猫との生活を始める前に知っておきたい事3つ

猫との生活を始める前に知っておきたい事3つ

猫をお迎えする前に「猫との生活」について具体的にイメージしておきましょう。猫がいる幸せな暮らしという大きなプラスの面だけでなく、猫と暮らす上で注意しておきたいことや工夫が必要になることについても考えておく必要があります。今回は「猫との暮らしのための心構え」について解説いたします。

1.生活環境について

ひょっこり覗く猫

猫はお部屋の中を全力疾走することがあります

猫の「最大瞬間風速」は凄まじく、たまに全力で駆け回ったり棚から棚へと飛び回ったりすることがあります。興奮している猫は周りが見えなくなっていることも多いので、家具が倒れたりお気に入りのインテリアが壊れてしまうこともあるかもしれません。

猫は地面を歩くだけでなく高所に上る習性があるため、私たちが予想だにしない行動を取ることも少なくありません。猫を迎える前に「お部屋の安全性」を今一度確認しておくと安心です。

「爪研ぎ」は猫の習性の1つです

猫は「爪研ぎ」をする本能を持っていますので、思いっきりバリバリと研げる爪研ぎ台を提供してあげることが大切です。

しかし猫のための爪研ぎを買ったのに、爪を研いでほしくないソファーや壁などをボロボロにされてしまう恐れもゼロではありません。猫を迎えた後で高価なソファーを買うことを躊躇するようになったという方も多いのではないでしょうか。

猫の爪研ぎには「爪を鋭くする」という目的のほかに「ストレス発散」「マーキング」などの目的もありますので、飼い主さんが用意した爪研ぎ台以外で爪研ぎをしてしまうことがあるのです。

猫ちゃんが満足に爪が研げる環境づくりとともに「壊されないようにする工夫」と「壊されても仕方ないと思えるかどうか」も重要なことです。

観葉植物は害となる恐れも

猫は草や花を食べたがりますが、肉食動物である猫は草花の消化は苦手です。消化できないにもかかわらず猫が草や花を食べたがるのは「食物繊維による便秘予防のため」「胃の中の毛玉を吐き戻すため」などの理由が考えられます。

お部屋に観葉植物がある場合、猫ちゃんが食べてしまう恐れがあります。草花が傷んでしまうだけでなく植物の種類によっては猫に有毒なものもあり、それらは私たちが観賞用として扱う草花にも大変多いです。猫と暮らす場合は、お部屋に観葉植物やお花を飾らない方が安心です。

猫に必要な環境

猫には

  • 上下運動ができる場所
  • ひなたぼっこができる場所
  • 窓の外を観察できる場所(神経質な子は場合による)
  • 静かにひとりでくつろげる場所
  • 爪を思いっきり研げる場所
  • いつも清潔なトイレ

などが必要となります。

一生をおうちの中で過ごす猫ちゃんは、自分で生きる環境を選ぶことができません。猫ちゃんを迎え入れる前に、飼い主さんが猫にとって快適な環境を準備しておいてあげましょう。

2.ライフスタイルについて

目覚まし時計と猫

毎日確実に愛猫のお世話ができますか?

「猫はごはんとお水さえあれば、数日留守にしていても大丈夫」と考える方もおられますが、一晩でも留守にして猫をひとりにするリスクはとても大きいと考えます。猫は群れを作らず単独行動をする動物ですが、寂しさや不安を感じる感情のある動物です。

そして猫は環境の変化にストレスを感じますので「飼い主さんが帰ってこない」ということも大きな環境の変化となる恐れがあるのです。

  • 毎日ごはんやお水を与えられますか?
  • 毎日こまめなトイレ掃除ができますか?
  • 毎日愛猫と遊んだり触れ合う時間を設けられますか?
  • 留守番させなくてはいけない時間が長すぎませんか?
  • 気軽に旅行へ行きにくくなることは大丈夫ですか?

現在のライフスタイルの中に愛猫のお世話の時間を組み込めるのかどうか、猫ちゃんを迎え入れる前にぜひご検討ください。

いざという時に頼れる存在を作っておく

急なお仕事や冠婚葬祭などのご都合により、どうしても猫ちゃんにお留守番してもらわなくてはいけない状況も出てくると思います。その際に「愛猫をできるだけひとりにしない方法」を考えておきましょう。

  • 動物病院のペットホテルサービス
  • ペットホテル専門のサービス
  • ペットシッターサービス
  • ご家族や知人に頼む

など、いざという時に頼る存在を作っておくことも大切です。猫ちゃんの性格によっては「知らない場所に行くこと」「知らない人が来ること」に大きなショックを感じる恐れもありますので、猫ちゃんの性格をよく考えて最適な方法を選択してあげましょう。

3.飼育費用について

貯金箱と猫

猫の生涯の飼育費用はどのくらい?

一般社団法人ペットフード協会の2019年の調査によると、猫の寿命を15年としたときに猫1匹の生涯にかかる飼育費用は約134万円という結果が出ています。猫はセルフグルーミングを行う動物ですので、基本的に犬のようにトリミングサロンへ行く必要はありません。

しかし猫の品種によってはこまめなトリミングケアが必要となる場合もありますので、トリミング代がかかることもあります。

またフードに関しても、安価なものから品質の高い高価なものまでさまざまな種類のものが存在します。これはフードだけではなく、トイレ用品などの消耗品やキャットタワーなどの雑貨に関しても同じです。飼い主さんが愛猫に「何を選ぶか」によって、愛猫にかかる飼育費用は大きく異なってきます。

医療費への備えはとても重要!

最も備えておきたいのが「医療費」です。動物病院は人間の病院とは違いすべて自由診療となっているため、場合によっては何万円何十万円の医療費がかかってしまう恐れもあるのです。

愛猫を迎えるにあたってペット保険に加入するかどうかを検討したり、愛猫のための積立貯金を始めるなど医療費の備えをしっかり行っておくことも重要です。

いくらお金をかけても生きている命のことですので、命を救えることばかりではありません。しかしお金があれば選択肢が増えることが多いです。また費用のことだけでなく「愛猫にどう生きてほしいのか」ということについても考えておくことが大切です。

まとめ

キャットタワーに座る猫

猫を迎え入れることは簡単ですが、猫を飼う時の約束は「15年も20年も生きる命を一生涯守っていくこと」です。迎え入れてから「こんなはずじゃなかった」と後悔することは、飼い主さんにとっても猫にとっても不幸せなことです。

猫を飼う前にしっかりと「デメリットになりうること」にも目を向け、飼い主さんも猫ちゃんも幸せに生きていくための心構えと準備をすることが重要です。ぜひ「何があっても備えはバッチリ!」という状態になった後で猫ちゃんをお迎えしていただきたいなと思います。

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