どう見ても窮屈そう!なぜ小さい箱がいいの?
猫は、まるで吸い込まれるように好んで箱の中に入ります。しかも、どう見てもサイズが合っていない小さな箱を選びます。
体を押し込んででも小さい箱に入りたいのはなぜなのでしょうか?ここでは、猫がコンパクトな箱を好む理由をいくつかご紹介いたします。
1.穴蔵にいるようで落ち着く
野生の猫の住処は穴蔵でした。そして、一度も野生の世界に行ったことのない家猫にもその本能は残っています。
小さい箱にすっぽりとはまる感覚は、まさに穴蔵を本能で感じているのでしょう。誰にも邪魔されずに安心して眠れる場所として、狭い箱は猫にとって落ち着く環境なのです。
2.ぬくぬくしていて気持ちいい
猫用のベッドを用意したのに使ってもらえず、最終的にはベッドが梱包されていた箱が寝床になってしまったということも珍しくないかもしれません。
飼い主さんとしては残念ですが、猫が箱を寝床にするのは穴蔵を思い出すだけではありません。特にダンボールは保温性に優れおり、ほどよい温もりを感じられるのです。
3.ネズミを探している
箱に穴を開けておくと覗いたり、突進する子があるでしょう。これはまさに狩りをしている最中になります。ネズミも小さな穴に潜んでいることから、思わず覗かずにはいられないのです。
また、逆に自分が穴の中に入った状態でネズミを待ち伏せすることもあります。箱に入った愛猫の前を通過した途端、手が出てきて驚いたという経験はないでしょうか?これは、飼い主さんを獲物に見立てて遊んでいるのです。
箱を交換する際に気をつけたいこと
猫にとって小さな箱は「安心感」や「ワクワク感」に繋がる重要なアイテムでした。もしかしたら、幼児がタオルや毛布を肌身離さず持っていることで安心する感覚に似ているのかもしれません。
このように愛着の強い物の取り扱いには注意が必要です。愛猫のお気に入りの箱も月日の流れとともに劣化してしまいます。しかし、単に新しいものをあげるだけでは納得してくれないこともあります。
そこでいきなり交換するのではなく、少しずつ新しいものに慣れさせてあげましょう。コツとしては、古い箱をタオルで拭き取り、そのタオルで新たな箱を拭きます。こうすることで新たな箱にも愛猫のにおいが移ります。愛猫を直接拭き取っても構いません。
愛猫が新たな箱を気に入り始めたタイミングで、古い箱を処分するようにします。
まとめ
今日のねこちゃんより:さくら♀ / キジシロ / 3kg
そもそも猫が狭い箱に入ることができるのは、関節が柔らかいからです。不自然な方向に首を曲げても寝違えず、手首や足首の可動域も人間とは明らかに異なります。
この猫特有の特技に加えて野生の名残りが、小さな箱に魅せられているのです。