1.爪とぎで傷がつく
壁、柱、床、障子、畳などに猫が爪とぎをしてボロボロにされてしまうのを大家さんは一番心配しています。
もし、猫の爪とぎで壁などに傷ができてしまうと、修繕費として敷金から差し引かれてしまう場合があります。
しかし、猫にとって爪とぎは、爪のお手入れ、縄張りの主張のためのニオイ付け、気持ちを落ちつかせるなどの意味があり、本能で行っています。そのため、叱っても爪とぎをやめさせることはできませんし、爪とぎをしたくてもできない環境は猫がストレスを感じてしまいます。
壁などになるべく傷をつけないように、猫の爪が伸びていないかこまめにチェックをして爪切りをしましょう。爪とぎをしてしまいそうな場所は、ダンボール、板、爪とぎ防止シート、カーペットなどを使って傷がつかないようにします。そして、猫が好む素材の爪とぎ器を用意してあげましょう。
2.汚れやニオイ
猫がトイレ以外の場所で排泄をして、壁や床にシミやニオイが付いてしまうのはペット可の物件でも避けたいですよね。
猫は猫砂があれば簡単にトイレを覚えてくれることがほとんどです。トイレ以外の場所で排泄をしてしまうのは、トイレが汚れているとき、ストレスがあるとき、病気の影響など理由があります。
トイレはこまめに掃除をする、トイレの数を増やす、猫の好みの猫砂を見つける、運動や遊びでストレスが少なくなるような生活を送るなどのケアをしましょう。トイレでの猫の様子を観察して、いつもと違う場合はおしっこの病気の可能性があるので、動物病院を受診してください。
発情期になると、おしっこをあちこちにする「スプレー」をするようになります。繁殖を希望しないのであれば、避妊去勢手術を受けさせることも考えましょう。手術をすると発情期の困った行動が減ります。
トイレ以外の場所で猫が排泄をしてしまったら、洗剤などでニオイを取り除きます。ニオイが残っていると再びその場所で排泄をしてしまう可能性があるからです。
また、猫は健康でも吐いてしまうことがある生き物です。汚れてほしくない場所にペットシーツやタイルカーペットを使って保護したり、ペット用の消臭グッズなどを使用したりして対策をしてみましょう。
3.鳴き声
猫によって鳴き声の大きさは違いますが、発情期になると大きな声で普段と違う鳴き方をします。本能による行動なので叱ってもやめさせることはできませんが、避妊去勢手術を受けさせることを考えてあげましょう。
飼い主さんになにかお願いをして鳴いている場合、猫にとって当然の要求であれば応えてあげるべきですが、早朝に鳴いて起こそうとするなど困った要求のときは、無視をして諦めさせます。一度要求に応じると、次も鳴けば飼い主さんがかまってくれると学習してしまいます。
4.騒音
猫が夜中に走り回ってしまうのは、エネルギーを発散しきれていない可能性があります。昼間も運動できるようにキャットタワーを用意したり、飼い主さんと遊ぶ時間を増やしたりしてみましょう。
また、高い場所から猫が飛び降りるときに音が響いてしまう場合があります。厚手のカーペットを敷いて防音するなど対策することができます。
5.猫の毛
ベランダ伝いに猫の毛が近隣に飛んでしまうことがあります。洗濯物を干せない、猫アレルギーの症状が出るなど、迷惑となってしまう可能性もあります。
ブラッシングで抜け毛が舞い上がる量を減らしたり、猫用品の洗濯物を干すときはあらかじめ粘着テープで取り除くなどしましょう。
まとめ
ペット可の物件で猫を飼う場合、爪とぎの傷、汚れ、ニオイ、鳴き声などのトラブルが発生する可能性があります。
猫の本能で行っている場合もあり、しつけで解決することが難しい場合もありますが、室内が傷まないように保護したり、猫とのコミュニケーションを増やしたりして対応してみましょう。