いくつ知ってた?『猫』の語源まとめて紹介5つの説

いくつ知ってた?『猫』の語源まとめて紹介5つの説

人間にとって大変魅力的な猫に関しては分からないことも沢山ありますよね。今回は、なぜ猫と呼ばれるようになったのか、言葉に関して調べてみたいと思います。

漢字の読み「ネコ」ではなく「ビョウ、ミョウ」

お寺の境内にいる猫

古い時代の中国から日本へ伝えられた猫に関する漢字は、「狸」が最初のようです。

「狸」は「リ」と呼ばれ、中国ではヤマネコや野生版のノネコなど、猫に似ている動物をさして大雑把に「狸」と言っていたようです。

「猫」は人間の側に居る飼い猫やノラネコを表し「、ビョウ」「ミョウ」と呼ばれていました。日本の古い文献や辞書では、多く「狸」の文字が使われています。「猫」という漢字を使い始めた時期と、「猫=ネコ」と読ませるようになったタイミングはずれるようです。

1.仕草編:よく眠るからネコ

眠る猫

猫は一日16時間前後眠っています。その猫を見て、「寝る子」という意味で「寝子=ネコ」と呼ばれたという説が一番有力だそうです。

また、子馬のように可愛い生き物である猫は、人間に懐きよく眠るので「寝駒=ねこま」と言われた説もあります。猫の寝ている姿は人間をホッとさせる効果があるのかもしれませんね。

2.行動編:ネズミを捕る

鼠を噛んでいる猫

ネズミを好むので「ネコ」と言われたという説です。猫が受け入れられた一つの理由として、人間に必要な物を食べてしまうネズミなどを捕まえる「益獣」としての能力があるのでしょう。

狩りの仕方の違いで呼び方も変化し、鳥を捕まえるのはトコ、ヘビだとヘコと言います。養蚕業に携わる人にとって、本物の猫は高価で手に入れることができなかったので、ネズミ除けの「猫絵」が流行った時代や地域もあります。

3.鳴き声編:ネウコ

鳴いている猫

ネウネウという鳴き声に子を付けて「ネウコ」と呼び、訛って「ネコ」と言われたという説もあります。紫式部の源氏物語にも「ネウネウ」と猫が鳴いている表現があります。

和名抄では、中国語での猫の鳴き方「ミャウ=音苗和」から発展したという説もあります。

4.ねこま編

猫が鏡を見ると虎の顔がうつる

ややこしいのはこの「ねこま」説で、諸処あります。

918年に編纂された日本現存最古の薬物事典である『本草和名』には、鼠を捕る小さな獣で虎に似た狸のような姿である「ねこま=祢古麻」の記述があります。

931〜938年の辞書である『倭名類聚抄』には、虎に似て小さく、鼠を捕まえて餌にする「ねこま=禰古萬」と掲載されていますが、書かれた年の早い『本草和名』の方が記述は古いようです。両文献とも国立国会図書館のインターネットから見れます。

「ねこまち=鼠子待」の略でねこまという説もあります。

5.漢字編:猫?ネコ?

走ってくる猫

中国から来た猫の漢字は、苗を守る、鳴いている猫の声を表現している、苗のようにしなやかである、という意味があります。

ただし、苗を使用しているので読みがなは「ビョウ」「ミョウ」ですが、そのうち和風の「ねこま」という読み方へ、そして「ま」が落ちて「ねこ」という音に変化したようです。

余談ですが、見た目が虎に似ているということで「如虎」という当て字もあります。

まとめ

ちゃろくん

いくつ知ってた?『猫』の語源まとめて紹介5つの説についてお伝えいたしました。

とにかく、猫の言葉は古くから始まっていることだけは分かりましたね!

私達も鳥を見て種類を言えずに「鳥がいる」と言ってしまうように、猫としてクローズアップされていなかった時代では、都合良く適当に呼ばれていたのでしょう。

これからも益々、猫とは切っても切れない間柄になっていきそうですね。

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