愛猫の死とどう向き合う?
家族同然の愛猫を失ってしまったら、涙が止まらずに悲しくなるのは自然な反応です。
人は大切な存在を亡くしてしまった場合、次のような段階を経て悲しみを乗り越えると言われています。
否定
自己防衛本能のはたらきにより、愛猫が亡くなったという事実を否定することで、自身の心の崩壊を防ごうとします。
交渉
たとえ悪魔に魂を売ることになったとしても、愛猫を返してほしいと願います。
怒り
後悔に苛まれ、もしもあの時別の選択をしていれば愛猫は死ななかったのではないかと、自身の行動に怒りの感情が湧き上がってきます。
受容
神にすがっても、悪魔と交渉しようと考えても、たくさん後悔しても愛猫はもう戻らない。その現実を、少しずつ受け入れられるようになります。
悲しみからの解放
トンネルには必ず出口があります。悲しみという名のトンネルも、通過するまでに時間はかかりますが、光が差し込んでくる日がやってきます。
愛猫の死と向き合い、受け入れ、楽しかった思い出を胸に前を向いて歩けるようになります。悲しみから解放されるのです。
受容までの苦しみをどう乗り越える?
悲しみを乗り越えるステップを紹介しましたが、受容する段階までは辛い日々との闘いになります。
どのように過ごしていけばよいのでしょうか?この問に対する正解はないかもしれませんが、少しヒントになるような方法を3つご紹介いたします。
1.泣きたいときは泣く
悲しみの感情を、無理に抑え込む必要などありません。泣きたいときは思いっきり泣きましょう。ここで空元気に振る舞うことは、得策のようで実は逆効果になります。
「いい大人が…」などと考えず、泣くことに疲れるまで泣いてください。
2.思い出を語る
信頼できる人や、猫を失った悲しみを理解してくれそうな人に思い出を語りましょう。
余計に辛くなるのではと疑問に思うかもしれませんが、案外気持ちが楽になるものです。
身近にいない場合は、ペットロスに特化したカウンセラーさんや、訓練を受けたペットロス経験者を頼る方法もあります。
3.供養をする
供養といっても、決まり事はありません。例えばリビングに愛猫の写真を飾り、毎日語りかけるなど思い思いの方法で良いのです。
初七日や四十九日などに合わせて、好きだったものをお供えするのも心の整理に役立つでしょう。
周りの人にできること
もしも周囲に愛猫を亡くした人がいる場合、次のような配慮を心がけてください。
否定せずに話を聞いてあげる
相手の話を否定せずに、頷き共感する姿勢を持って話に耳を傾けてあげてください。
「早く忘れなよ」は厳禁
飼い主さんにとって猫は家族です。何があっても忘れることはできません。「そんなに悲しいのであれば忘れたほうがいい」という言葉は、逆に心を閉ざしてしまうので控えてください。
ただそばにいてあげるだけで心強い
かける言葉が見つからず、どう接して良いか分からないというのが正直なところでしょう。
そういう場合は、難しく考えずにただ寄り添ってあげるだけで十分です。親しい間柄であれば、手を取って頷いてくれるだけで心強く思えるでしょう。
まとめ
愛猫を失った現実や、悲しみを乗り越えるまでにかかる時間は人それぞれです。時間がかかってしまっても、それは恥ずかしいことではありません。
それだけ巡る思いが強いのでしょう。焦らずに、少しずつ、できることから始めてください。周囲にいる人は、飼い主さんのペースを乱さずに見守ることが大切です。
ただ、生活リズムが乱れると心身のバランスをより崩しやすくなります。悪循環のループにはまってしまわないようにサポートしてあげてください。