多頭飼いを望むなら最初は2匹から
もしあなたが「いずれは複数の猫と暮らしたい」と思っているのなら、最初から2匹と一緒に暮らすことをおすすめします。
猫は縄張り意識がとても強く、侵入者をとても警戒します。最初から2匹ならば、侵入者がやってきたという状況を作らずに済むからです。
そこで今回は、1匹の猫とだけ暮らしていたのに、何らかの事情で2匹目以降を追加で受け入れることになった時の注意点について説明します。
猫の相性
新しく迎える猫は、先住猫にとっては侵入者です。先住猫が新参猫を受け入れるためには、お互いの相性も大切です。猫の相性に関する基本的な考え方は下記になります。
- 若い猫同士の方が上手くいく場合が多い
- 先住猫の性格が神経質で気が強い場合は受け入れが難しい場合が多い
- 相性の良し悪しは実際に一緒に暮らしてみないと分からない
特に下記のいずれかに当てはまる場合は、新参猫の受け入れは諦めた方が良いでしょう。
- 先住猫が高齢または闘病中である
- 先住猫の性格が非常に神経質、臆病または縄張り意識が強すぎる
- 猫達が室内を棲み分けるための十分なスペースがない
新参猫受け入時の4つの注意事項
1.去勢・避妊手術とワクチン接種
雌雄混合か否かに関わらず、去勢・避妊手術は必要です。特に未去勢の雄同士は激しい縄張り争いになります。
さらに多頭飼いは感染症が広がりやすいので、必ずすべての猫に定期的なワクチン接種が必要です。新参猫の健康診断が済むまでは、先住猫との接触を避けましょう。
2.新参猫をすぐに解放しないこと
受け入れ時に新参猫をいきなり先住猫に対面させるのは危険です。最初はにおいだけでお互いを認識させ、次はケージに入れた状態で先住猫に会わせるといったように、時間をかけて段階的に馴染ませましょう。
3.先住猫を最優先する
受け入れの成否は先住猫にかかっています。新参猫によって先住猫の生活が脅かされない、飼い主さんとの関係も変わらないことを理解させましょう。慣れるまでは、先住猫を最優先に考えて接しましょう。
4.喧嘩も必要なコミュニケーションの1つ
最初のうちは、2匹が喧嘩をしないように見守りましょう。しかしある程度慣れてきたら、本気の喧嘩でない限り、喧嘩もお互いの関係性を築く過程のコミュニケーションの1つです。
多頭飼いの3つの注意事項
1.自分の限界を知ること
一番重要なのは、飼い主さんの限界を越えない範囲での飼育です。被災時の同伴避難、費用、個々の健康管理等を考慮し、多頭飼いの可否や頭数を決めましょう。可哀想とか頑張ればなんとかなるという考え方で受け入れ続けるのは危険です。
2.個別のケアをすること
必ず個々の猫と向き合ってください。食事や飲水、排泄等、個々の状態を把握して健康管理を行います。また猫が病気に罹った場合、療法食や投薬等を個々に適切に行う必要があります。
3.棲み分けられる空間を整えること
一緒に暮らす猫同士が必ずしも仲良しになる必要はありません。限られた室内を上手に棲み分けて、ストレスなく生活できれば良いのです。そのためには、広さだけではなく高さを上手に利用しましょう。
まとめ
今日のねこちゃんより:ジジ♂ / 2歳 / 黒猫
新しく2匹目以降の猫を受け入る場合、焦らずに時間をかけてお互いを馴染ませます。また猫同士が仲良くならくても、お互いをストレスに感じないような住環境を整えることで、上手に生活していけるようになるものです。