猫の寿命を縮める『呼吸が速い』原因と注意すべき5つの病気

猫の寿命を縮める『呼吸が速い』原因と注意すべき5つの病気

猫の呼吸がいつもと違う場合、何かしらの病気が原因かもしれません。どういう時に呼吸が速くなってしまうのか?そこに焦点を当ててみました。考えられる病気が5つあります。早速チェックしていきましょう!

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

1.貧血

ぐったりした猫

貧血によって呼吸が荒くなることがあります。貧血とは血液中の赤血球の数が減ってしまう病気です。赤血球は酸素を運搬する役目を担っている為、数が減ると必然的に運ばれる酸素量も減ってしまいます。すると呼吸が苦しくなる為に呼吸の回数で酸素を稼ごうとして呼吸が速くなってしまいます。

猫が貧血になる原因はいくつかあります。もし呼吸の異常以外にもぐったりしている、食欲がない、疲れやすい、歯茎や舌が白っぽいなどの症状が見られたら動物病院を受診しましょう。原因を特定し、それに合った治療を行う必要があります。

2.呼吸器系の異常

マスクをした猫

猫風邪や猫喘息、慢性気管支炎などの呼吸器系の異常が原因で呼吸が速くなることも。鼻が詰まったり気管支に炎症が起きたりすることで呼吸がしづらくなってしまうからです。

猫風邪はワクチン接種で予防できることが多いです。定期的な接種を検討しましょう。喘息の原因ははっきりと分かっていませんが、ハウスダストなどのアレルギーも原因と考えられています。

2ヶ月以上も慢性的に咳が続くのが慢性気管支炎です。ウイルスや細菌、寄生虫などにより炎症が起きてしまうのです。重症になると肺炎を起こす場合がありますので、注意しましょう。いずれにしても呼吸がおかしいと感じたら動物病院を受診しましょう。

3.心臓病

診察を受ける猫

心臓病により血液の循環が悪くなることで、呼吸に異常が出る場合があります。緊急性が高い場合が多いので、早急に受診する必要があります。

猫の心臓病は気づかないことが多く、呼吸が乱れて初めて明らかになることも。早期発見できるように定期健診を受けると良いでしょう。

4.外傷

ケガをした猫

ケガをしたことで一時的に興奮し、呼吸が速くなることがあります。この場合はしばらくすれば治ってくるでしょう。ただケガを放置しておくのは良くありませんので、適切な処置をしてください。

もし中々呼吸が正常に戻らない時は肺などの臓器に損傷がある場合があります。命に関わってくることがありますので、動物病院で診察して貰ってください。

猫がケガをしないように外には出さないようにする、高いところからの落下防止策などを取っていきましょう。

5.熱中症

頭を冷やす猫

熱中症になることで、呼吸が乱れることも。夏が特に要注意な季節ですが、暖房のかけすぎで冬になることもあります。十分気をつけてください。

猫は汗腺が少ないので、人のように汗をかいて体温を下げることが苦手です。その為、体温が高くなった時は口呼吸を行うことがあります。

犬のように呼吸していたりぐったりしていたりフラフラしている、体が熱いと感じた場合は熱中症の疑いがありますので、すぐに受診するようにしてください。

まとめ

苦しそうな猫

猫は体の不調を隠すのが得意なので、飼い主さんが気がついた時にはかなり悪化していることもあります。少しでもおかしいな、と感じたら気をつけた方が良いでしょう。

自分で「具合が悪い」とは言ってくれないので、飼い主さんが気がついてあげるしかありません。猫の様子を常に観察しておくことが大切です。

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