1.甘えん坊の気持ち
成猫になっても「子猫の気持ち」になる
猫は甘えたくなった時に「子猫の気持ち」に戻っていることが多くあります。もしも猫が野生で生きていたとしたら、成猫になれば自立して警戒心を強く抱き生きていきます。
しかし飼い主さんと一緒に暮らしている猫は、安全な環境で暮らせることや不妊手術をしていることがほとんどであることから、成猫になってからも子猫の気持ちを持ち続ける子が多いと言われています。
猫は飼い主を「母猫」と認識していることが多い
飼い主さんの前で横たわるのも、猫の甘えによる行動の1つです。子猫は母猫の目の前でコテンとよこたわることで自分の存在をアピールし、母猫に身体を舐めてきれいにしてもらいながら甘えることができます。
猫は飼い主のことを「母猫」として認識していることが多いので、甘えん坊の子猫の気持ちになった時には母猫に行うようにコテンと横になると考えられます。
2.かまってほしい
飼い主さんの視界に入るために!
愛猫が飼い主さんの前で横たわる時、とても唐突に倒れて見せることがあります。中にはバタン!と音がするくらい勢いよく横たわることも。この時には飼い主さんの顔をはっきり見ていることが多いです。こうして飼い主さんの関心をひく行動を取ることで、猫ちゃんは飼い主さんに注目してもらいやすくなります。
このことから猫が飼い主さんの目の前で横たわる時には
- なでてほしい
- 遊んでほしい
- こっちを向いてほしい
などのアピールをしていることが考えられます。猫ちゃんの中にはお気に入りのおもちゃを持参してコテンと横たわってくることもあります。
必ずしもお腹を触ってほしいわけではない
この時に注意したいことは、猫ちゃんは必ずしも「お腹をなでてほしいわけではない」ということです。猫ちゃんによってはお腹をなでられることが好きな子もいますが、多くの猫はお腹を触られるのが苦手です。
なでるのは猫が好みやすい顔周りや後頭部、首の後ろなどにする方が良いでしょう。わんちゃんのようにワシワシとお腹をなでてしまうと怒ってしまうこともありますので注意しましょう。
3.安心してるよ
飼い主さんへの信頼感
猫には自分に近い範囲から
- 個人的距離
- 社会的距離
- 臨界距離
- 逃走距離
という4つの距離感があります。猫は自分に近い範囲ほど、気を許している相手しか近付くことを許しません。
猫ちゃんが飼い主さんの近くに自分から寄って来るということは、それだけ飼い主さんに気を許しているという証拠です。ましてや動物の最大の急所である「お腹」を見せるように横たわるとしたら、それは絶大な信頼のサインでしょう。「こんなにお腹を見せられるくらい大好きなの」という気持ちも含まれているのでしょう。
その場の環境に対する安心感
猫がお腹を見せたり四肢をゆるやかに伸ばしている時は、その環境に安心感を抱いていると考えられます。猫は基本的に警戒心が強くいつでも危険に対応できるように身構えるため、すぐ立ち上がれない格好や急所であるお腹を解放する格好は不利となります。
飼い主さんの前でコテンと横たわる時には、飼い主さんへのアピールであるほかに「その場の環境に安心しているサイン」でもあるのです。
猫は「対話」を求めている
猫は「単独行動で慣れ合わない動物」というイメージが強いですが、実際に猫と暮らしてからその印象が変わった飼い主さんも多いのではないでしょうか?
もちろん猫にも性格の違いがありますので、THE猫!というクールな猫ちゃんもいます。しかし猫は親しく思う同居猫とお互いに舐め合う「アログルーミング」を行いますし、飼い主さんにスリスリしたり自分の鼻を飼い主さんの鼻にくっつけて「鼻キス」をしてきたりします。
これらはすべて親愛の気持ちを伝える行動ですが、飼い主さんの目の前でコテンと横たわるのも「飼い主さんに何かを伝えるためのボディランゲージ」と言えます。
このように猫は様々なサインを送って「飼い主さんとの対話」を求めることがある動物です。単独行動というのは「狩りの時」を主に見たことで、気の合う猫同士で身を寄せ合って昼寝をしたりアログルーミングを行ったりと社会性がある動物です。
犬ほどの結束力はないものの、猫たちも親しい相手や飼い主さんに自ら関わろうとすることがあるのです。愛猫のボディランゲージを受け取ってあげること、そしてそれに応えてあげることで「通じ合える」という信頼関係が生まれるでしょう。
まとめ
今日のねこちゃんより:みーちゃん♀ / 1歳 / 茶白トラ / 3.3kg
愛猫が飼い主さんの目の前でおもむろにコテンと横たわった時、一体どうしたんだい?なぜここで横たわるんだい?と不思議に思ったことのある方も多いのではないでしょうか。中には「いきなり足元に来て横たわるから踏みそうでヒヤヒヤする」という飼い主さんもいらっしゃいます。
猫が飼い主さんの目の前で横たわる時には
- 飼い主さんに甘えたい
- かまってほしくて関心をひいている
- 飼い主さんやその場に安心感を抱いている
という3つの気持ちが考えられます。
猫が飼い主さんの目の前で横たわってみせるのは、飼い主さんにこのようなことを伝えるためのボディランゲージであると言えます。猫はこうして様々なボディランゲージをすることで、飼い主さんとコミュニケーションを図ろうとします。猫ちゃんが目の前でコテンと横たわってきた際には無視をせず、猫ちゃんとの対話を大切にしてみてください。