1.縄張りを主張する必要がない
敵やライバルのいない人間との暮らしに「爪とぎ」は必要なくなってきているのかもしれません。
野生の猫にとって、爪は牙と同じく狩をするにも敵と戦うにも大切な武器でした。そして爪とぎを高いところに行い、他の猫や動物に大きさを誇示したり匂いを付けたりするなど、マーキングとしても利用していました。
今では狩りをしなくても、食べたい時にご飯が出てきますし身の危険もありません。野生的な勘が少し減ってきいているのかもしれませんね。もし、愛猫が退屈そうにしているなら、日々の暮らしに少しだけ刺激を作り、野生の勘を取り戻してあげるのもいいかもしれません。
2.ストレス解消方法が他にある
猫は爪とぎによってストレス解消や気分転換をしています。
嫌なことがあったり、今までの行動をやめたい時にも爪とぎを行います。実は猫にはよくみられるグルーミングも同じような効果があります。もしかしたらグルーミングなど他の行動で解消されるために、爪とぎをする必要がないのかもしれません。
ただし、爪をとがないからと麻縄のポールやダンボールを片付けず、気が向いたらいつでも爪とぎができるように設置だけはしておきましょう。
3.爪に問題がある
爪が長すぎても短すぎても爪とぎをしないことがあります。
爪とぎは尖らせて鋭くすることと古い爪を除くことが目的ですが、人間が切り過ぎると短くなりすぎて研がない可能性もあります。その場合、少しだけ切って猫が爪とぎをしやすいようにしておきましょう。
なお爪が伸びすぎて引っかからずに研げないこともあります。かぎ爪が長く巻いてしまうと肉球に刺さってしまうこともあります。この場合、歩く時に滑ったり痛みを伴ったりと猫の動きに支障が出るでしょう。
肉球に刺さると出血や化膿を伴うなど、家庭では対処が難しくなります。そうなる前に病院で爪を切ってもらうなど、早めに対処してくださいね。
4.性格や好みの問題
おっとり気味の性格であったり好みではないと爪とぎをしない猫もいます。爪とぎをしなくても問題はありませんが、爪が伸びすぎると肉球の怪我の原因になるなど、問題が出てきます。爪の管理だけは一緒に暮らす人間が怠らないようにして、健康を損なわないようにしましょう。
5.年齢が関係している
子猫時代は爪とぎ未経験、高齢になってくると身体の管理をしなくなることもあります。
まだ猫が小さい場合は爪とぎをしない可能性が高いです。おおよそ生後半年から1年くらいまでに爪とぎを始めることが多いので、色々なタイプや素材を準備していつでも研げるようにしておきましょう。
高齢になってくると爪とぎもグルーミングもしなくなる猫が多くいます。加齢に伴う関節炎が理由で爪とぎをしなくなることも。その場合は爪切りを定期的なお世話に組み込んでくださいね。
まとめ
猫は『爪とぎ』をしないときの理由5つと対処法についてお伝えいたしました。
爪とぎをしないこと自体は、猫の健康と大きく関わりがない場合がほとんどなので心配しなくても大丈夫です。しかし完全に家庭内で暮らす猫は歩いたり走ったりしても爪は削れません。
一番の問題は、伸びすぎて肉球に食い込ませたり、歩きにくくさせてしまう事ですから、日々猫の身体をチェックしたり様子をしっかりと観察してくださいね。