1.しばらくそばにいる
猫は飼い主さんが悲しむ間はそばにいるという言い伝えです。猫がテーブルから飛び降りた音が聞こえる。風もないのに物が落ちる。布団の上にひそやかに歩く気配と重みを感じる。そんな経験はありませんか?
目を向ければ消えてしまう。だから振り返らずに全身の感覚でその気配を追いかける。ですが時間と共にだんだんそういう気配は消えて行き、いつしか彼らのいない生活に慣れて行くのです。その後猫はどこへ行くのでしょう。それは次の項目へと引き継がれます。
2.生まれ変わる
難しい仏教用語を使うなら輪廻転生。生まれ変わりはいつの世でも信じられてきました。猫も仕草や性格がそっくりのコに出会うことがあるのです。
現代のペット愛好家の言葉でいうなら「毛皮を着替えてやって来る」。最初は「似ている」程度でも、「君はやっぱり!もしかして?」と思うことが起きるのです。飼い主さんは最初少し戸惑いますが、じきに二重の嬉しさを感じるようになるようです。
3.天国へ行く
一番自然な死後の世界は天国です。仏教的にはあの世(極楽浄土)でしょうか。しかし実は動物の天国には様々な考え方があるのです。天国で幸せに暮らしながら飼い主さんを待つ場合や、動物の天国で「猫」という精霊の塊になり「個」が失われてしまう場合。
後者の場合後から天国へ行っても、もう愛しいあの子に会うことができません。また1度会えても再度別れが来るという言い伝えもあり、ひと口に「天国」「あの世」といってもその行った先は諸説分かれているのです。
4.虹の橋(のたもと)に行く
「虹の橋」は1980年年代に作られたとされる英文の詩(作者不詳)が発祥です。その詩の中では、亡くなったペットたちは虹の橋のたもとに行き、そこで楽しく暮らしています。そしてある日飼い主がやって来て喜びの再会ののち、仲よく虹の橋を渡って天国へ向かう、と綴られています。
宗教色のないこの新しい死生観はあらゆるペットの飼い主さんの共感を呼び、インターネットの広がりと共にゆっくり世界に広まって行ったようです。
まとめ
猫のいなくなった家はガランとしています。ご飯の準備もしなくていいし、トイレ掃除も不要です。そんな手持ち無沙汰にふと思うのは「あの子はどこへ行ったのか?」ということ。実際のところは分かりませんが、自分の死後に会えるならそれは慰め。できればどこかで幸せに過ごしながら自分を待っててくれますようにと、願わずにはいられません。