『がんになりやすい猫』の特徴4選

『がんになりやすい猫』の特徴4選

がんは人間にとっても恐ろしい病気ですが、猫もまたがんになります。猫のガンは様々な条件の元に発症率が高くなったり、または特定の猫種によってもかかりやすい場合があるようです。今回は猫ががんになりやすいのはどのような状況なのか、もしくはかかりやすい猫種はいるのかなどをまとめましたので、今後の予防、早期発見に繋げて頂ければ幸いです。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

1. ノミ取り首輪を着用している

ノミ取り首輪

猫は伝染病をノミやダニから媒介されることも多いため、これらの虫を避けることはとても大切です。なのでノミをハーブのにおいなどで近づけないようにするノミ取り首輪もよく使用される物です。

しかし、このノミ取り首輪は猫の扁平上皮がん(皮膚のがん)の発症率を5倍にするという報告もされており、さらに実際には思った以上の効果が得られないだけでなく、ペルメトリンという舐めると猫が中毒を起こす可能性がある成分が含まれていることもあるそうです。

よって、効果が曖昧な場合が多く、がんになるリスクもゼロではないノミ取りの首輪を装着してこれらを避けるのではなく、これらの害虫の活動が活発になる前に獣医さんで、予防薬を投与してもらうことをおすすめします。

2. たばこを吸う人がいる環境

禁煙の文字と不機嫌そうな猫

人間にとってもたばこは百害あって一利なしと言いますが、これは猫にも当てはまることで、猫の周囲にたばこを吸う人がいると、がんの発症率は2倍も上がるそうです。また、猫は人間にスリスリと甘えたり時には舐めたりもしますが、このことで服などに付着したタバコの有害物質を体内に取り込んでしまいます。

また、家の中で吸った場合、洋服だけでなくソファーやカーテンにも有害成分が付着してしまいます。ちなみに煙の出ないタイプの電子タバコはどうかというとこれも非常に危険で、電子タバコのPG(プロピレングリコール)という成分が猫の中毒を引き起こしたり胆石ができたりする要因になると言われています。

このように、猫を飼っている人がたばこを吸うのは家の中でも外でも危険なため、猫の健康を考えるならタバコはNGであると言わざる得ないでしょう。

3. 白猫

オッドアイが綺麗な白猫

白猫は紫外線に弱く長時間日光の下にいるとガンを発症するリスクが高くなります。白猫は扁平上皮ガン、繊維肉腫などの皮膚ガンになる確率が高く、耳や鼻、口腔内にも腫瘍ができることがあります。

このことから白猫を飼っているという場合は、陽射しの強いときに長い時間日光の下で過ごさせることはできるだけ避けるべきでしょう。

4. シャム猫

片手を上げて座っているシャム猫

シャム猫は生まれつき肥満細胞腫になる確率が高いとされます。肥満細胞腫というのは粘膜下組織や結合組織の下にある肥満細胞がガン化してしまう病気です。ちなみに肥満という字が病名に含まれていますが、太り過ぎが直接引き起こすガンではありません。

この肥満細胞腫には皮膚型と内臓型があり、平均10歳ぐらいの猫の発症率が高いとされています。このガンになると猫は食欲不振、体重の減少、嘔吐、発熱、血便などの症状を起こし、転移も多いガンのため肝臓、口腔、リンパ節、骨髄、肺、腸管などにガンが移っていき、猫の健康と命を脅かす危険のある恐ろしい病気です。

まとめ

病院で獣医師に診察される猫

いかがでしたか?猫のガンは環境や、毛色、猫種など様々な要因で発症率が高くなるようです。猫のガンになる確率を低くするためにはタバコを吸わないなどの環境も大切ですが、動物病院で定期的に検査を受けることもガンの早期発見に繋がるため大切なことでしょう。

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