猫シェルター(保護施設)について  その活動と保護猫の譲渡

猫シェルター(保護施設)について その活動と保護猫の譲渡

猫シェルター(保護施設)という言葉を耳にしたことはありますか?保護猫たちがのびのびと暮らし、新たな飼い主を待つ保護施設を猫シェルターと呼びます。この記事では、猫シェルターで行われている作業内容から、猫を譲渡してもらう際の注意点など、気になるポイントをご紹介します。

猫シェルター(保護施設)とは

シェルターにいる子猫

猫シェルター(保護施設)とは、飼い主のいない猫たちが里親を待つ、猫の保護施設です。このような施設や保護団体のおかげで、年々猫の殺処分数は減っています。それでも平成26年度の猫殺処分数は、全国で101,338匹にも及びます。

猫シェルターでは、飼い主を失くしてしまった猫、捨てられた猫、保護された野良猫など、様々な理由により飼い主が居ない猫たちが引取られ、新たな飼い主を快適に待つことが出来ます。1頭でも多くの猫の命を救うために、民間団体や個人運営などが様々な形で猫シェルターの運営をされています。

日本の猫シェルターの運営は以下の3つです。

  • NPO団体が運営する大規模な動物シェルター
  • 民間団体や個人が運営する開放型シェルター
  • 猫カフェシェルター

猫シェルターにもよりますが、譲渡会場や猫カフェ、さらには猫グッズを売っているショップが兼ねそろえられているシェルターも多いようです。

猫などのシェルター(保護施設) 「ティアハイム」

ティアハイムとはドイツにあるシェルター(保護施設) で、欧州最大級のシェルターといわれ、広大な敷地に猫や犬、ウサギ、爬虫類、馬など、様々な動物が保護されています。

シェルター内にある猫棟には「10才以上のシニア猫棟」から「野良猫棟」に分け、ガラス張りの清潔な部屋に、爪とぎやおもちゃ、ベッドが置かれ、テラスへの出入口が設置されています。また譲渡率は90%を越えるといわれているそうです。

日本では保護施設を運用するための寄付金、ボランティアの数が圧倒的に不足しているのが現状ですが、ティアハイムの従業員は約140人、敷地内に併設されている病院内の医師・看護師10名、それを支える約600人のボランティアと市民や企業からの寄付によって運営されているといいます。

猫シェルター(保護施設)で行われているボランティア活動

猫シェルターのボランティア

各猫シェルターにより、内容に多少の違いはありますが、主な作業内容として、次のことを行う猫シェルターが多いようです。

  • 猫のエサやり
  • 猫のトイレ掃除
  • 猫の爪切り、シャンプー、ブラッシング
  • 猫のケージや室内の清掃
  • 病気の猫の通院やワクチン
  • 譲渡会の日時設定や準備
  • 避妊・去勢手術

猫シェルターでは猫の毎日のお世話はもちろん、ケージや室内の清掃も欠かせません。猫の爪切りや汚れている猫のシャンプー、ブラッシングなども、新しい飼い主さんに引き渡すために必要な業務となっています。

病気の猫の場合、治療のための通院やワクチン接種なども行います。さらに、猫の避妊・去勢手術に連れて行き、これ以上不幸な猫が増えないよう、取り組んでいるシェルターが多いようです。

猫カフェがあるシェルターは、カフェ内で接客もすることが多いです。また電話を受けて、猫を保護しに行く場合もあります。ここでわかっている内容だけでも、とても多忙なことがわかりますね。

猫シェルター(保護施設)にいる猫たちの様子

ケージの中で威嚇する猫

猫シェルター(保護施設)にいる猫たちは、突然飼い主がいなくなってしまった猫から、もともと野良猫だという子まで様々です。

人間に虐待されたり、捨てられたりして、人間不信の猫も多くいるのです。よって恐怖心が強い子がいる場合が多いのだとか。一度裏切られたら、なかなか信用できなくなるのは、猫も同じなのです。

猫シェルター(保護施設)に行く方法

車内の若者たち

猫シェルター(保護施設)に行く場合、2つの方法があります。

  • ボランティア活動のお手伝い
  • シェルターの保護猫を譲渡してもらう

自宅での飼育が困難、でも猫が好きで力になりたい、そんな方はぜひボランティア活動を目的とし、お近くの猫シェルターに問い合わせてみてはいかがでしょうか?動物の保護施設では、ボランティアの数が足りてなく、手助けを必要としている施設がとても多いのです。

保護猫を譲渡してもらうことが目的で猫シェルターに出向く際は、「この子でいいや!」と安易な気持ちで判断したり妥協したりせず、何度も通い、気に入った猫を選ぶようにしましょう。

多くの猫シェルターでは、譲渡の際、次のものが必要です。

  • 身分証明書
  • 印鑑
  • 誓約書
  • アパートの場合は飼育許可証
  • その猫にかかったワクチン代や治療費

また多くの猫シェルターでは、飼い主の年齢制限があったり、一人暮らしの場合は譲渡が困難だと言われたりすることもありますので、譲渡目的の場合は、事前に問い合わせることをオススメします。

猫シェルターの支援方法として、物資寄付や寄付金、クラウドファンディングプロジェクト支援もあるようです。その他に保護猫カフェなど開放型の施設を利用することも猫シェルター運営費への寄付になります。

まとめ

黒猫を抱く女性

猫シェルターなどの保護団体による活動のおかげで、年々猫の殺処分数は減っています。猫が飼いたくても、事情があり飼えない方も多くいらっしゃると思います。そんな方には、ぜひ猫シェルターでのボランティア活動に参加して頂きたいと思います。

そして1匹でも多くの猫が幸せになれるよう、猫を飼いたいと考えている方は、猫シェルターから猫を引取るという方法もあることを知っていただけたら幸いです。

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