち着いて過ごすことができます。
実は、フェロモンが付着した場所ではスプレー行動をしないという特徴があります。人工的に作られたフェロモンを活用すると、スプレー対策になるのです。
尿によるマーキングに悩んでいる場所に吹きかけてみてください。
3.肛門腺の臭いを付ける
猫の肛門付近には肛門腺という小さな穴が2つあります。この穴からは特殊な分泌物が放出されるようになっています。何かに驚いたり、ストレスを感じると分泌物が飛び出します。
さらにマーキング目的でも放出することがあります。スプレー行動と同様に、かなり強烈な臭いがします。
ただし、同じようにくさい臭いでも、猫に向けたメッセージ性は異なります。肛門腺によるマーキングは危険信号の発信です。
猫は単独行動が基本ですが、小さなグループを作ることがあります。危険な場所を見つけた際は、肛門腺の臭いを残すことで「気をつけて」と呼びかけるのです。
4.肉球からフェロモンを放出する
気分が高揚すると、バリバリと爪をとぎながら肉球のフェロモンを放出します。このフェロモンも顔やしっぽと同様に、人間には感知することができません。
込められたメッセージとしては「ここに元気いっぱいの猫がいるぞ!!」や「恋人募集中」などが挙げられます。
あの変顔の正体は臭いの分析中!!
猫がクンクンと匂いを嗅いだ後、いかにも臭そうな変顔をすることがありますよね。しかし、あれは臭くて悶えているのではありません。
上顎の辺りに存在する「ヤコブソン器官」と呼ばれる部位でにおいの分析を行っているのです。これを、「フレーメン反応」といいます。分析中は口が半開きになるので、あのような表情になります。
飼い主さんの足の匂いを嗅いだ後も、しっかりと分析します。たとえ臭そうな顔に見えてもショックを受けないでください。
まとめ
マーキングというと、真っ先にスプレー行動が浮かぶでしょう。これには少々ネガティブな印象がありますよね。
しかし、実際には様々なパターンがありました。よく頬擦りしてくれる猫は、飼い主さんを安全基地だと思っています。これは嬉しいですね。
掘り下げてみると深い意味が込められていた「臭い付け」。改めて猫を観察してみると面白い発見がありそうです。