1.音で区別できる
猫が、飼い主さんと他の人を区別しているかということに関しては、きちんと区別しているという研究結果が出ています。
それによると、猫は飼い主さんと他人を顔で見分けるという方法では、区別することができないようなのですが、耳、つまり聴覚では飼い主さんと他人の両者が名前を呼んだ際、明らかに異なる反応を示すという結果が得られました。
ある実験
ちなみにこの研究に協力してくれた方は、ご自身の病気などの事情から、飼い猫をやむなく手放し、それから何年も経ってからこの聴覚の検証を行いました。それにも関わらず全く知らない人の声には無反応だった猫が、元飼い主さんの声に対しては耳をピクピクと動かすなど、声に反応しているしぐさを見せたのです。
こんな例も
また、他にも猫は飼い主さんが帰宅すると玄関まで迎えに出てくるのに、知らない人と一緒だといつものようにお出迎えしないなどといったことも、猫が足音で飼い主さんと他の人を見分けている一例と言えます。
このように猫は顔などで飼い主さんと他の人を区別することはできませんが、優れた聴覚を使い、きちんとそれが飼い主さんの発する声や物音かどうかを見分けているのです。
2.シルエットを判断基準に
猫は最初に書いた通り、顔の違いで飼い主さんを判断することはできません。猫は獲物を狩るハンターとしての能力から動く物を捉えることには優れていますが、止まっている人物などの像をはっきりと見ることは苦手です。
そのため、飼い主さんの顔に関してもはっきりとは見えておらず、ぼんやりと全体像を把握して区別していると考えられます。
さらにこの方法は聴覚などを用いた方法よりも判断基準としては弱いようで、例えば変装していたり仮装用のカツラをかぶっていたりすると、猫は飼い主さんか知らない人区別することができず、逃げたり威嚇したりするしぐさを見せたりするようです。
3.においで見分けている
猫がにおいで、飼い主さんと他の人を区別しているかということに関しては、今のところはっきりとした研究結果が出ているわけではありません。
しかしながら猫は聴覚だけでなく、嗅覚、つまり鼻も優れている動物であると言われています。
例えば見知らぬ猫と街で会った際、仲よくなる手段として指のにおいを嗅がせるなどしますが、猫にとって嗅覚はとても大切なコミュニケーション手段なのです。
飼い主の洋服に
また、飼い主さんが留守の間、猫が着ていたセーターやカーディガンにくるまっていることがありますが、これは安心できるにおいが服に付いているから、つまり落ち着けるにおい=飼い主さんだと判断しているからだと考えることができます。
このようなことから、猫がにおいで飼い主さんと他人を区別できるのではと考えるのも、あながち的外れとは言えないのではないでしょうか。
まとめ
今日のねこちゃんより:くうちゃん♂ / 1歳 / 雑種(ミックス) / 4.8kg
いかがでしたか?猫は淡泊な性格をしていて、特定の人物に対しても執着しないというイメージがありました。しかしながら実際は聴覚などを使って、きちんと飼い主さんと他人を区別して扱っているようです。
普段はクールな猫ちゃんも、本当は飼い主さんかそうでないかをきちんと判断して、接していると思うとなんだか今以上に可愛く思えてきてしまうのではないでしょうか。