神社の境内から子猫の声がする!
あれは10月の中頃、我が家の愛犬をお散歩させていた時の出来事です。お散歩コースは田園風景から始まります。いつもの通り田んぼを抜けて市立病院のわきを通り、少しだけ朽ちた神社に差し掛かった時、神社の境内からかすかに猫の鳴き声が聞こえてきました。
我が家には猫がたくさんいるので、聞きなれた猫の声に我が家のわんこも反応します。空耳じゃなかったんだ・・・神社の周辺を見回してみましたが、その時は猫の姿を発見することは出来ませんでした。
翌日は雨だったので、猫の事が気になりつつもお散歩はお休みです。次の日、明け方まで降り続いていた雨も上がったので、わんこを連れてお散歩に行きました。
先日の神社に到着し、猫の声が聞こえないか聞き耳を立ててみますが全く聞こえません。神社の周りも確認してみたのですが、猫の姿はありませんでした。
その日は「猫ちゃん、どこかに行ったんだね~」と我が家のわんこに話しかけながら散歩を続けました。
翌日はいつものお散歩コースを逆回りです。犬のしつけの関係で毎日同じ散歩コースだとリーダーウォークがやりにくい、などという事が書いてあるので時々お散歩コースは変えるのですが、あの神社だけはいつも通っていました。
私もわんこも何となく声を潜めて静かに神社に近づきます。そーっとしていると聞こえました、猫の鳴き声です。あの雨の後だけどまだそこにいたのです。
一向に姿を現さない子猫
声は聞こえるけれどやはり姿は見えません。鳴き声から察するに子猫っぽいような感じがするけど、それも定かではありませんでした。「犬が一緒だから怖いのかな?」そんなことを考えた私は、わんこのお散歩が終わった後に再度私だけ行ってみる事にしました。
神社の境内に到着して様子を伺いますが鳴き声が聞こえているだけです。念のために持って行ったドライフードを少量置いて、その日は帰る事にしました。
昨日のドライフードは翌日のわんこのお散歩のときに確認しましたが食べたようでなくなっていました。それから少しの間、わんこのお散歩の後のわんこなしでの神社の境内までのお散歩が私の日課になりました。もちろん手には少量のドライフードをもって・・・
やっと気を許してくれた?
ドライフードを置くようになってから4日後、あの鳴き声の主が現れました。それはふわふわとした長い毛を持つ茶色の子猫ちゃんです。
私の姿を見ると、さっと陰に隠れてしまいます。それでもしゃがんで話しかけながらドライフードを見せると少しづつ、本当におっかなびっくりと言った感じで用心しながら近づいてきました。
どうやらこの子だけのようです、その周辺に親猫らしき姿もお友達らしき子猫の姿もありません。月齢的には2~3か月と言った感じでしょうか。
子猫を保護
多頭飼いの我が家なので、もちろん保護をします。それに小さな子猫ちゃんですし、あんなに憶病で気が弱くては何となくかわいそうになってしまいますから・・・でも多頭飼いですが、おそらくこの子で保護は最後になると思います。
今現在9匹の猫がいますが、現状ではその数がMAXだと思います。このくらいの数なら十分に世話も出来ますが、それ以上になって来るとちょっと自信がありません。
子猫ちゃんに私の手の臭いをかがせてから少しだけ頭をなでさせてもらいます。子猫ちゃんの様子を見ながら大丈夫だったらあごの下や体をなでさせてもらいます。
しばらくそんなことをしていると、私の手にじゃれついてきました。さらに私の手をぺろぺろと舐めてくれます。タイミングを見計らってから子猫を抱っこして、持参したペット用のキャリーバッグに入れて家に連れて帰りました。
あんなに臆病だった子猫が・・・
動物病院へ
多頭飼いの我が家はほとんどが保護をした猫たちです。保護をした後の先住猫たちとのご対面はいつも通りの方法で進めていきました。初めに保護をした翌日に動物病院に健康診断に行きます。
この時の茶色い長い毛の『あんず』はノミとおなかの中に虫を持っていました。虫下しのための薬がこの子にとってはびっくりするくらいの大きさの注射でとても可哀そうだったのを覚えています。
マンソン裂頭条虫
サナダムシや回虫はよく聞きますが、この子の持っていた虫は「マンソン裂頭条虫」というちょっと強力な虫でした。強力だという事と、錠剤だとこの子にとってはとても大きな薬を何錠も飲まなくてはいけないらしく、それらの理由から太い注射だったのだそうです。
「マンソン裂頭条虫」という虫は、ヘビやカエルなどを食べる環境にいる子が持つ虫らしいので、そんなものしか食べられなかったこの子が不憫でなりませんでした。
無事に動物病院にてノミと虫、ワクチン接種を済ませたので、サークルに入れながら少しづつ先住猫たちとのご対面をしていきます。サークルでの生活が10日ほど経ち、先住猫たちもこの子の存在を認め始めたので、晴れてご対面となりました。
その途端、あんなに憶病だったあの子が豹変し、大人の猫は追っかけまわすわ、我が家のわんこには食ってかかるわでやりたい放題になりました・・・あの時のあれは演技か?
最長老が活性化?
しかし我が家の最長老にとっては子猫の自由奔放な姿が刺激になったらしく、眠っていることが極端に多かった21歳の老猫が頻繁に動き回るようになり、食欲もアップしました。年より猫にとっては、若い子の存在な大きいようです!
あんずちゃんはアイドル!
わがまま一杯、元気一杯に過ごしていますが、やはり『あんず』は我が家のアイドルです!
ちょうど夏ごろに海で保護した『しょーちゃん』とは3か月違いなので、毎日取っ組み合いのじゃれっこをしています。子猫のパワーには、大人の猫よりも若い猫の方が立ち向かえるのですね!
『あんず』という名前は、きれいな茶色い体の色と、夏生まれなので夏の果物のアンズから取って付けました。
まとめ
私たちのすぐそばには、カエルやヘビしか食べる物がなくて、おなかの中に怖い虫を宿してしまった猫たちもいます。もしも何かのきっかけで誰にも面倒を見てもらっていない猫に出会ったら、家族として迎えてあげられる選択肢を心の中に用意していたいですね!
女性 レオ
40代 女性 チキン
コメントありがとうございます。
あんずちゃんは今日も元気いっぱいに過ごしています!はい、気が付いたら9匹になっていました(^^
小さなもめ事はたまにありますが、それぞれ上手に対処してくれているようです。あんずちゃんは度胸があるので、将来我が家のボスの座につくかもしれません!