1.また飼えばいいよ
飼い主さんにとって、猫は大切な家族。飼い主さんの悲しみは「家族を失ってしまった」ことによるものです。
他の人からしてみたら、「たくさんの猫の中の1匹」にしか思えなくても、飼い主さんにとっては替えの効かない存在です。亡くなったばかりで新しい猫を飼うなんて、飼い主さんも考えられないでしょう。
もちろん、新たに猫を迎えることは悪いことではありません。しかし、「また飼えばいいよ」などと安易に発言してはいけません。
2.たかが猫でしょ
猫を大切に育ててきた飼い主さんに対して、「たかが猫」という発言は、「猫のためにそこまで悲しまなくても…」と飼い主さんの悲しみを否定してしまいます。
「そんなに落ち込まないで」という意味で言ったとしても、飼い主さんは、気持ちを理解してもらえないことに傷つき、心を閉ざしてしまいます。
「猫が家族」ということを理解できない場合は、無理に言葉を掛けずに、そっとしておいてあげましょう。
3.〇〇してあげれば良かったのに
猫を亡くした人は、ただでさえ、「自分に落ち度があったのではないか」「もっとああしてあげれば良かった」などと、自責の念に苛まれています。
もう取り返しがつかないことは、飼い主さんが一番よくわかっています。そんなときに、他の人から「病院へ連れて行けば良かったのに」「もっとちゃんと注意してあげれば良かったのに」などど言われると、責められているように感じ、猫に対しての罪悪感がいっそう深まってしまいます。
「〇〇してあげれば良かったのに」と、責めるような発言は、飼い主さんを傷つけることになるのです。
4.いつかは必ず死んでしまうのだから
猫にも人にも、いつか必ず死はやってきます。
「いつかは必ず死んでしまうのだから」と当たり前のことを言われると、「私は悲しんではいけないのか」と理解してもらえないことに、さらに苦しむことになってしまいます。
また、「大往生だね」という言葉も避けた方が良いでしょう。長く生きられた猫でも、飼い主さんからしてみると、1日でも長く一緒にいたかったに違いありません。「長生きできたから良かった」とはなかなか思えないものです。長く一緒にいた分、悲しみも深いのです。
まとめ
愛する猫とのお別れはいつか必ずやってきます。お別れを経験をした人も、そうでない人も、言葉を掛けるときには、配慮が必要です。
悲しむ人に対して、現実を突きつけるようなことを言ってはいけません。言葉選びを間違えてしまうと、さらに悲しみを深めてしまうこともあるのです。
悲しんでいる気持ちを理解し、受け止めてあげましょう。理解してくれていると思うだけで、安心し、少しでも傷を癒すことができます。
大切な家族を亡くしたわけですから、相手の気持ちに寄り添ってあげることが一番大切なのです。