猫のしつけに『霧吹き』が効果的な理由4つ

猫のしつけに『霧吹き』が効果的な理由4つ

愛猫のしつけ、どうしていますか?飼い主さんによってさまざまな方法があるでしょう。「霧吹き」を使う、という方は多いようです。なぜ猫のしつけに有効とされているのでしょうか?

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記事の監修

北里大学獣医学科卒業。埼玉県内の動物病院で勤務医をしながら教育・研究にも携わっており、大学では『伴侶動物の鉄代謝』をテーマに研究しています。『猫は小さな犬ではない』という格言のもと、何よりも猫ちゃんの健康と福祉の向上を一番に考え、日々の診療に励んでおります。

1.「イヤなことが起きる」と覚えるため

嫌な顔をする猫

猫は体が水に濡れるのを嫌がります。そのため、霧吹きを吹きかけるととても不快な気持ちになるのです。何かをしたとき毎回のように霧吹きがかかれば、「これをするとイヤなことがおきる」と覚えます。

すると猫は、その行動をしなくなるのです。ですから、猫のしつけに霧吹きが効果的といわれています。ただ落とし穴がひとつあり、もし愛猫に飼い主さんが霧吹きを吹きかけているとバレてしまうと問題です。

「飼い主、イヤなことしてくるにゃ」と信頼にヒビが入る可能性が考えられます。霧吹きをしているのはあくまでも目に見えない存在で、飼い主さんでは決してない!と思ってもらわなければいけないのです。

2.恐怖を感じる

隠れる猫

猫にとって「体が濡れる」のは「命を落とすかもしれない危険」につながります。猫の祖先といわれているリビアヤマネコは砂漠に住んでおり、体が濡れると気温の下がる夜に凍死する危険性があったのです。そのため、個体差はありますが体が濡れるのを極端に怖がります。

霧吹きで体に水がかかった場合、恐怖を感じるのもうなずけるでしょう。どうしても乗ってほしくない場所があるときやしてほしくないことがある場合、有効に働きます。ただ、命の危険を感じるかもというほどの恐怖を感じさせることでもありますので、安易に使うのは避けたあげたほうがよいでしょう。

3.負担が少ない

さわやかな顔の猫

愛猫をしつけようと、強く叱ったり叩いたりすることは絶対にいけません。それは「虐待」の域に入ってしまいます。猫にとってはただの恐怖でしかないからです。

「しつけのため」とは理解できず、飼い主さんに恐怖心を抱いてしまうでしょう。そのため強く叱る、叩く行為はオススメできません。

一方で霧吹きは、そこまで猫への負担が大きくないと言われています。「恐怖心をあおる」という意味では同じかもしれませんが、痛みを感じさせることなくしつけができます。どうしてもしつけたいことがあるときは、霧吹きを利用してみるとよいでしょう。

4.信頼関係が崩れない

信頼

基本的に霧吹きを使うときは、飼い主さんがやっているとわからないように使います。そのため、猫との信頼関係が崩れることはほぼないでしょう。ただ勘の鋭い動物のため、気をつけないと察してしまう可能性はあります。

霧吹きを吹きかけている決定的なシーンを、目撃されないようにしてください。

5.否定派も

怖い顔の猫

たとえ愛猫に見られないようにしたとしても、飼い主さんのニオイでバレてしまう、という説があります。たしかに人よりもはるかに嗅覚の優れている猫ですから、その可能性はゼロではありません。

霧吹きを使ってしつけをした飼い主さんに話を聞くと、愛猫が近づいてこなくなった、というケースもあります。心配な方は霧吹きではなく、しつけ用スプレーを使うなどしてみるとよいでしょう。もしくは、猫がしてほしくない行動を取れないように工夫するかです。

猫によって体が水に濡れるのをそこまで気にしない、という場合もあります。愛猫の性格に合わせて、霧吹きを使うか考えてみるとよさそうです。

まとめ

みいすけくん

実際、愛猫に霧吹きでしつけした、という飼い主さんもいれば別の方法で行う飼い主さんもいます。そこは臨機応変に対応していくとよいのかもしれません。きちんとしつけて、お互い快適な暮らしを楽しみたいですね!

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