メインクーンの飼い方について。大きな猫を飼うときのポイント

メインクーンの飼い方について。大きな猫を飼うときのポイント

神秘的な猫と言われる「メインクーン」の飼い方を知りたい方も多いのではないでしょうか。メインクーンはふわふわした長い毛を持ち、毛色のバリエーションが豊富なかわいい猫です。「穏やかな巨人」という愛称を持ち、大人しくてしつけもしやすいことから、一人暮らしの方にも人気があります。今回はメインクーンの魅力や飼い方について、詳しくお伝えします。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

メインクーンの飼い方

くつろぐメインクーン

メインクーンを飼う前の準備

メインクーンは多くの運動量を必要とするため、飼い方に工夫が必要です。キャットタワーを設置するなど、十分に運動できるスペースを確保しましょう。重量のある猫なので、キャットタワーは丈夫なものを選び、倒れないように固定します。

猫が登ってしまう恐れがある家具なども倒れないように注意し、高い場所には割れるものなどは置かないようにしてください。餌入れは猫の顔より大きめなものを準備しましょう。あまり小さなものだと、メインクーンのひげが餌入れに当たりストレスを感じてまいます。

またメインクーンの長い毛をお手入れするためのブラシや、抜け毛掃除用のロールクリーナーといったグッズも必要です。

メインクーンを一人暮らしで飼う場合 

メインクーンは人と一緒に過ごすのが好きな猫です。また長毛種のためブラッシングなどのお手入れが日常的に必要となります。一人暮らしの場合、猫のためにどのぐらいの時間を費やすことができるかなども含め、無理のない飼い方を考えてみましょう。

また長期出張や万が一の入院などに備え、信頼できる人やペットホテルをあらかじめ探しておくことも必要です。一時的に家を留守にする場合は、室内の温度管理に気をつけましょう。

メインクーンは暑さに弱いため熱中症にかかりやすい傾向があります。夏は冷房をつけたままにし、万が一の停電に備え「クールマット」など、体が冷やせるアイテムを準備しておきます。

メインクーンが一人暮らしで飼うのに向いている理由

メインクーンは猫の中でも特に大人しい落ち着いた性格をしています。また、飼い主さんのいう事をよく聞き、禁止されたことを繰り返さない賢さがあります。飼い主さんに依存しすぎない性格なので、留守の間に眠ったり一人で遊んだりすることができます。

猫の性格にあった飼い方をすることで、一人暮らしでも飼うことが十分可能です。運動量が確保されていてストレスが溜まっていなければ、無意味ないたずらをすることも少ないでしょう。鳴き声も小さいので、集合住宅での飼育にも向いています。

メインクーンの特徴

大きなメインクーンを持つ人

メインクーンの大きさはギネス級

メインクーンの大きさ

  • オス:体長1m・体重6~8kg
  • メス:体長1m・体重4~6kg

メインクーンは成猫になると体長はおよそ1メートル、体重はオスが6~8キロ、メスが4~6キロになります。飼い方によっては体重が10キロをこえることもあるでしょう。メインクーンは一般的な猫に比べて成長速度が遅く、大人になるまでに3~5年かかります。

過去に「最も長い飼い猫」のギネス記録を獲得した猫は、ほとんどがメインクーンです。現在のギネス記録を持っているメインクーンのバリベルは、2018年5月の計測時に体長が120センチと巨大な体をしています。これは6才の男の子の平均身長よりも長いことになるので驚きです。

メインクーンの性格

メインクーンの性格

  • 温和で愛情深い
  • 非常に賢い
  • 協調性がある

人間が好きで人に懐きやすいメインクーンは、愛情深く非常に温和な性格をしています。猫の中でも知性が高く好奇心も旺盛で、投げたボールを取ってくることを教えることも可能です。優しい性格で協調性があるので、多頭飼いにも向いています。飼い方によっては犬などの他の動物と一緒に暮らすこともできます。

メインクーンの寿命は14年くらい

大型猫であるメインクーンの平均寿命は11~14歳と言われ、これは一般的な猫の平均寿命である15歳を下回っています。しかしこれはあくまで平均寿命ですので、性格や特徴にあった適切な飼い方をすることによって長生きすることもあるでしょう。

猫は我慢強い動物なので、体に不調があっても表に出さないと言われています。普段から愛猫の様子に目を配るとともに、定期的に獣医師の診察を受けて病気を早期に発見できるようにしましょう。

メインクーンがなりやすい病気

肥大型心筋症はメインクーンがなりやすい病気の一つです。心臓の筋肉が厚くなり、体に十分な血液が送れなくなってしまう病気です。目に見える初期症状はなく、進行すると少しの運動でも呼吸が荒くなるなどの症状があらわれます。異変に気付いたらすぐに受診しましょう。

多発性嚢胞腎もメインクーンに発症しやすい病気です。左右の腎臓の中に液体を溜めた複数の袋ができてしまい、腎臓の正常な組織を圧迫します。初期症状があまり出ないので気がつきにくいのですが、食欲不振や多飲多尿、体重減少などの症状が見られたら医師に相談しましょう。

股関節形成不全もメインクーンに多くみられる病気です。先天的に股関節の形に異常があり、太ももの骨と骨盤を結合する部分に緩みが生じて、股関節脱臼を起こしやすくなります。腰を振るように歩くなど、今までと違う歩き方をしていると感じたら股関節形成不全を疑いましょう。

メインクーンを迎える方法

メインクーンの子猫

ペットショップからの購入の他、ブリーダーからも迎え入れることができます。人気のある猫なので、全国にメインクーン専門のブリーダーも数多くいます。価格は15~25万円が目安となっており、毛色や目の色によっても値段が違います。しつけや飼い方など、相談に乗ってもらえるところから購入するとよいでしょう。

メインクーンとスコティッシュフォールドや、メインクーンとアメリカンカールなどのミックス(雑種)猫も人気があり、繁殖をおこなっているブリーダーもいます。

このほか、メインクーンを飼う場合に里親になるという方法もあります。里親になるためには飼育環境などさまざまな条件があることもありますので、予め確認しておきましょう。

まとめ

白いマットで寝そべるメインクーン

「ジェントルジャイアント」とも呼ばれるメインクーンは、穏やかな性格で非常に魅力のある猫です。大きな体とふわふわとした長毛、もふもふした長い尻尾に癒される方も多いのではないでしょうか。

一人暮らしの方でも飼いやすい猫種ですが、人と過ごすことが好きな性格であることと、長毛を維持するためのお手入れが必要であることを覚えておきましょう。

生活環境や病気など、大型猫特有の注意点もあります。飼い方に気をつけて、メインクーンと楽しい時間を過ごしていけるといいですね。

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