寒い時期に気をつけたい猫の泌尿器トラブルと予防策

寒い時期に気をつけたい猫の泌尿器トラブルと予防策

元々猫はその体の構造上、泌尿器系にトラブルを抱えやすい動物です。飼い主としては普段から気をつけておかなければいけないのですが、寒い時期は特にその必要性が上がるのだとか。それはどうしてなのでしょうか?チェックして行きましょう。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.冬は泌尿器トラブルが2倍になる季節

暖かそうな猫

実は、寒い冬は猫の泌尿器トラブルがなんと約2倍になってしまう季節なのです。ぬくぬくと温かい場所でのんきに眠る愛猫が見られるぼのぼのとしたあの空気感の中で、リスクが高まっています。

空気が乾燥はしていますが喉の渇きがそれほど感じられないことで、飲水量が減ってしまうからです。また、寒くて動きたくないのでトイレを我慢してしまうのも原因の一つ。元々濃い猫の尿が更に濃くなり、それが長時間膀胱に留まることでトラブルになってしまいます。

ですから愛猫が泌尿器トラブルを抱えないように十分な対策が必要となってきます。

2.トイレと水は温かい場所に

挟まる猫

猫が冬にトイレを我慢してしまうのは、寒い場所にあるからという理由が挙げられます。落ち着いて用を足せる静かな場所、となると部屋の隅やあまり人が行かないような物置などになってしまうのは仕方ありません。ただそのような場所は冬には特に気温が低くなりがちです。

そこでトイレ周りを段ボールで囲って対策をする飼い主さんは多いです。夏はともかく、冬の間だけは温かい場所に設置してあげるようにするのも良いでしょう。猫が寒さによってトイレを我慢してしまわないように注意しましょう。

また、水飲み場が寒い場所にあっても飲むのを我慢してしまうことがあります。匂いが気になるトイレとは違い、水飲み場はどこにでも設置することができます。猫がいつも過ごしている場所の近くなどに複数箇所置くと、飲みたい時に飲みやすくなるでしょう。

3.オス猫は尿路閉塞に注意

窓から覗く猫

尿道がメス猫よりも狭いオス猫は、尿道が詰まり排尿できなくなる尿路閉塞に特に注意しましょう。閉塞のほとんどは結石が原因だといわれています。ストラバイト結石とシュウ酸カルシウム結石が大半です。

ストラバイト結石は1〜6歳の猫に多いです。尿がアルカリ性に傾くとマグネシウムやリンが結晶化し、結石になってしまいます。

シュウ酸カルシウム結石は7歳以上の猫に良く見られる結石です。尿が酸性になるとカルシウムが結晶化してしまいます。

年齢は一応の目安です。生活環境次第であらゆる年齢で発症します。

結石はオス猫メス猫に限らずできますが、前述したようにオス猫の方が尿道が狭いために閉塞しやすくなります。結石ができるとトイレに何度も行く、排尿を痛がる、尿が出ないなどの症状が見られるでしょう。血尿や尿がキラキラして見えるということもあります。愛猫の排尿の様子をチェックして、異常を感じた場合は早めに受診するようにしてください。

4.膀胱炎にもご注意を!

膝乗り猫

結石が出来るとそれが膀胱の粘膜を傷つけ、膀胱炎になることがあります。こちらも気をつけてあげてください。膀胱炎の主な原因はストレスなのですが、冬は結石にも注意しなければいけません。

猫がストレスを溜めないよう快適な環境を用意すると共に、十分水を飲めてトイレにも行きやすくしてあげましょう。

5.予防のためにできること

マフラーをする猫

冬の泌尿器トラブルの予防として飼い主さんが出来ることは、「記録をつける」ことです。日中留守にしている場合は中々難しいですが、猫の排泄の様子が分かるようになっている猫トイレを導入する方法があります。可能な限り把握しておいてあげましょう。猫の1日の動きが分かる首輪もありますので、併せて使用すれば便利です。

トイレや水飲み場の設置については前述した通りです。寒くて猫が我慢してしまうような事態にはならないようにしましょう。

元々水をそこまで飲まない生き物なので、飲水量を増やすためにウェットフードを取り入れることもオススメです。負担をかけずに水分を摂って貰うことができます。「総合栄養食」や「尿石症対策」と表示のあるフードが良いでしょう。肥満にならないよう、いつも与えているフードとのバランスを考えてカロリー計算を行ってください。

尿石症を患ったことのある猫の場合、「尿石症対策」のフードは長く続けないことをお勧めします。

まとめ

ミモくん

獣医師さんは泌尿器トラブルの猫が増えてくると「冬なんだ」と感じることがあるそうです。それだけ冬は泌尿器系の病気になってしまう猫が多いということでしょう。愛猫が辛い思いをしないよう、十分に対策していく必要があります。

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