猫が『頭をぶつけた』ときに注意すべきこと2つ

猫が『頭をぶつけた』ときに注意すべきこと2つ

頭には様々な神経が通っているので、ぶつけたり怪我をすると身体の機能に支障をきたす可能性があります。猫は思っている以上に激しい運動をしますので、頭部に異常があるかもしれない場合はすぐに対処すべく行動しましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

家の中で頭をぶつける可能性は?

タイヤの下にいる猫

外へ出る猫は、車やバイクにぶつかって交通事故に遭遇してしまったり、他の動物に襲われたりして、頭に怪我をする危険性が高いのは当然ですが、家の中で暮らしている猫も頭をぶつけてしまう危険性があります。

同居猫同士のけんかによる咬傷、キャットタワーや洋服タンスなどからの落下事故、植木鉢や本など物が落ちてくる、人間が抱っこのために猫を持ち上げようとして机の角や出っ張りにぶつけてしまうなどのアクシデントもあります。

どのような危険性があるのか?

頭に包帯を巻いた猫

頭をぶつけてしまうと、血が出るなど目に見える傷だけではありません。頭蓋骨にヒビが入ったり、骨折をしたり、目に見えない部分に問題が発生している危険性があります。

脳の中で出血をしたり、脳が浮腫を起こしたり、一定に保たれているべき脳圧が高くなってしまう可能性があります。

1.命に関わる怖い症状

痛そうな顔の猫

頭をぶつけてしまった猫に表面上は傷が見えなかったとしても、外からは見えていない脳への損傷が起こっている可能性があります。

損傷度合いによってはまっすぐに歩けない、フラフラするなど、行動の変化が見られたり、麻痺やけいれん、呼吸に異常が出る、昏睡状態に陥ってしまなど、命に関わる怖い症状がで出る可能性があります。

2.安心は禁物

診察されるぐったりした猫

頭をぶつけた直後の猫の様子に、特に変わった所が見られないからといって、安心してはいけません。

急激に症状が出てくる場合と、数時間後や数日後にある程度時間をおいて変化が出る場合があります。

いずれにせよ、「頭をぶつけた」と分かった時点で病院に電話をしたり、受診して対処する方が良いでしょう。脳の検査が必要な場合もあります。

まとめ

救急セットの前で寝転ぶ猫

猫が『頭をぶつけた』ときに注意すべきこと2つについてお伝えいたしました。

猫が同じ布団の中で眠っているのに気が付かず、寝返りを打って身体に足を下ろした事があります。もし頭にふり下ろしていたら、ととても恐怖を感じたことを覚えています。

タイミングが重なれば、いくらでも危険な状態はおきます。防げるであろう事は前もって予防し、猫に危険が及ばないように気をつけなければなりませんね。

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