猫はうなぎ(鰻)を食べても大丈夫?

うなぎは猫に与えても問題ない食材です。うなぎには猫の健康を維持するために必要な栄養素が豊富に含まれており、適切に調理すれば優れた栄養源になります。
ただし、私たちが普段口にする「蒲焼き」のように味付けされたものは、猫の体に悪影響を及ぼすため注意が必要です。あくまで味付けをしていない状態のものを、正しい方法で与えることが前提となります。
うなぎ(鰻)の栄養素と猫への健康効果

うなぎは「滋養強壮の食材」として知られている通り、猫にとっても非常に栄養価が高い魚です。ここでは代表的な栄養素と、それが猫の体にどのような良い影響を与えるのかを詳しく解説します。
視力や皮膚の健康を維持するビタミンA
うなぎにはビタミンA(レチノール)が非常に多く含まれています。ビタミンAは、猫の網膜の健康を維持して視力を保つほか、皮膚や被毛のバリア機能を高める役割を持っています。
カルシウムの吸収を助けるビタミンD
ビタミンDは、体内のカルシウムとリンの吸収を促進し、丈夫な骨や歯を作るために欠かせない栄養素です。室内で過ごすことが多い猫にとって、食事からビタミンDを摂取することは骨格の健康維持に役立ちます。
細胞の酸化を防ぐビタミンE
ビタミンEには強い抗酸化作用があります。体内の脂質が酸化するのを抑え、細胞の老化防止や免疫力の維持に寄与します。特にシニア期に入った猫にとって、健康維持の助けとなる成分です。
血液をサラサラにするDHAとEPA
オメガ3脂肪酸であるDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)が豊富です。これらは血液の流れをスムーズにし、心血管系の健康維持や、脳の活性化、炎症を抑える効果が期待できます。
猫にうなぎ(鰻)を与える際の注意点

栄養豊富なうなぎですが、与え方を誤ると中毒や体調不良を招く恐れがあります。愛猫の安全を守るために、以下の4つのポイントを必ず守ってください。
味付けしたうなぎはNG(蒲焼き・タレ付きなど)
人間用の蒲焼きには、醤油、砂糖、みりん、そして猫にとって中毒の危険があるネギ類が含まれている可能性があるタレが使われています。これらは塩分や糖分が高すぎ、内臓に大きな負担をかけるため絶対に与えないでください。
一度に大量に与えない
うなぎは非常に脂質が多い食材です。一度にたくさん食べると消化不良を起こし、下痢や嘔吐の原因になります。また、高カロリーであるため、習慣的に大量摂取すると肥満のリスクも高まります。
生のうなぎは避ける
生のうなぎの血液には、イクチオヘモトキシンという毒素が含まれています。この毒素は加熱することで無毒化されますが、生で食べると下痢や嘔吐、最悪の場合は呼吸困難を引き起こす恐れがあるため、必ずしっかり火を通してください。
アレルギーに注意
初めてうなぎを与える際は、食物アレルギーの反応が出ないか注意深く観察する必要があります。マンチカンやアメリカンショートヘアなど、どの猫種であっても、まずはごく少量から試し、皮膚の痒みや便の状態に変化がないか確認しましょう。
他にも消化器系の疾患がある場合は脂質の多さから器官への負担がかかってしまう場合もあります。持病や全身状態に不安のある場合は、与える前にかかりつけ医に与えても問題ないかどうかを確認するよう心がけましょう。
猫にうなぎ(鰻)を食べさせる際の与え方・調理法

猫にうなぎを与えるときは、人間用の調理法とは全く異なる配慮が必要です。安全に美味しく食べてもらうための具体的な手順をご紹介します。
必ず加熱する
先述した血液の毒素を無害化するため、また寄生虫のリスクを排除するために、必ず中心部までしっかりと火を通してください。蒸す、または茹でる調理法が、余分な脂を落とせると同時に、身がふっくら仕上がるためおすすめです。
骨や頭を取り除く
うなぎの骨は細くて硬く、猫の喉や消化管を傷つける危険があります。加熱した後は慎重に骨を取り除いてください。また、頭の部分も硬く消化に悪いため、猫に与えるのは「身」の部分だけにしましょう。
身をほぐして与える
猫は食べ物を丸飲みする習性があるため、大きな塊のままだと喉に詰まらせる可能性があります。加熱した身は細かくほぐし、食べやすい大きさにカットしてから器に盛るようにしてください。
トッピングや手作り食の材料として少量を与える
うなぎをメインディッシュにするのではなく、普段食べている総合栄養食(ドライフードなど)のトッピングとして利用するのが理想的です。食欲が落ちている時のアクセントや、特別な日のご褒美として活用しましょう。
猫にうなぎ(鰻)を食べさせる際の適量

うなぎは100gあたり約250kcalから300kcalと、非常に高カロリーな食材です。副食として与える場合は、1日の総摂取カロリーの10%以内に収めるのが基本です。
体重4kg前後の成猫であれば、1回に与える量は5gから10g程度(小さじ1〜2杯分)を目安にしてください。これはあくまで健康な成猫の目安であり、運動量や年齢によって調整が必要です。
まとめ

うなぎは、ビタミンやオメガ3脂肪酸を豊富に含む、猫にとって健康メリットの多い食材です。ただし、血液の毒性や高い脂質量を考慮し、必ず「無塩・加熱・少量」のルールを徹底することが重要です。
正しい調理法を守ることで、愛猫と一緒に季節の味覚を安全に楽しむことができます。まずは少量から試して、愛猫の反応を確認しながら取り入れてみてください。