猫の性格は何で決まる?毛柄や飼い主からの影響など

猫の性格は何で決まる?毛柄や飼い主からの影響など

「あなたが飼っている猫ちゃんはどんな性格ですか?」ちなみに私が飼っている猫は甘えん坊ですが怖がりさんの性格です。猫の種類や性別、毛色ごとに性格がそれぞれ異なるといわれていることもありますが、猫の性格は毛色や柄、飼い主さんの性格など様々な要因によって決まります。これらの要因が猫の性格にどのような影響をあたえるのでしょうか?

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猫の性格は何で決まる?

女性に抱っこされている猫

私が飼っている愛猫の茶トラはとても甘えん坊な性格で、よく”茶トラは甘えん坊で、おっとりさんの性格”といわれています。

猫の性格は毛色や柄によってそれぞれ違うといわれていますが、本当なのかどうか気になる飼い主さんも少なくないと思います。

私が勤務している動物病院でも多くの毛色や柄をもった猫が来院してきます。同じ毛色や柄の猫でも似ているようで1匹1匹それぞれ性格がやはり異なります。私たち人も人種や出身地などが同じでも、1人1人性格が違うのと同じことです。

毛色や柄は猫の性格を決める要素として関わりがあると言われています。しかし、人と同じように猫も生活環境や経験など、様々な要因が積み重なって性格が変わってくるため、必ずしも一致するとは限りません。また毛色や柄だけではなく、飼い主さんの性格や育て方も猫の性格に関わってきます。

猫の性格は毛柄が関係する

くっついて眠っている2匹の猫

猫といえばマイペースで自由きままな性格のイメージがあるかと思いますが、猫の毛色や柄によってそれぞれ性格が違うといわれているそうです。

実際に猫の毛色や柄は性格に関係するのか研究されており、猫を飼っている飼い主さんにアンケートをおこない、「大人しい」「社交的「甘えん坊」「神経質」などを含む17項目にて、それぞれ5段階評価してもらったとのことです。

猫の種類別は「茶トラ」「茶トラ白」「キジトラ」「キジトラ白」「三毛猫」「サビトラ」「黒」「黒白」「白」の9種類です。

調査結果から毛色や柄と猫の性格の関連性があるようで、その結果に基づいて今回は「茶トラ」と「ミケ(三毛猫)」「白猫」の3つの毛色・柄による性格診断をつくってみました。

茶トラは甘えん坊でおっとりさん

茶トラはオレンジ色の毛色をベースに、更に濃いオレンジ色の縞模様柄が入っています。遺伝的に茶トラはオスが多く生まれる傾向があり、その分メス猫をめぐるライバルが多いこともあり「友好的」な性格が目立つといわれています。

茶トラも含め、全てのトラ柄に共通的に見られるのが“甘えん坊”な性格で、特に茶トラは「大人しい・おっとり・温厚」の性格が他のトラ柄よりも多い傾向があるそうです。

ちなみに同じトラ柄でもキジトラは猫の祖先といわれているリビアヤマネコに似ています。キジトラの柄は自分の身を隠すのに適しておりハンターとしての能力も高く、そのため野生的な本能が強く残っている傾向があるそうで“賢い”一面もあれば「人懐っこい・好奇心旺盛」と子猫みたいな性格をもっている傾向があります。

三毛猫は人懐っこいがマイペース

ミケは世界でも珍しい柄でもあり、黒とオレンジ、白の3種類の毛色をもっています。ミケの場合は遺伝的にほぼ全てメスしか生まれてこないのが特徴ですが、稀に3万匹の1匹の確率でオスのミケも生まれてくることもあります。

「甘えん坊・大人しい」性格の一面をある一方で「警戒心が強い」部分の性格も目立っており、ミケは他の毛色や柄の猫よりも人の好き嫌いがハッキリしている傾向があります。

白猫は警戒心が強くて賢い

真っ白な毛色をした白猫はとても目立ち、敵から狙われやすいことから「神経質・警戒心が強い」性格の傾向があります。これは厳しい自然界で生き残るための賢さが性格に関係していると考えられています。

ちなみに白猫と同じ単色でも黒猫は、逆に目立たないため敵に狙われてにくいことから「穏やか」な性格が多いといわれています。見た目は怖そうですが、実は争いごとが嫌いでフレンドリーな性格をもっています。

猫の性格は飼い主の影響を受ける

ベッドで女性と見つめ合う猫

飼い主さんの性格は猫の行動に影響を与える

毛色や柄が猫の性格を決める要因でもありますが、飼い主さんの性格によって猫の行動や幸福度に関連性があるとイギリスのノッティンガム・トレント大学とリンカーン大学による研究で分かりました。

私たち人も、親の性格が生まれきた子どもの性格に大きな影響を与えているのと同じように、猫の性格も飼い主さんの性格に影響しているのです。

研究結果によると不安や心配症、怒りやすい、抑うつ、孤独などを感じやすいなど、精神的な症状が出やすい飼い主さんの猫は、マーキング行為などの問題行動を起こしやすい傾向があります。

またこのような、精神的に不安定な飼い主さんの猫は引っかいたり、咬んでくるなどの攻撃的な性格になりやすいことが分かっています。不安や心配に追いたてられる行動をしたり、ストレスが原因となる病気にかかりやすかったり、異常な食欲で肥満になる傾向もあるそうです。

一方で逆に精神的に落ち着いている飼い主さんの猫は、友好的で穏やかな性格の傾向があり健康面も良いとのことでした。

子猫の頃の社会化期は生活環境による影響が大きい

猫を含め、ペットは大事な家族の一員として一緒に生活しているからこそ猫の性格形成に大きな影響を与えているため、飼い主さんとの相性も関わってきます。

また、猫の性格は子猫の頃の生活環境が大きく関与しており、特に生後約2〜7週齢頃の社会化期がとても大事になってきます。この社会化期にあまり経験していなかったりしてしまうと、初めて見るものに対して過剰にな警戒心を抱いてしまいます。

そのため色々な人や動物と触れ合うことなど、様々な経験をさせてあげることが大事です。もちろん社会化期を過ぎても変わらず続けることで、バランスがとれた安定性のある性格の猫になるでしょう。

猫の性格を決めるそれ以外の要因

母猫にお世話されている子猫

猫の性格を決める要因に毛色や柄、飼い主の性格や飼育環境、子猫の頃の社会化期などがありますが、他にも様々な要因が関係していると考えられています。

一般的に猫の性格を決める要因は、生まれつきの”先天性“と生まれた後の経験による“後天性”の大きく2つに分けられます。

父性遺伝によるもの(先天性)

父猫の性格は生まれてくる猫の性格を決める大きな要因の1つであり、父猫からの遺伝子を大いに受け継ぐからだといわれています。

そのため人との触れ合いをしてもフレンドリーではない父猫から生まれてくる子猫は、人懐っこくフレンドリーな性格ではないということです。この“フレンドリー気質”は父猫の性格の中でも、生まれてくる子猫の性格に大きく影響を及ぼしているのです。

哺乳類しかもっていない“幸せホルモン”(先天性)

恋愛ホルモンや幸福ホルモンと呼ばれている“オキシトシン”は私たち人や猫を含め、哺乳類のみ持っているホルモンであり、心を癒したり幸せな気分になる効果があります。

京都大学の心理学研究室チームがこのオキシトシンのレセプター(受容器)に関わる遺伝子が、猫のフレンドリー気質に影響を与えているかもしれないということです。

また純血種の猫よりも雑種の猫の方が人懐っこくフレンドリーの性格の傾向が高いという傾向があるそうです。

利き手の有無で性格が違う?(先天性)

私たち人は右利きや左利きがあるように、猫の中には利き手をもつ子がいるそうです。アイルランドでの調査により利き手の有無が猫の性格に関係していると提示しています。

その調査で実際に猫30頭をテストしたところ、利き手をもっている猫はフレンドリーで活発的な性格の傾向がある一方で、両利き(利き手がない)猫はシャイで攻撃的、愛情が薄い性格の傾向があるという調査結果となったとのことです。

母猫からの愛情や子育て(後天性)

父性遺伝で生まれてくる子猫の性格形成に関与しますが、生まれた後の母猫のお世話によっても子猫の社会化期における学習スピードや、「恐怖心」の性格の発生、問題行動の有無に大きな影響を与えます。

実際にある実験で母猫との密接な関係が高いほど、子猫の学習が促進していることが分かっており、社会化期に母猫がいることで初めてみるものに対しての恐怖心が緩和されたとのことです。

また問題行動については離乳時期と問題行動やそれに伴う性格に関係性があり、生後約14週齢以降の時期で母猫と親離れした子猫の方が問題行動が少ないことも分かっています。

社会化期における人との触れ合い(後天性)

生後約2〜7週齢の社会化期は猫の性格決める大事な時期であり、人が苦手な性格の猫になるか、それとも人懐っこい性格の猫になるか変わってきます。

この社会化期に人との触れ合いが非常に重要で、あるデータではフレンドリーな性格の猫になるには社会化期の生後約2〜7週齢頃に4人以上の複数の人との触れ合いをもつことといわれています。

生活環境(後天性)

社会化期における触れ合いも猫の性格が決める要因ですが、生活環境も猫の性格に影響を与えることも分かっています。室内飼育の猫の方が外に出入りする猫よりも、飼い主さんとの密接な関係の傾向があり、好奇心旺盛や甘えん坊の性格も多いようです。

逆に飼い主さんから隔離された間は攻撃的になりやすい傾向があり、このように室内飼育や隔離などの生活環境で猫の性格が変わるのです。

そのため家から脱走したあと性格がガラリと変わってしまったケースがよくありますが、これは外に出た間に怖い体験をしたことで家に帰ってきた後も臆病で怖がりな性格に変化したと考えられます。

去勢手術(避妊手術)で性格が変わることも

去勢手術(避妊手術)をおこなうことで望まない妊娠を防いだり、生殖器系の病気を予防することができるほかに猫の性格が変わることもあります。

オス猫は精巣、メス猫は卵巣と子宮である生殖器を摘出するため、去勢手術後(避妊手術後)にホルモンバランスが変わったことが、猫の性格に変化をもたらしたと考えられています。

一般的に手術を受けることで性格が穏やかになる傾向があるといわれています。また性ホルモンの関係により性格の変化だけではなく、オス猫に多い尿スプレーによるマーキング行為やメス猫が発情期期に見られる過剰な鳴き声などを抑制することもできます。

また以前、私が猫の性格について紹介したことがあり、今回を機にぜひご覧いただければと思います。

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猫を飼う時にオス猫かメス猫どちらの方がいいのかと聞かれる事があります。私たちと同様に猫も性別によって性格や行動の違いがみられます。それぞれどんな特徴があるのかお話ししたいと思います。

  • 猫の基礎知識
  • 基礎知識・全般

まとめ

ソファーに座る家族に可愛がられている猫

猫の性格を決める要因はいくつかありますが毛色や柄、しっぽの長さ、父猫の性格による父性遺伝などの生まれつきの「先天性」と、人との触れ合いや生活環境、去勢(避妊)手術などの生まれた後の経験や環境による「後天性」に大きく2種類に分けることができます。

毛色や柄、純血種や雑種などによって猫の性格がそれぞれ異なる傾向がありますが、人に飼われているだからこそ飼い主さんの性格や生活環境、触れ合いなどが大きな影響を与えていると思います。

そのため攻撃的で問題行動をおこすなど、性格が悪いといわれている背景にはこのような後天的な要素がある可能性があると考えられ、その原因を見つけ対処することが大切です。

また子猫の頃は色々身につけ学習する大事な社会化期があり、この時に人との触れ合いなど様々な経験をさせてあげることも非常に大事です。

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