1. 何かに感染した
ウイルスや細菌、寄生虫などに感染した可能性があります。嘔吐の他に下痢などの消化器の症状が出ている場合があるので注意して見ておきましょう。猫の様子がいつもと違ったら早めに動物病院を受診してください。
感染症によっては重症化すると数日で命を落としてしまうこともあります。猫パルボウイルス感染症のようにワクチン接種で予防できるものもあります。ワクチンを接種していない場合はワクチン接種を検討してください。
特に多頭飼いの場合は1匹がかかるとあっという間に広まってしまうことがあります。十分に気をつけて行きましょう。
2. 炎症が起きている
咽頭や喉頭、胃腸、膵臓などの炎症で嘔吐していることもあります。1日に何度も吐く場合は何かしらの異常があるとみて良いでしょう。早めの対処が必要です。かかりつけ医に相談してみましょう。
嘔吐の他に下痢や血便などを伴うこともあります。病気のことも。猫をなるべく早く辛い症状から解放してあげるためにも、適切な対処をしてあげてください。
3. 腫瘍
胃や腸、腹腔内に腫瘍ができているのかもしれません。初めは胃腸炎などの嘔吐と変わりがないので様子を見がちです。ですが徐々に戻す回数が増えて行き、食欲低下や体重の減少がみられます。
万が一悪性腫瘍だった場合、発見が遅れると命に関わってきてしまいます。猫の様子をつぶさに観察し、おかしいと思ったらすぐに受診するようにしてください。年に1~2回程度の定期検診を受けさせることも早期発見に有効です。
4. 腎不全
腎不全は猫がかかりやすい病気です。徐々に症状が進行し、2つある腎臓の約2/3が機能しなくなって初めて飼い主が気づく症状が現れます。腎臓の組織は一度障害を受けると再生が困難であるため、早く気付くことが重要です。
腎不全にかかり機能が低下してくると多飲多尿、脱水、食欲不振が起こります。また、腎臓の機能が衰えるに従い老廃物の排泄ができなくなってしまうため尿毒症という症状が現れます。その結果、嘔吐するようになるのです。
猫が中齢期に入ってきたら、元気でも定期検診を受けることをお勧めします。
5. 食物アレルギー
食物アレルギーによって嘔吐することもあります。他にも皮膚の炎症がでることも。かゆみが出てかきむしってしまって出血してしまう場合もあります。
猫がアレルギーを起こしやすい食材は牛肉、魚、乳製品、白米、小麦粉、大豆、とうもろこしなど。一般的なキャットフードに入っていることは多いので注意が必要です。
ご飯を食べた後に猫の様子がおかしい場合は、かかりつけ医に相談してみると良いでしょう。
まとめ
問題のない嘔吐なのか異常がある嘔吐なのか見分けるのが難しいケースもありますが、猫の様子がいつもと違うようなら注意した方が良いでしょう。猫の健康管理ができるのは飼い主さんだけです。早めの対処をしてあげてください。
以上に紹介した病気以外にも、嘔吐が起きる病気はたくさんあります。
消化管内異物、便秘、尿路結石、膵炎、毛球症などが多く見受けられます。あまりにも吐く回数が多い場合は必ず受診するようにしてください。