猫は体が濡れるとどれくらいストレスを感じるの?
水が苦手な猫は、体が濡れてしまうとどのくらいストレスを感じてしまうのか。結論から先にお伝えすると、酷い場合だと極度なストレスを感じるそうです。例えば毎日体が濡れる環境にいたり、体を濡らされたりすると、ストレスが発症に関与している脱毛症や膀胱炎になることもあるのだとか。
ただ、こういったケースは極端な例となります。たまに体が濡れたくらいだと一時的にストレスを感じる程度で、「う~、濡れてしまって体が気持ち悪いにゃ……」と、猫が濡れた部分を気にするような素振りを見せたり、何度も自分で毛づくろいをしたりして不快感を取り除こうとするだけのことが多いといえます。
また、少しずつ体が濡れるのに慣れることで、さほどストレスに感じない場合もあるみたいですね。子猫のころから水に親しんでいると、水の中に入ることに全く抵抗がない猫さえいるみたいです。また、海や湖の近くで長年暮らしてきた歴史を持つ種類で、「水を怖がらない、自分から水に入る子も多い」と言われている種類もあるようです。とはいえ、体が濡れてしまうという事態は多くの猫にとって不快なことだといえるでしょう。
体を濡らされたときの相手への反応
では、ちょっとしたアクシデントで体が濡れてしまったのではなく、飼い主や人に体を濡らされてしまうと猫はどんな反応を見せるのでしょうか。基本的には嫌がって全速力で逃げることが多いそうです。愛猫の体を洗おうと思って水をかけたとき、愛猫が足を空回りさせる勢いで逃げた、といった経験をもつ飼い主はいるのではないでしょうか。
いきなり苦手な水をかけられた猫は恐怖と不快感を感じるでしょう。たとえ信頼関係が築けていたとしても、無理やり水をかけて猫をシャンプーしようとするとあまりに大きな恐怖から信頼関係が崩れてしまったり、シャンプーを行う場所を怖がったりするようになることもあるので気をつけてくださいね。
基本的にシャンプー不要
猫は基本的に、シャンプーをしなくても大丈夫な動物なので、特別な場合を除き無理に体を洗う必要はありません。特別な場合とは、保護した猫に洗わないと取れない汚れがついている場合や皮膚病の治療で薬浴が必要な場合などです。もし、愛猫の体の汚れが気になった場合は、濡れたタオルや水を使わないシャンプーなどを使ってあげると良いと思いますよ。
どうしてもシャンプーをしたい場合は、汚れている場所だけの部分浴にしたり、信頼関係が崩れたりストレスを感じさせたりしないよう、時間をかけながら少しずつ水に慣れさせていくことをおススメします。
猫は本能によって濡れるのを嫌がる
そもそも猫は、なぜ水が怖いと感じたり体が濡れるのを嫌がったりするのでしょう。理由としては『本能』が大きく関係しています。
猫の祖先であるキジトラ柄の『リビアヤマネコ』は砂漠地帯に生息していて、雨が降ることが少ないため体が濡れることに対して耐性があまりないと考えられます。
また、砂漠地帯は日中の寒暖の差が激しいため体が濡れてしまうと、気温が下がったときに体温が急激に下がり体力を失いやすくなるので、命を危険にさらさないため本能的に濡れるのを嫌がるといわれているそうです。そういった猫の祖先の習性や本能が、現在の猫にも名残として受け継がれているそうです。
毛質の特徴
また、猫の被毛は油分が少なく上毛も細く柔らかいので、濡れてしまうとあまり水をはじかずに被毛がペッタリと濡れてしまい乾きにくいという特徴もあり、猫は体が濡れると不快さや違和感を感じるのでしょう。このような理由から、猫は水に濡れると嫌がったりストレスを感じたりしてしまう場合が多いといわれています。
まとめ
水が大好きな猫もいますが、基本的に猫は水が苦手で体がびっしょり濡れてしまうとストレスを感じてしまうといえるでしょう。
また猫が嫌がっているのに無理に体を濡らすと、飼い主さんとの信頼関係が崩れたり水に対する恐怖感が増長されたりすることになるので、嫌がる場合はできる限り、体を濡らさないようにしてあげてくださいね。