猫はなぜ喧嘩をするの?その理由とは
飼い猫と野良猫では喧嘩の理由は若干異なることもありますが、ここでは猫が喧嘩をする基本的な理由を述べたいと思います。
縄張りを荒らされたから
猫には縄張り意識があります。そのため、自分のものには顔や体をこすりつけて匂いを残しますね。この縄張りというのは、場所だけでなく物や人も含まれるので、飼い主も猫にとっては自分の縄張りだといえるでしょう。自分のお気に入りの寝床やおもちゃ、飼い主を独り占めにしたなどの理由でその猫を攻撃して喧嘩になることがあるのです。
猫同士の相性が悪い
猫にも性格があり、穏やかな子、活発な子、気性が荒い子などさまざまです。よって相性が悪いこともあり喧嘩へと発展していきます。猫同士の喧嘩というのは、オス×オスによくみられます。メス×メスでは、威嚇をしあっても激しい喧嘩になることはあまりありません。
発情期でメスを奪い合うため
夏の夜などに外で野良猫同士が激しい喧嘩をしている声を聞いたことはありませんか?オス猫は発情期になるとメス猫を求めて喧嘩をします。発情期は去勢しているオスにはないので、これは去勢していないオス猫に限られます。
じゃれ合っているつもりが喧嘩になった
一緒に遊んだり毛づくろいをしていたのに、いつの間にか喧嘩になっているということがあります。これはじゃれ合っている途中でどちらかに不快なことがあったため、「なにするんだよ!」から喧嘩へと移行したのだと考えられます。子猫によくみられる光景ですが、仲の良い大人猫にもみられます。
危なくない!正しい喧嘩の止め方
猫の喧嘩の仲裁で気をつけたいことは、怪我です。爪で引っ掻かれたり噛まれたりしてしまうと、痛いだけではなく思わぬ病気になってしまうことがあります。では、怪我をしないように喧嘩を止めるためにはどうするのが良いのでしょうか?
1. ダンボールなどで視界を遮る
喧嘩の相手に夢中になっている猫に対して、ダンボールなどを用いて視界を遮ります。相手がみえない状況をつくってあげることで、興奮している猫も自然と落ち着いてきます。ただしこれは威嚇をして睨み合っているときに有効なので、激しい喧嘩のときには違う方法を用いましょう。
2. 大きな音で気を逸らす
猫が喧嘩をしているとき、壁や床などを思いっきり叩いてみましょう。大きな音がするものならばなんでも構いません。一瞬、気を逸らすことで間が生まれて我に返ることがあります。
3. 霧吹きをかける
猫は水を嫌うので、霧吹きや水をかけることで喧嘩を止めることができます。このとき、霧吹きは攻撃をしている猫のほうにかけましょう。この方法はしつけの際にも利用でき、「これをしたら嫌なことが起こる」と猫に覚えさせることができます。霧吹きをかけるときには猫との距離が近くなるので、巻き添えにならないよう気をつけましょう。
猫が喧嘩をする前にできること
激しい喧嘩になると猫が怪我をしてしまったり、より相性が悪くなったり多頭飼いでは、いじめへと発展してしまうこともあります。それを避けるためには、まずは喧嘩にならないような環境をつくることだと思います。生活を見直して猫同士の喧嘩を予防しましょう。
オス猫は去勢をする
去勢をしていればメス猫を求めての喧嘩はなくなります。また性格も穏やかになり、去勢をしていない猫と比べて縄張り意識が薄れます。上記にくわえて去勢をするメリットには、尿スプレーをしなくなる、特定の病気を予防できるなどもあります。
普段から爪切りをしておく
手入れをした爪と伸び放題の鋭い爪では、鋭い爪で喧嘩をしたときのほうが怪我も大きくなります。怪我の大きさや部位によっては悪化し、何ヵ月も治らないということもあります。普段から爪切りを行っていれば、喧嘩をしてしまっても軽い怪我で済むかもしれません。なるべく喧嘩は避けたいですが、万が一のことも考えておきましょう。
弱い猫の逃げ場所を確保しておく
猫のなかには、立場の強い子と弱い子がいます。気が弱く大人しい子は喧嘩やいじめの対象となることがあるため、そのような猫が安心できる場所をつくってあげましょう。逃げ場所をつくることで、喧嘩が起こりそうになったときにそこへ逃げ隠れすることができます。猫は「逃げる=負け」なので、逃げる猫に対しては追いかけていきません。喧嘩は猫にとってストレスにもなるので、必ず落ち着くことのできる場所を用意してあげましょう。
まとめ
猫の喧嘩は、猫同士や飼い主にとっても避けたいことです。喧嘩をする理由には猫の本能や性格が関係していることもありますが、去勢をしたり環境をすこし工夫することで激しい喧嘩に発展しないようにすることができます。もし喧嘩をしてしまった場合には、猫との距離をとりながら怪我に気をつけて仲裁してあげましょう!