猫の「ゴロゴロ音」にまつわる雑学5つ

猫の「ゴロゴロ音」にまつわる雑学5つ

猫が喉を「ゴロゴロ」と鳴らすことがありますよね。撫でてあげたとき、気持ち良さそうに目を細め、うっとしとした表情で「ゴロゴロ」と鳴らすため、一般的には「ご機嫌である」と認識されていますが、猫の「ゴロゴロ音」には諸説あります。いったい猫はどんなとき、どんな理由で「ゴロゴロ音」を発するのでしょうか?今回は、猫の「ゴロゴロ音」にまるわる雑学を5つご紹介します。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1.子猫が母猫に出す「ゴロゴロ」

母猫のお乳を飲む猫

子猫は生後わずか1週間で「ゴロゴロ音」を出すと言われています。子猫が母猫のお乳を飲んでいるときに、問題なく飲めていることを母猫が横たわったまま確認するためという説があります。子猫が母猫に「大丈夫だよ」「満足しているよ」と伝えるサインなのでしょう。産まれてまもなく、ゴロゴロ音を出しているとは驚きですよね。

2.助けを求めるサイン

診察される猫

病院の診察台に乗せられたとき、爪切りやお風呂など、猫は自分の意に反することをされたとき、助けを求めるようにゴロゴロ音を発することがあります。理由ははっきりとはわかっていませんが、「大丈夫、大丈夫」と自分を落ち着かせようとしているという説があります。

3.骨折の回復を早める効果

救急セットと猫

何と、猫のゴロゴロ音には骨折の回復を早める効果があるとされています。猫は、驚異の治癒速度を持っており、骨折の回復のスピードは何と他の動物の3倍。秘密はゴロゴロ音が鳴る20~50ヘルツの細かい振動にあります。これは、人間の骨密度を強化する周波数と一致するため、ゴロゴロ音により、骨の密度を高くする効果があるとされているのです。

そのため、猫のゴロゴロ音は、実際に医療の現場でも応用されています。サッカー選手であるデビッド・ベッカムは、ゴロゴロ音を応用した骨折治療を受けたことにより、全治10週間の骨折が驚異的なスピードで回復し、ワールドカップ出場を果たしました。猫のゴロゴロ音が人間の治療の役に立っているとは、感慨深いものです。

4.何かを要求している

見つめる猫

猫は、「ニャー」と鳴いたり、飼い主さんに擦り寄るなどの表現以外に、ゴロゴロ音を出し、「ご飯がほしい」「遊んでほしい」など、何かを要求することがあります。また、体調が悪いときも、少し高めのゴロゴロ音を発することがありますので、体の異変や表情もチェックしてあげましょう。

5.満足している

横たわる猫

猫がゴロゴロ音を出すときと言えば、「気分が良い」「嬉しい」といった感情を思い浮かべますよね。まさしくその通り、猫は嬉しいときや、心が満たされているときにゴロゴロ音を出します。顔回りを撫でてあげると、気持ち良さそうな表情でゴロゴロと音を出しますよね。飼い主さんを信頼し、安心している証でもあります。

まとめ

眠っている猫

人間も泣いたり、笑ったりするように、猫もゴロゴロ音を発することで、様々な感情を表していると言えます。

また、猫のゴロゴロ音の20~50ヘルツの低い周波は、体の緊張をほぐす副交感神経を優位に立たせる効果があります。
副交感神経が優位に立つと、血流が良くなり免疫力が上がるなど、健康を保つために役立つのです。

また、低周波には幸せホルモンとも呼ばれる「セロトニン」を分泌させる効果もあります。猫のゴロゴロ音には、人間の心や体をも癒す効果があるようですね。

まだまだ謎が多いですが、今まで日常の一コマとして聞いていたゴロゴロ音も、理由を知ると興味深いものばかりです。
ぜひ猫のゴロゴロ音に注目してみてくださいね!

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