保護猫のぶさかわゴロちゃん、これからも幸せに

保護猫のぶさかわゴロちゃん、これからも幸せに

保護したオス猫を譲渡した際の失敗談と新しい里親さんに巡り合うまでのお話です。里親探しをする時は事前に保護団体さんなどにアドバイスをもらう等の知識も必要なのだなと感じたエピソードです。

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狭くて孤独な檻の中から我が家へ

カーペットの上にいる猫

その日は2月の雪が降るとても寒い日でした

昼休憩の時間帯に娘から入った一本の電話。

「職場の事務所の中に猫が迷い込んできて、このままだと保健所へ連れていかれてしまう」

泣きながら話す娘に私は「とりあえず家で保護するからそう伝えて」と答えると娘は安心した様子で電話を切りました。

夕方、娘の退社時間に職場に向かうとそこに猫の姿はありませんでした。そのまま事務所に置いておく事もできないため、動物保護センターの職員さんに連れて行ってもらったとの事。

私と娘は急いで保護センターに向かいました。先住猫の里親になるのに一回訪れた場所、その同じ保護部屋の小さくて狭いゲージの中にその猫はいたのです。

怖がって威嚇するかと思えば、そっと差し出した私の手にゲージ越しですが顔をすりつけて喉を鳴らします。その姿がいじらしくて愛おしくて、すぐに譲渡の書類を書きその子を連れて帰りました。

知識のない誤った里親探し

首にカラーをした様子

そのまますぐに動物病院に向かいました

名前は、ずっと喉をごろごろ鳴らしているので『ゴロちゃん』として便や血液の検査にワクチン接種もしてもらいました。

検査は異常なし、それから一週間後に虚勢手術を済ませ改めて里親を探す事にしました。なぜなら、我が家には二匹の先住猫がおりそれで精一杯だと思ったからです。

地元の新聞社の里親探しコーナー宛に写真付きでメールを送りました。

『オス猫、年齢五歳くらい。ワクチン接種、虚勢手術済み。どなたか可愛がって下さる方連絡お願いします』

とこんな内容でした。

里親希望の連絡

新聞に載ったその日のうちに猫を譲って欲しいとの電話が一件あり、喜び勇んだ私は相手がどんな人なのかも確認せずに待ち合わせ場所と時間を決めゴロちゃんを引き取ってもらう事にしました。

翌日、待ち合わせ場所にやって来たのは70歳くらいの男性で、一人暮らしで寂しいため猫がいると安心するから飼いたいという方でした。

その方のお宅にお邪魔すると一人暮らしでご年配という事もあり玄関が非常に汚く、土間に入ると掃除もキチンとしていない様子で悪臭が漂ってくるではありませんか。

「猫をお飼いになった経験はおありですか?」と尋ねると
「何回か新聞を見てもらってくるんだがすぐにいなくなるんだよね」との返事が。

玄関の戸は引き戸なので開けるとその瞬間猫が飛び出てしまうというのです。前には交差点のある道路があり、交通事故にでも遭ったら大変です。一抹の不安を抱えながらもその時はゴロちゃんを引き取ってもらえるという事に安堵の気持ちもあり、そのまま帰宅しました。

そして、その不安は帰宅してからも消える事はありませんでした。

その後何回か電話をしてみましたが出る事もなく、このままあの男性にゴロちゃんを任せてはいけないと確信したのです。それから三日目、やっと電話が繋がりました。聞くところによると、町内の老人会の旅行に行っていたのだそうです。

その間、ゴロちゃんはどうしていたのでしょうか。ご飯は食べれていたのでしょうか。

「明日様子を見に伺ってみて連れて帰っても宜しいでしょうか」

そう聞くと

「パチンコに行っているかもしれないけれど、玄関はいつでも開いているから」

との事でした。

翌日家事も済ませてすぐにゴロちゃんのいる男性のお宅へと車を走らせます。案の定ドアをノックしても返事はなく、そーっと引き戸を開けて土間へ入ります。

「ゴロちゃーーん!」

大きな声で叫ぶと微かな鳴き声が聞こえてきました。どうやら土間の上の梁の部分にいるようです。靴を脱いで、階段から梁の方を覗くとそこにゴロちゃんの姿がありました。

ご飯をあげているようなお皿もない、猫用のトイレもない、こんな狭い場所にあの日からずっといるのかと思うと胸が張り裂けそうになりました。

名前を呼んでもこちらに来る事はありません。用意した猫缶を開けてそれを梁の方に近づけるとお腹が空いているゴロちゃんはやって来てくれました。

そこを素早く押さえてキャリーケースに入れ、そのまますぐに車へと連れて行きます。興奮しているゴロちゃんは激しく暴れて鳴いていましたが、キャリーケースから出して再び猫缶を差し出すとガツガツと食べ始めました。

寒かっただろうし怖かっただろうし、お腹だって空いていただろうし、ペットを飼う資格のない人に安易に渡してしまった事を後悔して自分を責めました。

その夜は一緒に寝ました。お腹もいっぱいであったかい布団で安心したような寝顔を見ながら私も眠りにつきました。

新たな飼い主さんとの出会い

抱っこされている写真

猫を引き取りたいとの電話

今度は慎重に、まずは私一人でお宅にお邪魔してお話をする事にしました。大きな庭のある立派なお宅で部屋も綺麗に整頓されています。

中年のご夫婦とおじい様の三人暮らしで、以前猫を飼っていた事があるとの事でした。写真を見せて頂くとゴロちゃんや飼い猫さんには申し訳ないのですが、いわゆる『ぶさ可愛い』顔立ちがそっくりでした。

  • 猫を飼うにあたって必要なものを揃える
  • 次回連れてきてお互いの相性をまず見る
  • 相性が良ければとりあえず一週間様子を見る(いわゆるトライアル期間)

その三点の約束をして一旦戻り、さらに翌日今度はゴロちゃんを連れてお邪魔しました。居間の脇の廊下には猫トイレが、居間の端っこには餌と水を入れるお皿が置かれています。

初対面だというのに、最初に私にしてくれたようにご夫婦が手を差し出すと顔を近付けてすりすりしたのです。ご夫婦も嬉しそうに頭を撫でたりしています。

この方達なら大丈夫かもしれないと安堵しながら、それから約束の一週間後にまた伺う事となりました。

姿が見えないと思ったらコタツの中でくつろいでいるようでした。奥様とおじい様は日中も家にいるそうで、ゴロちゃんが寂しい思いをする事もないようです。

抱っこされても上機嫌で、すっかりこちらのご家族に慣れた様子。何かあったら連絡を下さいとご自宅を後にしました。今でもメールでゴロちゃんの様子や写真を送ってきてくれています。

これからも大事にされて、幸せでいてほしいと願います。

まとめ

現代の猫ブームで猫を飼う人が増えてきました。可愛いから、一人で寂しいからと飼う人は大切な命を預かるという事を決して忘れないで欲しいと思います。

アクセサリーのように側に置いてキチンとした世話もしない、面倒になったから捨てるようなら最初から飼わないで下さい。

そして、保護猫の里親探しをする際は今回の私のような失敗をしなしよう保護団体に相談するなどして譲渡の際に必要な事をしっかり頭に入れて欲しいと思います。

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