猫が持つ「人間のトリセツ」とは?
猫には優れた観察力と学習能力があります。そのため、家猫として生きる猫達は人間と上手く共存するスキルを持っています。
今回は、猫の行動から見えてくる「人間のトリセツ」を5つ紹介いたします。
1.人間の生活リズムに合わせる
猫は本来、夜行性に近い生活を送る動物です。つまり、人間とは真逆の生活リズムというわけです。
家猫も本能的には夜行性ですが、本能に従った形では食事にありつけません。そこで、人間の生活リズムに合わせる行動を意図的に取っています。
猫自身は辛くないのでしょうか?そこは、それほど心配ないでしょう。合わせるといっても最低限の部分に留めています。
日中のほとんどは寝て過ごしているので、猫らしい生活リズムも残しています。
2.人間のコミュニケーションを真似る
猫同士ではボディーランゲージを用いて会話します。そういわれてみると「ニャー」という言葉のやり取りはあまり見かけませんよね。
そう、まさに「ニャー」は人間の会話を意識したコミュニケーション方法なのです。目を見つめてくるのも同様で、人間のアイコンタクトを真似ています。
人間にはボディーランゲージが伝わりにくいので、より伝わりやすい手段で気持ちを伝えているのです。
3.「ダメ」はいけないことだと理解している
猫は簡単な単語程度なら理解することができます。飼い主さんの「ダメ!」という言葉も、音や雰囲気からいけないことだと分かっています。
それでも行動を改めないのは「なんで?」という疑問が残っているからです。爪とぎを例にあげてみます。
猫にとって爪とぎは本能的な行動です。ただ叱られただけでは納得できず、やめるべき理由が分かりません。
この場合の対処法としては、爪を研ぐ場を設けることが有効です。猫用の爪とぎを使ったら褒め、家具に爪を立てたら注意します。
そうすることで「家具で爪を研ぐのはダメなんだ」と受け入れやすくなります。
4.人間の赤ちゃんを傷つけない
猫は、人間の赤ちゃんや幼児に対しては寛容です。それは、外見やにおいから「危険ではない」と判断しているためだといわれています。
ただし、人畜共通感染症には注意が必要です。赤ちゃんが口に入れるものを舐めさせないように気をつけてください。
5.職場を荒らさない
看板猫として活躍する猫が職場を荒らしたという話はあまり聞かないですよね。
とある焼き物を扱う店主も、工房はもちろん商品にイタズラすることはない、と話していました。
これはあくまでも推測ですが、縄張り意識を持つ猫にとって飼い主さんの職場は「飼い主さんの縄張り」なのかもしれません。
共有する縄張りとして、自分自身も積極的に出入りはするものの、荒らしてはいけない他者の縄張りという認識が強いのではないでしょうか。
また、邪魔しないことで「いい子だね」と褒めてもらえたり、事業が上手くいけば飼い主さんの笑顔が増えます。愛猫としても喜ばしいことでしょう。
人間に理解してほしい「猫のトリセツ」
猫が人間のトリセツを用いて寄り添うように、私達も「猫のトリセツ」を理解して歩み寄ることが大切です。
そこで、特に重要なポイントをいくつかあげてみます。
初対面の猫の目は見つめない
相手が初対面の猫の場合、目を直視するのはご法度です。悪気はなくてもケンカを売られていると判断されてしまいます。
目を見つめても大丈夫なのは、人馴れした猫や面識のある猫に限ります。
「やめて」のサインを覚える
スキンシップ中に、次のような仕草が見られたら解放してあげましょう。
- しっぽをバタンバタンと叩きつける
- 耳を横に寝かせて唸る
- 目を丸くする
これらは、猫語で「やめて」を意味するボディーランゲージです。
愛猫が嫌がることをしない
一般的な猫に好まれることが、愛猫にウケるとは限りません。人間にも好き嫌いがあるように、猫にも好みがあります。
愛猫が嫌がることは控えましょう。しつこく嫌がることをしてしまうと、信頼関係にヒビが入ってしまいます。
まとめ
今日のねこちゃんより:メルとチャオ♂ / 2歳 / 雑種(ミックス) / 5.5kg
猫は、私達が思っている以上に人間を意識しています。犬のように従順ではありませんが、猫なりに守っているルールがあるようです。
私達人間も猫のトリセツを意識して、楽しく共存していきたいですね。