猫に対して的確に「NO」を伝える方法
猫は叱ったところで反省しないと思われがちです。確かに気まぐれなところはありますが、猫にNOサインが伝わらないのは叱り方が原因かもしれません。
ほんのひと工夫することで、猫にも分かりやすく的確にNOサインを伝えることができます。その方法を3つご紹介いたします。
1.叱るのは現行犯のみ
基本的に、人間以外の動物を叱る場合は現行犯でなければ意味がありません。これは、単に記憶力の問題ではありません。
「何がいけなかったのか」という内容がその場でなければ理解しにくいという特徴があります。後になって「あの時〇〇したでしょ!」と言っても、飼い主さんが不機嫌になっているということしか伝わりません。
よって、イタズラを制止したければ現行犯で叱りましょう。
2.単語で伝える
猫は人間の言葉を話すことができません。しかし、よく耳にする単語程度なら覚えることができるといわれています。
猫を叱る際は、「ダメ」や「痛い」などの単語のみで短く伝えましょう。何度か繰り返すうちに、叱られているということを理解します。
根気強く、その行動が好ましくないことを教えてあげましょう。
3.必ず同じ口調で叱る
先程の単語を、必ず同じ口調で伝えることも重要です。なぜなら、猫は言葉を「音」として理解しているからです。
これは"いけないこと"をしたときの合図の音なのだと分かりやすくすることで、少しずつ飼い主さんが望まない行動をとることが減少していくでしょう。
ダメなことを的確に伝えるためには、淡々と同じ口調で叱るのです。ただし、怒鳴るのは厳禁です。「怖い」という感情だけが残ってしまいます。
絶対にNGな叱り方
次に紹介する叱り方は、飼い主さんに対する信頼を失いかねないものです。絶対にやめてください。
叩く・物に当たる
いかなる理由であれ、猫を叩いて叱ることは許されません。そして、物に八つ当たりする行為もNGです。これらは単に感情任せになっているだけに過ぎず、全く効果がありません。
名指しで叱る
先の項目で、「単語は伝わりやすい」と紹介しました。名前も単語であり、よく耳にする音です。叱る際も手っ取り早く理解できるワードだと思うかもしれません。
しかし、名指しで叱ることはやめてください。猫には優れた学習能力があります。名前を呼んで叱られることで、ポジティブな理由でさえも怒られていると誤解します。
これが結果的に、名前を呼ばれることに恐怖心を覚えるようになってしまいます。
まとめ
猫を叱る際に重要なポイントは、現行犯・単語で手短に・口調の維持の3つです。そして、好ましくない行動のほとんどが習性によるものなので、好ましい形に変換していく工夫も必要になります。
暴力や八つ当たりは何があってもNGです。的確に叱ることで、反省も改善も不可能ではなくなります。根気強く気持ちを伝えていきましょう。