猫が早起きな理由と困った時の対処法

猫が早起きな理由と困った時の対処法

猫はなぜ早起きするのでしょうか。猫が早朝から鳴いたり、じゃれてきたりすると、困ることもありますね。特に休日だと、ゆっくりしたいと飼い主さんも思うものです。猫が早起きする理由と、早起きの対策、しつけについてご紹介します。

猫が早起きなのはなぜ?

ベッドで時計を抱えて寝る猫

1.朝は狩りをする時間だから

猫は早朝や夕方になると活動的になり、鳴いたり走り回ったりします。
猫は夜行性ではなく薄明薄暮性です。薄明薄暮性とは、主に明け方と薄暮、つまり薄明の時間帯に活発になる生物の行動様式です。

薄暗い時間帯で見えにくいようでも、猫は目の構造により、わずかな光でも対象物を見ることができるので、ふだんと変わらず行動することができます。

つまり早朝や夕方の薄暗い時間帯には、鳥や爬虫類などの獲物を捕まえやすいため、狩りをするために活動する本能が目覚めて早起きすると考えられます。獲物を捕る必要がなくなった飼い猫でも早起きするのは、その本能がずっと残っているためなのですね。

2.お腹がすいているから

猫が空腹になるために早起きするという理由が考えられます。
猫の食事時間は、飼い主さんの生活時間と与え方によって決まります。更に猫は食事を残しておいて、あとから再び食べるという習性があります。

これは猫の祖先が小動物を捉えて食べていた頃、まとめて何匹も捉えることはできないので、捉えては食べる、ということを1日に数回繰り返していたことに由来しているのではないかと言われます。飼い猫が、餌がたくさんあっても少しずつ時間を置いて食べるのは、本能による行動だと考えられるということです。

そのため早朝でもお腹がすいて餌がなければ、猫は早起きをして飼い主さんにねだって鳴くということになります。夕方に餌が与えられても、朝までに空腹になってしまうために、早起きして餌をねだりにくるということになります。

3.遊びたいから

猫が日中に運動不足で遊びが足りないために、早起きをして飼い主にじゃれついて遊びを求めてきているという理由もあります。

猫の睡眠は浅く眠るレム睡眠と、深く眠るノンレム睡眠を交互にしています。猫は人間よりも短い周期で「眠って」、「起きて」を繰り返して1日を過ごしています。

このため起きたときには、早朝であることももちろんあり、そのときに退屈であれば遊び始めるのも自然なことだと言えるでしょう。
また飼い主さんが日中いない場合には、飼い主さんと遊びたいという気持ちがあるために、眠っている飼い主さんを早く起こそうとすることも考えられます。

猫の早起きで困ったときの対策

扉の前を歩く猫

猫が早起きしてきて困るときには、いくつかの対策が考えられます。
特に飼い主さんが休日で、猫が早起きして起こしてくるようだと、睡眠が妨げられてしまいますので何とかしたいところです。飼い主さんがとるべき対策についてご紹介します。

1.猫が入れない部屋で寝る

猫が寝室に入れないようにして寝る、という対策があります。
夜になったら寝室は閉めて、猫の過ごす部屋と分けます。早起きした猫がドアをガリガリとしてくるかもしれないので、ドアの前に障害物を置いたり、廊下を隔てた部屋にしたり、鳴いた場合の対策をしたりなど工夫が必要です。
また、猫が過ごす部屋には、ちゃんと水やトイレなどを置き、安全に快適に過ごせるようにしておく必要があります。

猫が早起きしたとしても、この時間は飼い主さんを呼んでも駄目なことを納得し、状況に慣れるまで猫との根比べが必要かも知れません。

2.日中に遊んでおく

猫の早起きには運動不足が理由の場合もあるので、日中に遊ばせたり、飼い主さんの帰宅後に遊んであげたりする方法があります。飼い主さんが眠る少し前に猫と遊び、飼い主さんが眠る頃には猫も遊び疲れているようにすると、早起きしないで朝まで満足して過ごしてくれる場合もあります。

一緒に遊ぶ場合には、猫は長時間遊ぶ必要はないので、5分から10分ほど、飼い主さんが眠る前の時間に遊んであげてみると良いでしょう。

猫は早起きするが日中には退屈で寝ているだけ、ということがないよう、キャットタワーや、一人遊びできる安全なおもちゃを置いておくという環境づくりも大切です。

3.餌をあげておく

お腹がすいて早起きする猫には、夜、飼い主さんが眠る前に、フードをあげるという方法もあります。
1日の摂取量のうち、わずかな分を夜にあげると、早朝にお腹がすいたという理由で早起きすることはなくなる可能性があります。餌をいつも置いておいたり、餌を1日必要な量よりも多くあげたりすることは、猫の肥満にもつながりますのでしないようにしましょう。

4.猫の要求を無視する

猫が早起きしてアピールをしても相手にしないという対策です。
しばらく続けると、猫の生活パターンが飼い主さんと一致してきて、早起きしても飼い主さんを起こしにこなくなることがあります。

飼い主さんが猫の要求に負けてしまうと、なかなか早起きを直すことはできないので、しばらくは根気強く行動する必要があるでしょう。

飼い主さんと一緒に生活することで、飼い主さんの生活パターンにちゃんと合わせられ、早起きしなくなるようになる猫も数多くいます。

5.猫が過ごす環境を快適にする

猫ベッドを気持ちの良いものにしたり、猫が一人遊びできるおもちゃを置いたりするなどして、猫が早起きしても飼い主さんのところに来なくても済むような環境を作るという方法があります。

猫ベッドは猫の好みによりますが、猫の体がすっぽりと入り包まれるようなものを用意してあげると良いとされます。猫の一人遊び用おもちゃは、危険がないものを選び、猫が早起きしてしまっても退屈しないで安全に過ごせるようにしてあげましょう。

猫が寝室に入れないようにする対策をとったときには、猫が過ごす部屋を快適にしておくといったように、早起きの対策はいくつかの方法を合わせてやってみることもおすすめします。

6.タイマー給餌器を使う

猫が早起きをしてお腹がすいて餌をねだりにくる場合、タイマーの給餌器を使うという方法があります。

給餌器の時間をセットしておけば、フードがお皿に落ちてきたり、フードが入った皿の蓋が開いたりといったものを利用します。猫が早起きする時間帯に給餌器をセットしておけば、飼い主さんが起きて餌をあげる必要がありません。

早起きでの餌を与えたことで1日に食べる餌の量を増やしてしまい、食べ過ぎることのないよう、与える量はちゃんと計算するようにしましょう。

7.夜には暗くする

早起きしてしまう猫は、夜に眠る飼い主さんに合っていないと考えられます。
夜、眠るときには電気を消して、できるだけ暗くして窓の外もカーテンなどで見えないようにし、夜から早朝の猫の活動を抑えるという対策があります。

できるだけ暗くしておき、飼い主さんが起きたときに初めて陽の光を入れるようにしてみましょう。猫によっては早起きしたとしても、明け方に暴れたり鳴いたりすることが少なくなる場合があります。

まとめ

ベッドの上でくつろぐ三毛猫

猫が早起きして、鳴いたり、飼い主さんを起こそうとしたりするときには、猫それぞれの理由に応じた対策が必要です。猫を飼い始めたときから、生活パターンのしつけが、できるのが最適ですが、猫の早起きは本能からきているので、なかなか直せない場合もあります。

物理的に飼い主さんの寝室に入れないようにすることは、すぐにできる早起き対策だと言えます。ずっと猫と暮らしていくことを考えて、根気よく猫と飼い主さんの生活パターンが合うようにしていくことが、飼い猫にとっても良い方法だと言えるでしょう。

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