新型コロナ陽性反応…そのとき愛猫は?
未だ収束の兆しすら見えてこない新型コロナウイルス。もはや他人事ではいられない状況です。
"もしも一人暮らしの自分に陽性反応が出てしまったら…"たとえ無症状や軽症でも隔離措置を取らなければなりません。自宅待機以外の方法を余儀なくされた場合、愛猫の世話を誰にお願いしたらよいのでしょうか?
実家の家族や友人
飼い主さんとしては、実家のご家族やご友人にお願いできることが一番安心でしょう。後ほど詳しく紹介しますが、細心の注意を払えば不可能なことではありません。
状況が状況だけに悩まれる方もいらっしゃるかもしれませんが、まずは身近な方に相談してみましょう。
ペットホテルや動物病院
日頃からお世話になっているペットホテルもしくは動物病院があれば、受け入れてもらえるか相談してみましょう。その場合、引渡し方法や注意点など各ホテルの指示に従ってください。
保護団体
この緊急事態に際し、一時的に猫を預かってくれる保護団体もあります。預け先が見つからなかった場合は最寄りの保護団体に相談してみてください。
愛猫のために今から備えておきたいこと
陽性反応が出てしまったら、愛猫を託すための支度もままなりません。そこで、今から備えておくことが重要です。ここからは、最低限準備してほしいものをご紹介いたします。尚、ここでの準備はどこに預ける場合でも共通です。
愛猫についてまとめたノート
形式は問いません。愛猫の年齢・性格・既往歴・かかりつけの動物病院・普段の食事やトイレの様子・気にかけてほしいことなど、飼い主さんにしか分からない愛猫のことを簡単にまとめたものを用意しておきます。
特に、現在持病がある場合や、療法食を食べているなどは重要な情報です。忘れずに記載してください。
避難袋を作る
愛猫がお世話になる避難先に持ち込む日用品や食品も前もって準備しておきます。震災に備えた避難袋のようなイメージです。以下のようなものを大きめのバッグに詰めておきましょう。
- 愛猫についてまとめたノート
- 普段食べているご飯(2週間分よりやや多め)
- 服用している薬があれば薬
- 現在使用している猫砂(少量でもOK)
- 愛着のあるおもちゃ(誤飲リスクの低いもの)
- 飼い主さんのにおいのついた衣類など
これらのものを用意し、荷造りをしておきます。荷造りはできる限り一度で済ませましょう。感染防止のため手袋を着用し、荷造り終了後は袋の上にさらにゴミ袋などを被せて荷解きをしないように注意します。
そして、直射日光を避けつつ分かりやすい場所で保管します。引渡しの際に外側の袋を処分して、中身の避難袋のみを預けるようにしてください。
療法食や薬は多めに処方してもらう
持病のある猫にとって、薬や療法食は必須アイテムです。可能であれば少し多めに処方してもらうことを検討してみてください。
引渡しの注意点
最も感染リスクを伴うのが引渡しのときです。引渡しのタイミングや手段など、具体的なことは避難先の指示に従ってください。
ここでは想定される場面と感染予防についてご紹介いたします。
避難先に連れていく場合
直接連れて行く場合は、感染者以外の方が連れて行きましょう。困難な場合は相談してみてください。尚、連れて行く際はマスク・手袋・防護服の代用(レインコートやゴミ袋)を着用します。
猫はキャリーケースに入れて脱走しないように注意します。事前に準備した避難袋を受け入れてもらえる場合は持って行きましょう。
迎えに来てくれる場合
避難先の方が迎えに来てくれる場合も、同様の完全防備をお互いにしてください。引渡し場所が玄関の場合、人同士が直接触れ合わないように気をつけます。
また理想的なお迎えの人数は2人です。1人は外で待機し、もう1人が家の中に入ります。そして、退出後に仮の防護服の離脱などを手伝います。
預かった猫は念の為隔離
今現在、日本では猫への新型コロナウイルス感染は認められていません。よって、猫の体内には新型コロナウイルスはいないと仮定します。ただし、被毛にウイルスが付着している可能性は十分ありえます。
可能であれば、預かり先でシャンプーをしたうえで隔離することが理想的です。シャンプーが困難であれば蒸しタオルで拭き取るかブラッシングをしましょう。ここでも仮の防護服は必須です。
まとめ
猫は、2017年に犬の飼育頭数を上回りました。猫と暮らす人が増える中、今回のコロナウイルスは不安要素のひとつでしょう。本音を言えば筆者自身も不安で仕方ありません。
今回紹介させていただいた内容も万全ではないかもしれません。とはいえ「今できること」に着目して書かせていただきました。少しでも参考になれば嬉しいです。大変な時だかこそ、愛猫家の皆さんが知恵を出し合いこの困難をともに乗り越えていきましょう!