ゴキブリ・ハエ
ゴキブリやハエは、人間に不快感を与える虫として知られていますが、これらの虫は動き回るため、猫は捕まえたり時には食べてしまったりすることがあるようです。
ゴキブリやハエは生ごみが多かったり、不衛生だったりする場所に多く生息するというイメージがあり、いかにも猫が食べると害がありそうですが、獣医さんによってはネズミやカエルといった小動物ほど伝染病を発症するリスクは高くないという意見もあります。
しかしながら、これらの虫たちは殺虫剤をかけられていたり、ホウ酸団子を食べていたり、もしくはサルモネラ菌、腸管出血性大腸菌О‐157の保有者であることもあり、やはり猫にとって全くの危険性がないというわけではないので、できる限り食べない方が安心な生き物です。
クモ
ゴキブリやハエ以外にも、家の中でよく見かけるのがクモです。クモも虫そのものを食べてしまうことでは小動物のようなリスクは少ないようですが、クモには猛毒を持つ種類も多く最近では外来種として日本に広まっている、セアカコゲグモなどもその一つです。
また、この他にも日本には噛まれると危険なクモが数種類いるようです。このようにクモそのものを食べることに害はなくても、噛まれることで猫に危険を及ぼす可能性は十分にあると考えておいた方がいいでしょう。
ノミ
ノミは猫の体に寄生する他、食べ物に寄生していることもあります。猫は毛繕い(グルーミング)の過程などでノミを口にしてしまうことがあり、多くの場合は無症状のことも多いようですが、場合によってはそれが原因でウリザネ条虫(サナダムシ)による体調不良を引き起こすことがあります。
このウリザネ条虫は、猫の小腸に寄生する内部寄生虫で症状としては下痢、嘔吐、体重の減少などを引き起こします。また、見た目の変化としてはお尻の周囲や便に、白い短めのひものようなニョロニョロとしたものが多く見られるなど、飼い主さんに不快感をもたらすような状態も表れます。
もし猫がこのウリザネ条虫症に感染したら、動物病院で駆虫薬を投与してもらい、完全に虫がいなくなるまで治療する必要が出てきます。
蚊
夏場に刺されて不快なかゆみをもたらす虫と言えば蚊ですが、この蚊は刺すことで猫にフィラリア感染症という怖い病気をもたらすことで知られています。
そんな蚊も猫は時に捕まえて食べてしまうことがあるようですが、一匹ぐらいを口にすることで猫がフィラリアにかかってしまったり、その他の悪影響を受けたりするという可能性は限りなく低いです。フィラリアの感染子虫は蚊に刺されることで皮下に入り込み体内を移動して最終寄生場所の心臓に到達します。蚊を食べることはよいとは言えませんが、フィラリアの感染はおそらく心配ないでしょう。
まとめ
いかがでしたか?以上のように、猫にとって虫を食べることは種類によっては虫そのものには害が少ないことも多いようです。しかしながら、殺虫剤がかかっていたり、噛まれると毒があったり、ノミのような条虫を媒介するなどの理由から、やはり危険性がないわけではなく、やはりあまり食べない方がいいと言えるかもしれません。
また、もしくは食べてしまっているのを目撃したらしっかりと様子を観察し、少しでも体調の変化が見られたらすぐに動物病院へ連れて行くようにしましょう。