猫は社会性があるの?
猫は猫なりの社会性がある
社会性とは言葉の通り、社会の中でうまく生きていくことをさしています。社会性のある動物としてあげられるのが、飼い主をリーダーとして従順で言う事を聞く犬があげられます。犬は飼い主に対して忠実で、他の犬や動物とも円滑に関係を築ける社会性の高い動物というイメージがありますよね。
その逆で猫は自由気ままで社会性という言葉とは縁遠いような気がしませんか?しかし、実は猫にも社会性というものは存在します。ただ、私たち人間や犬とは少々社会性という感覚が違うのです。
猫社会のルール、猫の社会性とはいったい何かというと、最終的には「共に暮らすうえでお互いがストレスを溜めずにいかに穏やかに暮らせるか」ということが、猫にとっての社会性だといえます。
猫の社会性とは?
猫の社会性とは主に次のようなものがあげられます。
- 他の猫との接し方
- 人間を始め他の動物への接し方
- 自分の立ち位置と力関係
- 縄張りの確保
社会性を身に着けることはしつけにも大きく関わってきます。社会性を学ぶ社会化期に、家で共に暮らす為のルールを身に着けるのも大切な社会性といえます。
例えば、猫用のトイレで排泄をするというのも立派な社会性といえますし、爪とぎを家具や壁で行わず爪とぎで行うのも社会性がうまく身についていると言えます。他にも、兄弟猫や同居猫と問題無く暮らせるのも社会性が関係していますし、飼い主に甘えたり、一緒に暮らしたりするのも社会性が身についていないとできないことです。
野良猫の世界の社会性
また野良猫の世界であれば猫社会のルールに従って生きることになります。
- 縄張りは共有する
- ボス猫には逆らわない
- 仲の悪い猫とは出会わないように巡回するルートや時間をずらす
- 定期的に情報交換の場である猫集会を開催する
- 餌場は共有する
- ある一定のコミュニティを作る
野良猫達はこのような猫社会のルールを念頭に置きながら生活しているのです。私たち人間から見れば、猫は自由気ままで社会性なんて全くないように見えますが、猫なりにしっかりとした社会性を身に着けて生活を送っているのです。
猫の社会性が身につく時期
猫が社会性を身につけるのは生後2週間~生後3ヶ月の頃
猫が社会性を身につけるのは生後2週間~生後3ヶ月くらいだと言われています。この期間にどのような環境で育ったのかによって、その猫がどのような性格の猫になるのかがほぼ決まります。
この時期を社会化期と呼び、通常なら母猫や兄弟猫と共に過ごし、ほかの猫との接し方や人との接し方、さらにはどのように生きていくのかというのを学ぶのです。
ペットショップの猫は社会性がない?
ペットショップのように幼いころから母猫や兄弟猫から隔離され、たった一匹だけで過ごしていた猫は、社会性が全く身についておらず、ほかの猫のことを怖がったり、人間と触れ合う機会もなかった場合は、異様に怖がりに育ったり臆病な性格になったりするのです。
しかし、猫同士が触れ合えるようなペットショップやブリーダーの場合は同い年の子猫同士で触れ合う事で社会性が身についている事もありますので一概にペットショップだから社会性が無いとも言い切れません。
猫の生涯を左右する社会性
この社会性を身につける時期である生後3ヶ月までという期間は猫にとってもとても大切で、この時期にどのような経験を積み、どのようなことを学ぶかによってその猫の人生が大きく変わるといっても過言ではありません。
そのため、社会性を身につけるべき時期である生後2週間~3ヶ月の間に母猫のもとを離れている子猫を迎え入れた場合は、飼い主様がその猫に社会性を身につけさせてあげる必要があります。
兄弟猫のようにたくさん遊んであげたり猫社会のルールを教えてあげたり、人間と共に暮らすためのルールをしつけてあげたりとやることはたくさんです。またこの時期に飼い主が母猫のようにたくさん触れ合ってあげて愛情を注いであげることで、猫も精神的に安定し穏やかな性格の猫になりやすくなります。
せっかく家族として迎え入れた子猫です。お互いに気持ちよく暮らすために、ぜひ社会性を身につける時期である社会化期にたくさん社会性を学ばせてあげるようにしましょう。
猫社会の3つのルール
猫社会のルールとは以下のようなものがあります。
- 鼻をくっつけたり、おしりのニオイを嗅ぎ合うことであいさつをする
- 正面の相手と目を合わせない
- 早い者勝ち
- 喧嘩はどちらかが降参したら終わり
他にもいくつかありますが、飼い猫にも野良猫にもいえる猫社会のルールとは主にこのようなものがあります。こうしてみると、猫には猫社会のルールを守り社会性のある生活をしているのです。
猫社会で大切な挨拶
特に猫同士あいさつは大切で、仲のいい猫同士ならお互いのニオイを確認してお互いを認め合うという行動をとります。また無用な争いを好まない傾向にもあり、仲の悪い猫がいる場合はお互いに合わないように縄張りを巡回する時間をずらすなどの社会性をみることもあります。
犬や人間のような社会性ではないものの、猫には猫なりの社会性があるということです。
まとめ
猫に社会性はあるのかというのを今回はご紹介しました。猫には猫なりの社会性があり猫同士共存して生きていくという事が解りました。
猫は平和を愛して、無用な争いを好まない生き物です。猫も人間も気持ちよく譲り合って暮らすことが社会性を守るということになるのです。