猫の赤ちゃん返りとは?
赤ちゃん返りとは、ある程度のことが自分でできるようになっているのにも関わらず、突如赤ちゃんのような行動をとる現象です。
この現象は猫にも起こります。猫が赤ちゃん返りをすると、次のような行動が見られます。
- 子猫のように甘えてくる(よく鳴く)
- 「ふみふみ」の頻度が多くなる
- 毛布を吸う
- 粗相やイタズラをしてしまうなど
猫はなぜ、赤ちゃん返りを起こすのでしょうか。次の項目では、その理由について詳しく紹介いたします。
猫が赤ちゃん返りする理由
猫の赤ちゃん返りは、どの年齢になっても起る可能性があります。その理由を3つ紹介いたします。
1.環境の変化
猫は、環境の変化が苦手な動物です。私達にとっては些細なことでも、それがストレスになってしまうことがあるのです。いくつか例を挙げてみます。
- 同居動物が増えた
- 人間の赤ちゃんが誕生した
- 飼い主さんの生活スタイルが変わったなど
上の2つは何となく想像できるでしょう。新入りの動物や、人間の赤ちゃんに飼い主さんが取られてしまうようで不安になるのです。
では、飼い主さん側の変化はどのように関与するのでしょうか。それはルーティーンの崩壊です。猫の1日は、マイルールに則って毎日同じ行動を取っています。
多少なりとも飼い主さんの行動を意識しているので、飼い主さんの生活スタイルが変わるといことは、猫のルーティーンも変わってしまうことになります。
2.感覚が鋭いから
猫は感覚が鋭い動物です。引越しや、飼い主さんの出産などで生活音に変化が起きると不安になってしまいます。
また、飼い主さんが感じているストレスや不安も敏感に感じ取ってしまいます。
3.年齢的なもの
高齢の猫は、成猫に比べて甘えるようになります。感覚器官や身体能力の衰えから、強い不安を感じる機会が多くなるためです。
ずっと一緒に過ごしてきた飼い主さんだからこそ、安心して頼ることができるのです。
どのように対応すればいい?
赤ちゃん返りの根本には「不安」や「寂しさ」があります。一見すると分離不安と似ていますが、やはり落ち着くまで相手にしないほうが良いのでしょうか。
赤ちゃん返りの場合は、無視をすると逆効果です。ますます不安定な状態に陥ってしまいます。そこで、次のような接し方をしてみてください。
関心があることを伝える
新しい家族が増えても、環境が大きく変わってしまっても、愛猫への愛は変わらないということを素直に伝えてあげましょう。
忙しくて相手をしてあげられないときは、積極的に話しかけてあげてください。すり寄ってきたら、撫でるだけでも大丈夫です。
どのような状況でも、関心を持っていることを根気強く伝え続けましょう。
少しだけ付き合ってあげる
猫の場合は、遊びもスキンシップも数分程度で満足してくれます。寝る前の5分だけなど、毎日必ず一緒に過ごす時間を作ってあげてください。
高齢猫の場合は寄り添ってあげて
一緒に暮らす猫が高齢の場合、家にいるときはさり気なくそばにいてあげてください。飼い主さんの気配が近くにあるだけで安心することができます。
まとめ
猫も赤ちゃん返りすることがあります。愛猫の突然の変化に戸惑うかもしれませんが、根底にある不安が解消されれば落ち着きます。
まずは赤ちゃん返りに至ったきっかけを探り、改善できるものは改善してあげましょう。難しい場合は愛猫の気持ちを受け止めて、意識的に関わりを持ってください。
猫は人間に関心がないように見えて、実はかなり意識しています。そのため、毎日の生活の中で愛猫と一緒に何かをする時間が大切なのです。
数分間だけでも思う存分甘えられる機会を作ることで、赤ちゃん返りの改善にも予防にも繋がります。