猫は他の猫や動物と同居できる?
猫は本来、単独で生活する動物です。群れる習慣のない猫は、他の猫や動物と一緒に生活することはできるのでしょうか?
猫も他者との同居は可能です。ただし、ストレスがかからないように環境を整えなければなりません。
多頭飼育がスムーズになるポイント
猫はとてもデリケートな動物です。多頭飼育をする際は、いくつか気をつけてほしいことがあります。ここでは、猫たちが快適に過ごせるポイントを5つご紹介いたします。
1.テリトリーが確保できる環境
猫には縄張り意識があります。多頭飼育をする場合、それぞれが個別のテリトリーを確保できる環境が必要です。
猫にとって安心できる環境とは、高さがある・薄暗くて狭いなどの特徴が挙げられます。身を隠せる箱や、キャットタワーを設置すると要望に応えてあげられるでしょう。
2.成猫のオス同士の同居は要注意
猫の中でも、とりわけオス猫は縄張り意識が強い傾向にあります。互いに成猫のオス同士では、縄張りをめぐって争ってしまう可能性が高いのです。
ただし、片方が去勢手術を受けている場合は例外です。縄張りに対する執着心が薄らいでいるので、共存しやすくなります。
猫同士の多頭飼育で理想的なのは、子猫同士です。生後3ヶ月頃までの猫は「社会化期」といって、他者を受け入れやすい月齢なのです。
3.トイレの数は猫の頭数+1個
猫はとても綺麗好きです。トイレが汚れていると、粗相や我慢が原因による膀胱炎などを招く要因になります。さらに縄張りの関係もあるので、ある程度の数を設置しなければなりません。
理想は猫の頭数+1個です。これを基準に数を増やす分には問題ありません。猫同士の相性や、正確に合わせて置き場も配慮しましょう。
4.顔合わせは慎重に
動物たちも人間と同様に、初対面の印象がその後を大きく左右します。同居する動物が猫同士でもその他の動物でも、顔合わせは慎重に行いましょう。
最初の1週間は、新入りさんをケージを拠点に生活してもらいましょう。部屋を分けることが理想的ですが、困難な場合は薄い布で覆います。
初対面は必ずケージ越しで挨拶させてあげましょう。恐らく「シャー」と威嚇すると思いますが、本格的な喧嘩に発展する可能性は低いので叱らずに見守りましょう。
「仲良くしてあげてね」と優しく声をかけ、先住動物に気を配るように心がけてください。
5.食器は分ける
月齢が近く、同じフードを食べていても食器は分けるようにしてください。食欲の有無や、フードの好みなどを把握しやすくなります。
同居動物が猫以外の動物である場合は、フードの共有は避けましょう。それぞれ適した栄養素や原料が異なるためです。
飼い主さんの接し方も重要
多頭飼育で失敗しないためには、飼い主さんの接し方も重要なポイントです。まずは先住動物に配慮することです。これまで通り、惜しみない愛情を注ぎましょう。
食事やお世話も基本的には先住動物の順番を先にします。中には後輩に譲ってくれる優しい子もいるでしょう。その場合は、気持ちを汲んで後輩からお世話をします。褒めてあげることを忘れないでください。
縄張りに関することや、じゃれ合いは猫たちに任せましょう。人間が必要以上に関与してしまうと、角が立ってしまう可能性があります。
まとめ
今日のねこちゃんより:姫(ひめ)と景(カゲ)♀ / 茶トラ / 0kg
猫は環境の変化を好みませんが、高い適応能力を持ち合わせています。多頭飼育も環境を整えることで、概ね上手くいくことが多いでしょう。
飼い主さんのキャパシティを超えないこと、常に平等に接することを忘れないでくださいね。