猫はなぜ虫を食べるの?
外の世界を知らない家猫にも、野生の本能は備わっています。その本能が目覚める瞬間のひとつに虫との遭遇があります。
猫は本来狩りをして生活する動物なので、実際に動く虫を見て追い回すことは理解できます。しかし、実際に捕らえた虫を食べる光景を目の当たりにするとゾッとすると思います。
食べることも含め、やはり野生の本能が健在ということです。この行動自体は、猫としては自然なものになります。ちなみに虫以外にも、ネズミやカエル、ヘビなども遭遇する機会があれば狩りの対象として捕獲するでしょう。
リアルな獲物を食べても大丈夫なの?
普段キャットフードを食べて生活している猫が、突如としてリアルな獲物を口にしてしまったら心配になりますよね。虫やネズミなどを食べても大丈夫なのでしょうか?
やめたほうが良い
室内で発見した虫を食べたからといって、死に直結することはほとんどありません。むしろ花を食べたり、花瓶の水を飲むほうが危険です。
とはいえ積極的に食べてほしい食材ではありません。癖がつかないうちに対策を練るようにしましょう。
害が及ぶ可能性もある
先ほど命に関わるほどの危険性は花に比べると低いと紹介しましたが、状況によっては害が及ぶ可能性もあります。
それは、餌タイプの殺虫剤を食べたゴキブリを猫が食べてしまうことです。恐らくゴキブリ対策として多くのご家庭に置かれていると思います。そして、どのゴキブリがそれに該当するかは目視では分かりません。
やはり猫が虫を食べてしまう前に、虫を外に出すなどの対策は重要です。万が一食べてしまった場合は、かかりつけの動物病院に連絡し、指示を仰ぐようにしてください。
人間にも影響が出ることがある
完全室内飼育であれば滅多にないことですが、猫が食した獲物がネズミやカエルの場合は他人事では済まないことがあります。
これらの獲物にはトキソプラズマという寄生虫が寄生しています。猫自身にも下痢を引き起こすことがありますが、治まれば問題ありません。
しかし妊娠中の女性は、流産や死産に繋がる可能性があり、注意しなければなりません。その他にも病原菌を持っている可能性は十分に考えられるため、ネズミやカエル食べることは防ぐ必要があります。
リアルな狩りをやめさせる方法
狩りをする行動自体は本能的に基づいたものなので、完全に制御することはできません。無理にやめさせてしまうとストレスを感じてしまいます。
そこで、リアルな狩りの代わりとして"狩りごっこ"に付き合ってあげましょう。方法は簡単です。食前にお気に入りのおもちゃで遊び、獲物を得た気分を味わえるようにします。
そして、狩りをしたら食事の時間として普段通りのキャットフードを食べさせます。すると普通の食事に満足感がプラスされ、頑張って獲物を捕らえたと認識してくれるようになります。
まとめ
今日のねこちゃんより:アビちゃん♂ / 1歳 / アビシニアン / 4.2kg
愛猫に野生の本能を忘れさせることはできません。日頃野性味を感じなくても、確実に眠っています。
リアルな狩りや虫を食べることを未然に防ぐためには、虫を猫よりも早く見つけ出して追い出す必要があります。時々飼い主さんもパトロールをしてみましょう。
そして、早めにゴキブリ対策をしましょう。猫が侵入できないような隙間に、ゴキブリを死滅させるグッズや捕獲するグッズを忍ばせておくと良いでしょう。
一方で、野生の本能を満足させる生活も大切です。安全な狩りを通して猫本来の習性を尊重してあげてください。