ペットショップで売れずに成長した猫はどうなるの?

ペットショップで売れずに成長した猫はどうなるの?

日本のペットショップでは当たり前のように小さな子猫が販売されています。そんな可愛い子猫がもしずっと売れずに成長してしまった場合、その猫はどうなってしまうのでしょうか。ペットショップで売れ残った猫の歩む道を少しお伝えします。

ペットショップで売れ残った猫はどのような道をたどるの?

ケージから見つめる猫

ペットショップにいる猫は売れ残ることがある

日本のペットショップには子猫や子犬が販売されていますよね。ケージの中に入っている子猫や子犬はとても可愛いので、お店を訪れたお客さんをくぎづけにすることがほとんどだと思います。

そんな可愛い彼らはみんながみんな、飼い主が見つかるわけではありません。なかには数か月間売れずに大きく成長してしまう猫もいるのです。そんな成長してしまった猫はどうなってしまうのか、気になったことはありませんか?

値段を安くして売られることが多い

ほとんどのペットショップは販売している猫が売れ残って成長してしまうと、まず値段を下げて早く売れるようにします。

なぜなら、動物を求める人の多くは成長した動物ではなく、なるべく小さな頃から育てられる動物を求めるからです。子猫と同じ値段で成長した猫を販売していると、さらに売れ残ってしまう可能性がありますので、値下げをして早く売れるようにするのです。

それでも売れない場合はさらに値下げをし、それでも売れなかったらまたさらに値下げをする。といった具合になるべく成長した猫が売れるように販売することがほとんどだそうです。

そして、いくら値下げをしても成長した猫に飼い主が見つからなかった場合、最終的に仕入れ先のブリーダーに返却をする、などの他の対策を行う場合が多いそうですよ。

飼い主を探す

クレートから見つめる猫

ボランティア団体などと連携して飼い主を探す

良心的なペットショップは、売れずに成長してしまった猫になんとか飼い主を見つけてあげようと、ボランティア団体などと連携して、飼い主を探すことが少なからずあります。

ちなみに私の住んでいる町のとあるペットショップでは、無料で成長した猫の里親を募集しているところもありました。ただ、こういった動物にとって良心的な行動をしているペットショップは少ないといえるかもしれませんね。

店員が引き取ることもある

売れ残った猫は、ペットショップの店員が引き取ることも珍しくないそうです。ペットショップで働いている人は動物好きの方が多いので、売れ残ってしまった猫を可愛そうに思ったり、愛情が芽生えたりして引き取る場合が多いようですね。

私の知っているトリマーさんは、売れ残った猫や犬を放っておけず全部で4匹引き取っていたりします。こういった心の優しい店員さんがいると「飼い主が見つかって良かったね~」とホッコリしますが、店員さんも毎回売れ残った動物を引き取り続けることができないのが、悲しい現実といえますね。

可哀想な運命をたどる猫もいる

うなだれる猫

業者に引き取られる

近年では動物愛護法が改正されたことで、ペットショップやブリーダーが保健所に猫や犬を引き取ってもらうことができなくなりました。

その影響で売れずに成長した猫やその他の動物は、引き取り業者にお金を支払い引きとってもらう、というケースが増えているそうです。

業者に引き取られた動物は、別の販売先でまた安く販売されたり、動物実験用として売られる場合が多いのだとか。なかには飼い主が見つかる幸せな子もいますが、ほとんどの場合可哀想な運命をたどってしまうといえるでしょう。

悪質な業者に渡った場合

また、動物の引き取り業者のなかにはとても悪質な業者も存在し、そういった業者に引き渡された動物は食事をほとんど与えられず、酷く不衛生な場所で放ったらかしにされて、とても残酷な環境で命を失ってしまうことも珍しくないそうです。

保健所に引き取られ殺処分される。業者に引き取られる。どちらも可哀想な末路をたどる可能性が高いと思うと、何とも言えない気持ちになってしまいますね。

悪質なブリーダーに引き取られる

先ほどもお伝えしましたが、売れずに成長した猫のなかにはブリーダーに返却される子もいます。

そういった場合は、ブリーダーが契約している別のお店にその猫を販売してもらうこともあるそうなのですが、悪質なブリーダーだった場合は引き取り業者に引き取ってもらったり、ろくな食事を与えずに繁殖用の猫としてひどい扱いをすることが多いそうです。

このように幼くして飼い主が見つかる猫と、いつまでも売れずに成長してしまった猫のたどる運命は正反対ともいえるのです。

まとめ

ケージの中の猫

ペットショップで売れ残った猫のなかには幸せな運命をたどれる子がいますが、残念ながら可哀想な運命をたどってしまう子の方が多い、というのが現状といえます。

動物がたくさんいるペットショップが好き!という人は数多くいるかと思いますが、ペットショップで販売されている猫をはじめとした動物が売れずに成長すると、その先どうなってしまうのか。まずはその現実を知ってください。

個人的にはペットショップで猫を買う人がいる限り、永遠にこの負の連鎖が続いてしまうと感じているので、ペットショップでは動物を販売せず厳しい審査を受けた信頼できるブリーダーのみ、猫や他の動物を販売できるようにして欲しいと強く思っています。

一匹でも多く不幸な運命をたどる猫や動物がいなくなることを願わずにはいられませんね。

スポンサーリンク