猫を『動物病院』に連れていく頻度は?年代別に最適な受診のタイミングを解説

猫を『動物病院』に連れていく頻度は?年代別に最適な受診のタイミングを解説

猫は自分の縄張りの外に出ると、途端に自信がなくなってしまいます。だから、猫にとって動物病院はとても怖い場所です。それが痛いほどわかる飼い主さんは、愛猫を病院へあまり連れていきたくないと思われることでしょう。今回は、健康な時でも最低限これだけはという観点で、病院に連れて行くタイミングや頻度についてご説明します。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

猫と病院の上手な付き合い方

診察される猫

猫が最も自信を持てるのは、縄張りにいる時です。一歩でも縄張りの外に出てしまうと、不安になります。

ましてや身体中あちこちを触られ、時には注射されることもある動物病院は、猫にとってとても怖い場所です。

それが痛いほどわかる飼い主さんは、愛猫を病院へあまり連れて行きたくないと思われることでしょう。

しかしたとえ愛猫が健康であっても、動物病院に行くべきというタイミングがあります。愛猫に元気で長生きしてもらうためには欠かせないことです。

今回はそういう観点で、愛猫を病院に連れて行くべきタイミングや頻度についてご説明します。

動物病院の役割

猫の爪切り

動物病院の役割は、病気を治療するだけではありません。

健康状態を確認し飼い主さんに必要なアドバイスをする、病気予防のためにワクチン接種をするというのも動物病院の大事な役割です。

飼い主さんに歯磨きや耳掃除、爪切りといったお手入れの仕方を教えてくれたり、実際にお手入れをしてくれたりもします。

時には、しつけや育て方に関する相談にものってくれます。

つまり、動物病院は単に病気の治療や予防をするだけではなく、飼い主さんにいろいろなことを教えてくれる場所でもあるのです。

また猫にとっては、飼い主さんと家で過ごすだけでは得られない、社会的な経験を得られる貴重な場所でもあるといえます。

愛猫の具合が悪い時だけではなく、普段から動物病院を上手に利用して、愛猫の健康管理と飼い主さんの相談相手として、しっかりと活用しましょう。

愛猫を病院に連れていくタイミングと頻度

猫を迎え入れた時

子猫

飼い主さんのお家に迎え入れたタイミングで、年齢に関係なく必ず健康診断を受けましょう。

どういう経緯で迎え入れたかを説明し、必要な項目について検査してもらいましょう。

子猫

ワクチン未接種の子は、迎え入れ時の健康診断の時に相談しましょう。

子猫の週齢や迎え入れた経緯などを考慮して、適切なワクチン接種の時期を検討してくれます。

コアワクチンの接種は必須で、通常2回打つのが一般的です。

個体差はありますが、生後6ヵ月頃から最初の発情が始まります。

特に子猫の誕生を望まないのであれば、初発情の前に避妊・去勢手術することをおすすめします。子宮蓄膿症、乳腺がん、精巣腫瘍などを予防できます。

成猫

元気に遊ぶ猫

保護猫や野良の成猫を迎え入れる場合は、迎え入れ時の健康診断の時にワクチン接種について相談しましょう。

成猫でも、初めてのワクチン摂取の場合は2回の接種が推奨されています。

ワクチンの再接種は、1歳齢で1回、その後は3年毎に1回の接種が一般的です。

ワクチンの接種についてはWSAVAなどがガイドラインを出していますが、改訂が続いています。最も新しいワクチン接種の仕方は初年度に5回接種し、確実に抗体価が上がっているとした状態で、その後のワクチンは3年に1回でよいとされています。

しかし、ウイルス感染猫によく接触するハイリスク猫の場合は1年に1回の接種が推奨されます。また、体を守ることができるだけの抗体価が3年間維持できているかは検査を行わない限り不明です。ワクチン接種をするべきかどうかは、抗体価のチェックをしないとわからないのです。3年に1回のワクチン接種でよいメリットは「注射部位肉腫」という病気の発症リスクを下げることというのが代表的です。ワクチン接種回数についてはかかりつけの獣医師とよく話し合い決定してください。

1歳以降は年に1回の健康診断をおすすめします。

5歳くらいまでは問診、触診、血液検査と尿検査、5歳からはX線検査や超音波検査を増やすと良いでしょう。

費用にも関係しますので、獣医師と相談して検査項目を決めましょう。

シニア期

老猫

7歳(人間だと44歳相当)頃からシニア期が始まるといわれています。

徐々に病気にかかりやすくなる頃なので、できれば健康診断を半年に1回にすることが望ましいです。

持病で頻繁に検査をしている場合でも、年1回は総合的な健康診断を受けましょう。

またコアワクチン接種は、シニア期以降も必須です。

高齢期

11歳(人間だと60歳相当)頃から、本格的な高齢期に入ります。できれば、健康診断を年に3〜4回に増やせると理想的です。

年に4回は多すぎると思われるかもしれませんが、猫の1年は人間の4年に相当しますので、決して多すぎることはありません。

まとめ

動物病院に連れてこられた猫

今回ご紹介したのは、最低でもこれだけはというタイミングです。これだけで十分ということではありません。

また様子がおかしいと感じた場合は、早めに動物病院で診てもらうようにしましょう。

可能であれば、子猫の頃から月に1回程度、簡単な健康チェックやお手入れなどを目的に動物病院に通えると理想的です。

猫も外の世界や知らない人、動物などと接触する機会が増え、万一避難するようなことになっても受けるストレスを減らせるでしょう。

動物病院は、飼い主さんにとっても頼れる場所です。どうか信頼できる動物病院をみつけて、上手に付き合っていきましょう。

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